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運転上手い・下手はどこでわかる?教習所のインストラクターが教習生を教えていて「センスあるな」と感じた瞬間


大事なのは技術よりも精神面?

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インタビューを進める中で、「操作の正確さ」よりも多く挙げられたのが「精神的な面での運転適性」というポイントでした。他者の命を奪う可能性もある自動車を扱うにあたって、責任ある振る舞いができるドライバーを「上手い」と考える指導員は少なくありません。

都内の教習所指導員(指導歴11年)は、「教える側の立場もあると思いますが、こちらの指摘をすぐにフィードバックできる教習生は運転適性も高い傾向にあります。技術面というより、精神的な面で適性があると言えるでしょう」と述べます。

「反対に、技術的なレベルが高くても、自分のなかで『こうでなきゃいけない』という思いが強すぎると、公道を走る上では危うさがあると思います。公道には様々な交通主体が走っていて、それぞれ見えているものが違うため、安全運転のためには『相手の目線』を考えられることが何より大切です」とも語りました。このような意味で、自分とは異なる人の指摘や意見に耳を傾けられる人は、ドライバーとしての適性が高いと言えるでしょう。

確かに公道を走る上では、「自分の目線」だけでなく「相手がどう動こうとしているか」にまで気を配ることが重要です。相手の立場に立つという意味で、「人の話を素直に聞ける心」は安全運転にも通じるものがあるのかもしれません。

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状況判断の適切さは「視点の移動」でわかる

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上記のコメントではドライバーの「精神面」に焦点が当てられていましたが、これに通じるポイントとして、「運転中にどこを見ているか」によって運転の上手さがわかるという指導員もいました。

別の都内教習所指導員(指導歴16年)は、「左折時の巻き込み確認が代表的ですが、死角を確認するタイミングが適切な人は、ちゃんと状況をふまえて運転できているなと思います」と指摘します。「教習生を見ていると、巻き込み確認は『とりあえず決まりだからやっておこう』といった感じで、形式的に済ませている人も多いのです。しかし、ちゃんと左折前の車を寄せる前に一度、曲がる前にもう一度と、流れの中で『ちゃんと死角を確認するために見ている』のがわかる教習生もいて、そうした運転には安心感がありますね」と続けます。

彼個人の感覚として、そういったところがスムーズな教習生は、状況判断も適切な傾向にあるようです。同じ「左後方を目視する」という動きでも、指導員の目から見れば「形だけやっている」のか「死角を確認するためにやっている」のかは明らかだと言います。

またこれに近い内容として、「ブレーキのタイミングや踏み方」を挙げる指導員もいました。状況が見通せているドライバーであれば、距離に応じて自然に減速できますが、しっかりと状況を読めていないドライバーはブレーキが急になったり、タイミングが不規則になったりしやすいとのことです。

今回のインタビューでは、「運転操作そのもの」よりも、「状況判断の適切さ」を評価する声が多く聞かれました。周囲の状況をしっかりと把握しながら、安全かつスムーズに目的地へとたどり着けることが、「上手い運転」において最も重要なポイントと言えるでしょう。

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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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