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ダブルウィッシュボーン式サスペンションとは?特徴・構造から採用車種まで

ダブルウィッシュボーンとは?

ダブルウィッシュボーンサスペンション
©chesky/stock.adobe.com

独立懸架式サスペンションの1つ

自動車のサスペンションは独立懸架式と車軸懸架式に大きく分けられますが、ダブルウィッシュボーンは独立懸架式サスペンションに該当するものです。

独立懸架式にはマクファーソンストラット式やマルチリンク式などがあり、その中でもダブルウィッシュボーンはマルチリンクと共に高価なサスペンション形式として知られています。

サスペンションについて知っている人にとっては、ある種のステータス感を感じられるほどです。実際、高級車やスポーツカー・レーシングカーなどに、ダブルウィッシュボーン式サスペンションは積極的に採用されています(理由は後述)。

2本のアームが特徴的

ダブルウィッシュボーン式サスペンションの構造において特徴的なものは、ロワアームとアッパーアームの2つでしょう。

ダブルウィッシュボーンの「ウィッシュボーン(wishborn)」とは叉骨(さこつ)・暢思骨(ちょうしこつ)を意味しています。

ロワアームとアッパーアームがそれぞれ叉骨のような形状をしていることから、ダブルウィッシュボーン(=2本の叉骨)と呼ばれているのです。

F1マシンのサスペンションはダブルウィッシュボーン

Museo Ferrari Mostra ”Ferraristi per sempre”

世界最高峰のレースと言われるF1(フォーミュラー1)。そこで使われるF1マシンのサスペンションにはダブルウィッシュボーン式が採用されています。

世界最高峰カテゴリーのマシンに使われていることからも、このサスペンション形式の優秀さがわかります。

他の独立懸架式サスペンションと何が違う?

マクファーソン・ストラット式との比較

ダンパーやコイルスプリングといったパーツなどで使われている点は、ストラット式もダブルウィッシュボーン式も同じです。

しかし、ストラット式に組まれているアームはロワアームの1本のみで、この点でアッパーアームとロワアームの2本のアームが存在するダブルウィッシュボーン式とは決定的に異なります。

マルチリンク式サスペンションとの比較

マルチリンク式サスペンション
©matis75/stock.adobe.com

ダブルウィッシュボーン式と比べて、マルチリンク式ではたくさんのロッド状のアーム(リンゲージ:リンク)が装着されている点が特徴的です。ストラット式ではこのようなアームを見ませんから、独立懸架式の中でもマルチリンクならではの構造と言えます

ちなみに、マルチリンクの英語表記は multi-link を直訳すれば「たくさんのリンク」になりますから、言い得て妙な名称といえます。ダブルウィッシュボーンよりも、その名称だけで構造を端的に表現しています。

ダブルウィッシュボーンを採用するメリット

アライメント調整の選択肢が増える

ダブルウィッシュボーン式サスペンションでは、トー角・キャンバー角・キャスター角など(さらにはキングピンやスクラブ半径も)のアライメント調整を純正サスペンションでできるようになっています。

トー角をいじってコーナーリング時のノーズの入り方の違いを体感したり、キャンバー角を変えてコーナーでタイヤのトレッド面をきれいに使えるようにするなどして楽しんだりと、自動車のサスペンションとアライメントについて広く深く学ぶ機会を与えてくれます。

高級感がある

多くの高級車へ採用されていることから感じる高級感、そしてダブルウィッシュボーン式サスペンションが採用されているという事実への満足感などにも良さを感じさせられます。

軽自動車やコンパクトカーのような、比較的お求めやすい価格帯の車種にはほぼ採用されていません。

採用車種のエンジン排気量は大きく、車両重量も重たく、タイヤサイズも大きいなどの要因を鑑みますと、車に使える予算があってこそ体感できるサスペンションとも考えられます(コスト面については後述)。

ダブルウィッシュボーンを採用するデメリット

©Dmitry Vereshchagin/stock.adobe.com

アライメント出しに手間がかかる

アライメント調整の際に調整しなければならない箇所が多数あるため、正確にアライメントを出すのに手間がかかります。

アライメントをいろいろ弄ってセッティングを楽しめることはメリットと紹介しましたが、正しく弄らないと折角の乗り心地や運動性能が台無しになるということです。

なお、ダブルウィッシュボーンのアライメントでは少なくともトー角・キャンバー角・キャスター角を調整します。

バネ下重量が重くなる

部品点数が基本的に多いため、バネ下重量はストラット式と比べて重たくなる傾向にあります。

この対策として、アーム類やサブフレームをアルミ製にするといった(想像を絶する)研究・開発(=企業努力)にメーカーは取り組んでいるのです。

コストが高くなり、車両価格が高くなる

これら2つのことからわかるように、ダブルウィッシュボーンには質・量・調整のどの要素でも高い費用がかかってきます。

ストラット式サスペンションよりも当然ハイコストです。事故を起こしてサスペンションのアッセンブリーにもなった際には、覚悟をしておきましょう。換言すれば、このような車種にこそ自動車保険の車両補償を掛けておくべきです。

