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「車で歩行者ひいちゃった…でも軽く当たっただけ。“大丈夫です”って言ってたしこれくらいなら通報はいらないよね」後日“ひき逃げ”扱いに!?

あとから負傷が発覚するケースも

©LIGHTFIELD STUDIOS/stock.adobe.com

事故が起きた直後は体に異変がなく、その場では「大丈夫」と思えていても、あとになってから体が痛みはじめることもあります。

とくに交通事故に多く見られる「むち打ち」は、時間が経過してから症状が出てくることも。首都圏の整骨院経営者によれば、「首には多くの神経が集中しています。大した衝撃ではないと思っていても、日常とは異なる力がかかりますので、神経や筋肉などを痛めてしまう可能性があり、2、3日経過してから痛みが出てくることもあります」と話しています。

あとから体が痛みはじめ、通院が必要になった場合、通常であれば診断書を警察署や保険会社に提出し、人身事故扱いとしたうえで補償を受けることになります。しかし、事故の際に警察に通報していないと、事故と症状との因果関係を示すことが難しくなるでしょう。

つまり、その場で通報しておけばスムーズに保険金が受け取れるケースでも、当事者間での示談とすることで、想定外の被害に対する補償を受けられなくなる可能性があるのです。

加害者として通報を怠れば「ひき逃げ」になる?

自分が事故を起こしてしまった場合には、被害者側に怪我があるという前提のもと、救護措置や通報を行うことがドライバーとしての責務です。たとえ被害者側が「修理費だけもらえればいい」といって済ませていても、あとから体の痛みを訴え、治療費や通院費などが必要となるケースも考えられます。

通報を怠り、その後に被害者の負傷が発覚した場合、必要になるのは金銭的な補償だけではありません。状況によっては「ひき逃げ」と見なされる可能性があるのです。

先の警察署関係者は、「道路交通法においては事故を起こしたドライバーの『報告義務』『危険防止義務』『救護義務』が定められ、人身事故においてこれらを怠った場合には『ひき逃げ』として厳しい処分が科されます」と話します。

ひき逃げに対する法定刑は「10年以下の懲役または100万円以下の罰金」であり、行政処分として違反点数「35点」が科されます。さらに事故の原因となった違反に対する罰則もあり、社会的・経済的に非常に大きなダメージを受けることになります。

被害者から「大丈夫」と聞いても通報を

自転車や歩行者と接触した際、その場で被害者の状況を確認し、「大丈夫」という言葉を聞いてその場をあとにした場合にも「ひき逃げ」になるのでしょうか。

警察署関係者は、「実際にどのような違反が適用されるかは状況による」としたうえで、「たとえば自転車にぶつかり、相手が混乱した状態のまま『大丈夫』といわれて立ち去ったような場合には、救護義務違反にあたる可能性は十分にあります」と話します。

被害者は衝突のパニックから、反射的に「大丈夫」という言葉を発することが珍しくありません。これは当然「負傷がない」ことを意味するものではありませんので、被害者の言葉にかかわらず警察に通報する必要があります。

なお警察署関係者によれば、たとえば自転車側が飛び出してきて自車に接触し、相手が逃げるようにその場をあとにした場合であっても、通報を怠ればこちら側が「ひき逃げ」として扱われる可能性もあるとのことです。

この状況でマウンティングする?

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MOBY編集部
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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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