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「プリウスに乗ったら20km/L以下は許せない…」車に求める燃費はどれくらい?
自動車メーカー各社の企業努力により、年々向上する燃費性能。とくにガソリン代が高騰する昨今では、低燃費の車種に「ありがたみ」を感じる場面も増えているかもしれません。
車種によっては倍以上の差が出ることもある自動車の燃費ですが、実際に車を購入・維持するにあたって、世間の人たちはどの程度燃費を気にしているものなのでしょう。
燃費がいいと言われる車種、悪いと言われる車種のオーナーそれぞれに、燃費に対する考え方を聞いてみました。
目次
プリウスに乗ったら20km/L以下は許容できなくなってしまった……
燃費性能に対する意識が高いオーナーと聞いて思い浮かぶのは、やはりハイブリッド車の市場を切り拓いた「プリウス」のオーナーではないでしょうか。今回話を聞いたプリウスオーナーのなかには、「ある装備」がきっかけで燃費に対する意識が変わったという人も。
「以前はマークⅡやクラウンに乗っていたんですが、メーターに燃費計が搭載されるようになってから、変に意識しちゃうようになったんですよね。それまで燃費を気にすることがなかったのに、リッターあたり1ケタだとやっぱり気になってしまって。
プリウスに乗り換えてから、燃費計の表示を見るのがむしろ楽しくなり、以前よりも出かける頻度が多くなりました。
実際の燃料費ももちろんメリットですが、それ以上に給油回数を減らせるのが自分にとっては嬉しいポイントです。今はもう、20km/Lは走ってくれないと選択肢にできないかなと思います」(50代男性)
2000年代から急速に普及し、今では当たり前の装備になった燃費計。道路状況や運転方法に対する燃費の変化を如実に把握できる便利な装備ですが、「数字が気になって運転が楽しめない」という声も聞かれます。
その点で、燃費性能に優れる車であれば、余計なストレスを感じなくて済むのかもしれません。
燃費よりも「静粛性」や「先進装備」がプリウスの魅力?
2代目プリウスから、フルモデルチェンジの度に新型プリウスに乗り換えているというオーナーからは、意外な声が聞かれました。
「プリウスに乗っているのは、燃費というよりも静粛性や先進性の部分が大きいですね。2代目のプリウスが出たときに初めてハイブリッド車に乗って、操作系も含めて『なんだこの新しい乗り物は』と驚かされ、それ以来指名買いを続けています。
なので、コストの面で燃費を気にしてはいませんね。車両価格もそこそこしますし、それを考えるといくら燃料費が安くても、トータルコストの面で優れている車は他にいくつもあるでしょうしね。
むしろ、プリウスというブランドのもとに実装されるハイブリッド技術や先進装備に惹かれているので、世界でトップクラスの燃費性能をもっていれば、数字はあまり重要ではないのかもしれません。
ただ、やっぱり先進性という面だと、この頃は完全に電気自動車ですから、次はそっちに行くかもしれませんね」(40代男性)
ハイブリッドに乗る理由として、「燃料代が安く済む」こと以上に、「静粛性」などの要素を挙げるオーナーは少なくありません。そう考えると、「ハイブリッド乗り=燃費への意識が高い」というイメージは一概に正しいとは言えないのかもしれません。
- 執筆者プロフィール
- 鹿間羊市
- 1986年生まれ。「車好き以外にもわかりやすい記事」をモットーにするWebライター。90年代国産スポーツをこよなく愛し、R33型スカイラインやAE111型レビンを乗り継ぐが、結婚と子どもの誕生を機にCX-8に乗り換える...