ダブルウィッシュボーン式サスペンションが採用された現行車種

トヨタ カローラスポーツ

トヨタ初のコネクティッドカーとしてフロントにストラット式、リアにダブルウィッシュボーン式が採用されています。価格帯は税込2,169,000〜2,764,000円で、コンパクトカーの中では比較的高めです。

ガソリン車・ハイブリッド車、そしてMT車にCVT車などバラエティー豊かなグレードラインナップから選べます。

最新「カローラスポーツ」中古車情報
本日の在庫数 518台
平均価格 212万円
本体価格 113~300万円

トヨタ アルファード / ヴェルファイア

トヨタ アルファード

トヨタの高級ミニバン アルファード / ヴェルファイアのサスペンション形式は、カローラスポーツ同様にフロントがストラット式でリアがダブルウィッシュボーン式です。

日本の自動車メーカーのミニバンラインナップ全体を見ても、四輪独立懸架で贅沢なミニバンという立ち位置にあります。価格帯は税込3,705,000〜7,752,000円。

最新「アルファード」中古車情報
本日の在庫数 4551台
平均価格 303万円
本体価格 30~1,200万円
最新「ヴェルファイア」中古車情報
本日の在庫数 4990台
平均価格 228万円
本体価格 36~880万円

ホンダ レジェンド

フロントにダブルウィッシュボーン式、リアにマルチリンク式を採用しているのがホンダ レジェンドです。長きにわたって同社を代表する高級セダンになります。

5代目にあたる現行モデルのKC2型では、フロントにエンジンと1基のモーター・リアに2基のモーターを搭載したSPORT HYBRID SH-AWDシステムが採用された四輪駆動仕様です。新車価格は税込7,249,000円。

最新「レジェンド」中古車情報
本日の在庫数 123台
平均価格 222万円
本体価格 15~610万円

マツダ ロードスター

マツダ ロードスター ND フロント

現行の日本車では数少ないFR車(後輪駆動車)・2シーターオープンカーのマツダ ロードスターのサスペンションは、フロントがダブルウィッシュボーン式でリアがマルチリンク式です。

ワインディングで気持ちよく走りたい、街乗りメインだけど時にはサーキットも走りたいといった人々の願いを叶える貴重な自動車となっています。

価格帯は税込2,601,500〜3,334,100円で、カローラスポーツ同様、手の届きやすいスポーツカーです。

最新「ロードスター」中古車情報
本日の在庫数 677台
平均価格 141万円
本体価格 15~698万円

ポルシェ 911 GT3

ポルシェ 911 GT3〔992〕

ポルシェ 911シリーズの中でも、モータースポーツの息吹が惜しみなく注がれ、特別な立ち位置にあるGT3。フロントにダブルウィッシュボーン式、リアにマルチリンク式の組み合わせです。

公道での走行に重点が置かれた仕様のツーリングパッケージも用意されています。価格はどちらも22,960,000円。

最新「911」中古車情報
本日の在庫数 543台
平均価格 1,093万円
本体価格 200~5,880万円

ダブルウィッシュボーンは高級・高品質なサスペンション

コンパクトカーからスポーツカー・高級車にいたるまで採用されているダブルウィッシュボーン式サスペンションは、まさに名実ともに高級・高品質なサスペンション形式です。

アライメント調整によるセッティングの幅も広く、車好きにとっても理想的な要素が詰まっています。

自身で購入することはなくとも、採用車種に乗る機会が会った際には、今回の記事のことを思い出しながら乗り心地を堪能してみてはいかがでしょうか。

その他のサスペンションについてはこちら!

エアサスペンションって何?

カッコいいレーシングカーやハイパフォーマンスカーをチェック!

執筆者プロフィール
中華鍋振る人
中華鍋振る人
自動車とバイクに関連する記事を書いています。モータースポーツは観戦よりも参戦派。道交法や違反に関する情報を、法律に詳しくない人にもわかりやすく解説しています。
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