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キルスイッチとは?役割やキルスイッチを活用した車両盗難防止対策を解説
キルスイッチとは?
電装部品への電力供給を止めるスイッチ
キルスイッチは自動車やバイクなどに設置される装備品の1つです。「キル」は英語の”kill”が元で、この単語には「消す・止める」などの意味を持っています。以降で詳しく説明しますが、電装部品への電力供給を止めるのがキルスイッチの役割ですので、実に言い得て妙な表現と言えるでしょう。
電力供給を止めて事故時の二次災害を防ぐ
キルスイッチを装着する理由は事故(=競技中ならクラッシュ)時の二次災害を防ぐことにあります。事故にあった車両で漏電が発生していると、何かの拍子で火災を引き起こす原因になるからです。
自動車にキルスイッチは装着されている?
キルスイッチは市販の自動車には基本的に装着されず、競技用や軍用の車両に取り付けられる傾向にあります。
この場合のキルスイッチの用途は、バッテリーからの電源供給を遮断することで緊急時の火災等二次災害を防ぐためです。
競技では、キルスイッチの装着がレギュレーションで指定されていることもあります。一部の市販車にもキルスイッチを装備している車種があるようですが、ほとんど見かけることはありません。
125cc以上のバイクに標準装備される
自動車とバイクはどちらもキルスイッチが装着されていることがありますが、キルスイッチを必要とする事情が少し異なります。それはエンジンスタート方法を見ることでも明らかです。
自動車は市販車の状態でキルスイッチは搭載されていませんが、その一方でバイクにはキルスイッチが標準装備されています。バイクには転倒のリスクがあり、二次災害を引き起こしやすいと考えられているからです(転倒する前提の設計が施されているということになります)。
実際にバイクを転倒させるとわかるのですが、後輪は転倒後もしばらく回転するのでチェーンに巻き込まれるリスクがありますし、ガソリンが漏れる(溢れる)こともあります。そうした時にすぐにエンジンを停止できるようにキルスイッチが設置されているということになります。
キルスイッチを活用した盗難防止対策
キルスイッチを利用した盗難防止対策を行うユーザーも存在します。
初見ではわからない位置にキルスイッチを設置し、車に乗らない時にはキルスイッチをオンにしておきます。仮に窃盗団が鍵をこじ開けて車内に侵入したとしても、キルスイッチが見つからない限りエンジン始動することはできませんから、盗難対策になるという理屈です。
窃盗団がキルスイッチの位置を特定する可能性も当然ありますが、予定通りにことを進められなければ諦めて逃走することもあるので、対策するに越したことはありません。
現代の自動車は基本的にガードが固いのでキルスイッチ無しでも問題はないと思いますが、旧車の類の車種は人気的にも構造的にも盗まれやすいので、キルスイッチを後付けするのは大いに有効です。
キルスイッチは日常生活で使用する自動車にはほとんど無縁なものと言えますが、使い方次第では便利に機能する可能性もありますし、DIY好きな人であれば取り付けで車いじりを楽しむこともできます。取り付けを行うときにはサービスマニュアルを確認した上で適切に行いましょう。
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