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令和になってもエンヤコラ!「くるくるして窓開けるやつ」こと“レギュレーターハンドル”はまだ現役?
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当たり前の装備になった“パワーウインドウ”
車の装備のひとつである“パワーウインドウ”は、電力でモーターを駆動させることで窓の開閉をスイッチ操作によって行うことができます。
開閉可能な窓を備えるドアに対応した座席から届く範囲にそれぞれの窓を開閉させるスイッチが備えられているほか、運転席には各窓の操作が可能なパネルも備わっていることがほとんどで、運転中であってもそれらのスイッチを操作するだけで窓を開閉させることが可能です。
駐車場料金の支払いや踏切での安全確認、そのほか車内の換気など、窓の開閉操作はさまざまな場面で必要となるため、これらをスイッチひとつで行うことができるパワーウインドウは便利な機能と言えるでしょう。
1930年代後半に国外で高級車向けの装備として登場し、日本国内では日産の前身であるプリンスが1964年に2代目グロリアの上級グレード「グランド グロリア」で初めて標準採用。1980年代になって一般にも広く普及するようになりました。
以上のような説明をしなくとも多くのドライバーがその機能を理解し使用しているため、現在の車にとってパワーウインドウは当たり前の存在となっている装備のひとつです。
日本の乗用車のほとんどは「ちょい乗り」に使われている
かつては手回し式の“レギュレーターハンドル”で窓を開閉
パワーウインドウが当たり前になる以前、車の窓は“レギュレーターハンドル”と呼ばれる手回し式のハンドルを使って開閉していました。
レギュレーターハンドルは手回し発電機のそれに似た形状のハンドルで、ドアの内張りパネル等に設置されており、これを前後どちらかに回すことで窓が上下するというものです。ドア内部には歯車があり、この歯車をレギュレーターハンドルによって回すことで、窓を上下させています。
狭い車内での操作であることやハンドルの位置によって重さが変わったりすることがあったことなどから、操作にはそれなりの力と慣れが必要なこともあり、子どもの頃にこれを操作しようとして、親から止められたという経験がある人もいるようです。
レギューレーターハンドルは指先でスイッチを押すだけのパワーウインドウと違い、力を使って「エンヤコラ」と回すことから、レギュレーターハンドルで開閉する窓は「エンヤコラウインドウ」と呼ばれることもありました。
電力を使わないレギュレーターハンドルはエンジン停止時にも窓の開閉ができるため、水没したときなどでも窓の開閉が容易というメリットがあるものの、スイッチひとつで窓を開閉できるという日常的な便利さが優先され、現在はほとんどの車がパワーウインドウを採用しています。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部 高山 志郎
- 平成元年生まれ、東京都出身。学生時代にモータースポーツ活動を開始し、大小さまざまな耐久レースへ参戦。優勝の経験も持つ。エンジニアとして複数の業界を渡りながら趣味で車やバイクに触れ続け、縁あって自動...