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ヘッドライトの殻割り・割り戻しとは?やり方と準備するもの、工賃を解説

ヘッドライト割戻しの方法

1.ブチルゴムの確認、補充

殻割りした際に、ブチルゴムが十分に残っている場合はそのまま再利用します。途切れている部分や不足している部分があればそこにブチルゴムを補充しましょう。

途切れたり不足していると、ヘッドライト内に湿気が入り込みやすくなり、結露や雨漏りの原因になりますので、しっかりと防水してください。

また、ブチルゴムが多すぎるとレンズを戻した際にハミ出て周囲を汚してしまうので、最初に付いていた量を参考にブチルゴムを追加します。

2.ズレないように慎重にレンズを戻し、保温ボックスへ

レンズを戻す際はズレたりしないように確実に戻します。レンズを元に戻したらネジやフックを取り付け、再び保温ボックスに入れて加熱してやることでブチルゴムが定着し、確実な防水性が期待できます。

殻割りに比べれば簡単そうですが、取り付け位置がずれたりすると、ブチルゴムが周囲に付着して余計な手間が増えてしまいます。そのため、割り戻しには一発で戻す正確性が求められます。

3.ブチルゴムが固まったら取り出して、取り付け

十分温まったら、保温ボックスから取り出して冷却します。ブチルゴムが完全に硬化したら完了です。はみ出たブチルゴムがあれば除去します。

車両に取り付け、光軸調整を忘れずに行いましょう。

うまく割戻しするコツ

分解できなければ超音波カッターで切断

熱で分解できなければ、接着部分を切断してしまいましょう。その作業に便利なのが超音波カッターです。

超音波カッターは1秒間におよそ4万回もの振動で、プラスチックをまるでバターのように切ることができるため、溶着されたレンズ周囲をカットできます。

場合によっては装着時に隠れてしまう部分のレンズやハウジングをバッサリと切る必要もあります。そのためヘッドライトをよく観察し、どのように切るかをしっかりとした計画を立ててから実行することが大切です。

融着型ヘッドライトの割り戻しには溶剤接着剤を

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カットしたレンズを元に戻すには、ブチルゴムでは接着強度が足りません。そのため、融着型ヘッドライトの割り戻しには、プラスチックを溶かしてくっつける「溶剤接着剤」を使う必要があります。

溶剤を切断面に流し込み、完全に硬化させた後、コーキング剤で切断部分を防水して作業完了です。溶剤を扱う際は、溶剤中毒防止のため風通しの良い場所で作業を行ってください。

超音波カッターはレンタルがおすすめ

©JackF/stock.adobe.com

プラスチックなどをたやすく切ってしまう超音波カッターは非常に便利ですが、業務用のものでは10万円以上、ヘッドライトの殻割り/割り戻し作業にじゅうぶんな簡易的超音波カッターでも3万円〜5万円と高価です。

そこで、使う機会が少ないならホームセンターなどでの超音波カッターのレンタルをおすすめします。

扱っているお店は少ないかもしれませんが、2泊3日で5,000円程度でレンタルすることができます。

ヘッドライトの殻割りに失敗したらどうする?

割れてしまったら本体ごと新品・中古品交換になる

熱分解によるヘッドライトの殻割りでは、レンズやハウジングに無理な力をかけ過ぎたための割れ、加熱しすぎによる融解がよくある失敗例です。

レンズ自体が割れてしまった場合、もともとのレンズは使用できなくなるため、ヘッドライト本体ごと新品交換、もしくは中古品を探して交換しなければいけなくなります。

レンズ、ハウジングの単品での販売は、基本的には行われていません。

特に、経年劣化によりレンズに細かな傷が無数にできた状態のヘッドライトは割れる可能性が高いので注意しましょう。

融着型ヘッドライトの場合は「切るべきでない場所を切ってしまった」「接着剤がレンズに付着して溶けてしまった」などがあります。事前にレンズ面を養生テープで保護するなどの対策をしておきましょう。

専用のリペアキットが販売されている車種も

殻割りを失敗したときのために、日産 S15 シルビアとR34 スカイラインには社外品の“ワイズスクウェア・リペアレンズキット”が販売されています。以上の2車種ならレンズが割れてしまった場合でも対処可能です。

しかし、その他の車種はレンズ、ハウジングの単品での販売はしていないので、失敗しないために最も重要なことは「決して無理をしない」こと。これが殻割りの成功の秘訣といえます。

ヘッドライト殻割りの工賃|専門店に頼むのがおすすめ

©sutichak /stock.adobe.com

ヘッドライトの殻割りは非常に難易度の高い作業です。失敗したときのために予備のヘッドライトを用意したいところですが、ヘッドライトの新品価格は安いものでも2万円~とかなりの高額になります。

そのため、D.I.Y.を楽しみたい方ならともかく、ドレスアップ自体が目的ならば施工会社に委託するのがおすすめです。施工できる施工会社は限られますが、確実な作業のうえ水漏れ保証付きのサービスを展開する施工会社が多数です。

ヘッドライトの脱着工賃は4.000円から7,000円ほど。熱分解できるヘッドライトの殻割り作業工賃は左右で3万円前後が相場になります。

ただし、融着式のヘッドライトの分解は、作業の特殊性のため、要問い合わせとしているところがほとんどです。詳しくは施工を依頼する店舗や工場に確認しましょう。

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執筆者プロフィール
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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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