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ヘッドライトの殻割り・割り戻しとは?やり方と準備するもの、工賃を解説

ヘッドライトの殻割り/割り戻しとは?

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ヘッドライトの殻割りとは、ヘッドライトの本体と透明のレンズを分離させる作業のことです。

多くのヘッドライトは、バルブを取り受けるハウジング部分と化粧板であるヘッドライトインナー、そして透明レンズの3つの部品で構成されています。

ハウジングとレンズはネジ、フック、ブチルゴムで固定されています。このブチルゴムを加熱して接着を解いてやるのが殻割り作業の概要です。

これに対し、ヘッドライトの割り戻しとは、殻割りで外したレンズを元に戻す作業で、「殻戻し」「殻閉じ」とも呼ばれます。

殻割りも割戻しも自分で行うには難易度の高い作業で、上級者向けのカスタムやドレスアップ手法といえます。

ヘッドライト内部を加工するドレスアップには不可欠

ヘッドライト内部を黒く塗装するだけで、車全体の印象がキリリと引き締まります。内部に手を加えるには、ヘッドライトレンズを外さなければなりませんから、必然的に殻割り/割り戻しが必要になります。

ヘッドライト殻割りの準備と必要なもの

©Ilshat/stock.adobe.com

ヘッドライトを取り外しておこう

殻割りを始める前の下準備としてヘッドライトを車両から取り外します。レンズを固定しているネジがあれば取り外し、手早く作業できるように、フックの位置を確認しておきましょう。レンズ面を養生テープなどでマスキングしておくと作業時の傷防止になります。

殻割り時に準備するもの

ヒートガン

ヒートガンとは工業用ドライヤーです。家庭用のドライヤーとはケタ外れの熱量を持ちますので火傷にはくれぐれもご注意ください。その熱量ゆえに、プラスチック製のヘッドライトを簡単に溶かしてしまうので、加熱のしすぎには注意をする必要があります。

保温ボックス

保温ボックスとして、ヘッドライトがすっぽり入るサイズの段ボールを用意し、ドライヤーが入る穴をあけておきます。

ヘッドライトをこじるためのヘラもしくはマイナスドライバー

細いマイナスドライバーは局所的に力がかかるので、レンズが割れやすくなりますので注意が必要です。なるべく幅の広いプラスチック製や木製のヘラが扱いやすいでしょう。

割り箸数本

開いたレンズが戻らないようにするつっかえ棒として使います。

手袋

火傷をしないための手袋です。軍手でもよいのですが、ブチルゴムが付着せず作業性の良い薄手の革手袋がベストです。

ヘッドライト殻割りの方法

1.保温ボックスとドライヤーで全体を加熱

まず、保温ボックスに殻割りをするヘッドライトを入れます。

次にボックスにドライヤーを差し入れ、内部をサウナ状態にしてブチルゴム全体を加熱します。このときヘッドライトに熱風が直接当たると、ヘッドライト自体が溶けてしまうので注意してください。可能ならばボックス内部に温度計を設置しましょう。

50〜60℃を目安に、おおよそ20〜30分間加熱することでブチルゴムが柔らかくなります。ヒートガンなら短時間で加熱できますが、火事の危険性が高まりますので家庭用ドライヤーをおすすめします。

作業時は火事に注意し、くれぐれもその場を離れないようにしてください。

2.レンズをヘラで浮かせる

フックを外しながら、ハウジングとレンズの隙間にヘラを差し入れ、テコの力でレンズを浮かせます。角付近から作業開始するのがやりやすいと思います。

レンズを持ち上げると、加熱されたブチルゴムが延びてレンズが浮き上がります。すかさず、浮き上がってできた隙間に割り箸などを挟み込み、元に戻らないよう、つっかえ棒をします。

3.レンズをハウジングから剥がす

さらにレンズを持ち上げ、新たに広がった隙間につっかえ棒を差し入れながらレンズを剥がしていきます。レンズ全体がハウジングから剥がれれば成功です。

うまく殻割りするコツ

ブチルゴムが冷えないように温めながら作業しよう

レンズを持ち上げる際、力任せに剥がそうとするとレンズやハウジングが割れてしまう恐れがあるので、一定の力を加えて徐々にブチルゴムが延びるのを待つような感覚がポイントです。

ブチルゴムが冷えると再び硬化してしまうので、ゆっくりかつ手早く作業しなければいけないのが難しいところです。ブチルゴムが硬くなってきたら、ドライヤーやヒートガンで温めながら作業するか、再び保温ボックスに入れて加熱してみましょう。

できることなら解体屋などで練習用のヘッドライトを入手して、感覚を掴んでから本番に挑むことをおすすめします。

融着型ヘッドライトの殻割りは超音波カッターで

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熱で溶けない材質でシーリングされたヘッドライトや、近年増加傾向にある超音波溶着されたヘッドライトは要注意です。これらのヘッドライトはいくら温めようとも殻割りできません。

溶けないシーリングが使われたヘッドライトは分解できるかの見極めが難しいところですが、溶着されたヘッドライトはシーリング剤自体が使われていないので、よく見れば可否判断ができるかと思います。

目安としては、輸入車のほとんどが熱で分解できないタイプです。

国産車では3代目トヨタ ハリアー、マツダ CX-3、3代目アテンザなど、2012年あたりを堺に溶着型のヘッドライトを採用する車種が増えてきています。

そのため、今後発売される新型車種はヘッドライトを殻割り分解することが難しくなるでしょう。

ヘッドライト割戻しの準備と必要なもの

割戻し時に準備するもの

ブチルゴム系シーリング剤

防水用のシーリング剤です。ブチルゴムが足りない場合は補充してやる必要があります。ホームセンターで売られているシリコンシーラントでは加熱しても軟化しないので、必ずブチルゴム系シーリング剤を使います。

コーキングガン

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シーリング剤を圧送するためのガンです。

手袋

火傷をしないための手袋です。軍手でもよいのですが、ブチルゴムが付着せず作業性の良い薄手の革手袋がベストです。

執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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