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道交法・交通事故

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丁字路とT字路の正しい読み方は?事故の過失割合や交差点に分類なのか解説

丁字路とT字路の正しい読み方は?

画像:写真AC

車で道路を走っていると、漢字の“丁”やアルファベットの“T”を思わせる形状の交差点に遭遇する機会が多いのではないでしょうか。それらの文字に似ている交差点を「丁字路」あるいは「T字路」と表しています。

元々、日本では丁字路が使用されていましたが、海外からの文化が流入してきたことでT字路も使用されるようになり、両方とも正しい用語で使われているようです。

しかし、丁字路やT字路と書かれていても、読み方がどうなっているのかまで気にかけていないかもしれません。簡単に表すと以下のように発音して読んでいます。

  • 丁字路:「ていじろ」
  • T字路:「てぃーじろ」

丁字路=「ていじろ」

丁字路は「ていじろ」と読んでいます。丁という漢字は音読みで“チョウ”や“トウ”とも読む機会がありますが、もうひとつの音読みで“テイ”が存在するとのこと。

明治時代の書籍で既に「丁字路」の用語が使われているのが見受けられ、かつ道路交通法の文言でも使用されており、用語を使うのに差し支えはないでしょう。

T字路=「てぃーじろ」

T字路は「てぃーじろ」と読んでいます。Tは、英語表記で20番目に存在するアルファベットで、“ティー”と発音するのが特徴です。

英語などの外国語が日本に流入してきたと同時に、アルファベットが使われる機会が増加しました。漢字の丁とアルファベットのT、それぞれの字体と発音が似ているのがきっかけで、丁字路をT字路と呼んだり書いたりする人が現れたと考えられています。

T字路は交差点に分類される?

@oyo/stock.adobe.com

T字路は「交差点」の種類として扱われるのでしょうか。

結論から述べると、T字路は交差点の一種と扱われています。

道路交通法第2条の5項にて交差点に触れた定義が示されており、“丁字路”の表記で「2つ以上の道路が交わる場合は」と書かれているのが確認できるでしょう。

第二条 五:交差点 十字路、丁字路その他二以上の道路が交わる場合における当該二以上の道路(歩道と車道の区別のある道路においては、車道)の交わる部分をいう。

e-Govポータル (https://www.e-gov.go.jp)

T字路での事故ケースと過失割合:一方が直進の場合

@Panumas/stock.adobe.com (画像はイメージです)

道路の幅が同じだったら?

直進道路と突き当り道路、道路の幅が同じであったら、過失割合は以下のとおりです。

直進道路と突き当り道路、それぞれの道路の幅が等しくなっていると、直進が優先です。

「直進道路側を直進する車両と突き当り道路側を右折または左折する車両での事故」のケースでは、基本の過失割合は直進道路側と突き当り道路側で「30:70」です。突き当り道路を通っていた車両によって過失割合が変化し、著しい過失があると「20:80」、重過失があると「10:90」へ修正されます。

一方、突き当たり道路を通っていた車両が先にT字路内へ進入していたり、直進道路を通っていた車両に著しい過失や重い過失があれば、過失割合は「40:60」もしくは「50:50」へ変化します。

直進道路のほうが広かったら?

直進道路のほうが、突き当り道路より道路の幅が広かったら、過失割合は以下のとおりです。

直進道路の方が明らかに広い場合、直進道路の優先度が上がります

直進道路側を直進する車両と突き当り道路側を右折または左折する車両で事故を起こしたケースでの過失割合は「20:80」です。

もし、突き当り道路を通っていた車両の著しい過失や重い過失が認められれば「10:90」もしくは「0:100」に修正されます。

反面、突き当り道路を通っていた車両が先に交差点へ進入していた、あるいは直進道路を通っていた車両に著しい過失や重い過失があると、過失割合は「30:70」や「40:60」へ変更されます。

右左折側に一時停止義務があったら?

T字路の突き当り道路側に一時停止の標識・標示(「止まれ」の路面ペイント)があり、一時停止をしなければならないケースを想定しましょう。もし、事故を起こしたら過失割合はどうなるでしょうか。

突き当り道路に一時停止の標識・標示があり、通行していた車両が一時停止を行わずに直線道路を通過していた車両と事故を起こしたケースでは、突き当り道路を通行していた車両の過失責任が上がります。

「直進道路側を直進する車両と突き当り道路側を右折または左折する車両での事故」のケースでの過失割合は「15:85」です。突き当り道路を通行していた車両に著しい過失や重い過失があれば、過失割合は「5:95」もしくは「0:100」に修正されます。

一方、直進道路を通行していた車両に著しい過失や重い過失があると、過失割合は「25:75」もしくは「35:65」へ修正されます。加えて、突き当り道路の車両が一時停止をしてから交差点へ進入していたのが加わると、過失割合は「30:70」です。

直進道路が「優先道路」のケースではどうなる?

直進道路が優先道路に指定されている状況での事故では、過失割合がどう変化するのでしょうか。

直進道路が優先道路の扱いとなると、直進道路を通行している車両への優先度が高いです。

「直進道路側を直進する車両と突き当り道路側を右折または左折する車両での事故」のケースでは、過失割合は「10:90」です。もし、突き当り道路を通行していた車両に著しい過失や重過失があれば、過失割合は「0:100」へ変化します。

反面、突き当たり道路を通っていた車両が先に交差点へ進入していた、あるいは直進道路を通行していた車両に著しい過失や重い過失があれば、過失割合は「20:80」もしくは「30:70」です。

T字路での事故ケースと過失割合:双方が右折の場合

T字路で双方の車両が右折して事故を起こすと、直線道路を走っていた車両は、直進しているシチュエーションで事故を起こすよりも過失責任が大きく評価されます。

直進道路が突き当り道路より優先度が高いのは、一方が直進の場合と同様ですが、双方が右折していた状態で事故を起こしたケースでは直線道路側にも注意・責任が問われるため、直進道路を走っていた車両の評価がマイナスになります。

また、道路の幅員や優先条件が異なるケースでは、直進道路を走っていた車両の評価が直進しているシチュエーションよりもマイナス査定となるため注意しなければなりません。

道路の幅が同じだったら?

直進道路と突き当り道路、道路の幅が同じという条件で双方の車両が右折し、事故を起こしたケースでの過失割合は以下のとおりです。

直進道路と突き当り道路、それぞれの道路の幅が等しくなっていると、直進が優先です。

「双方の車両がT字路で右折し、引き起こした事故」のケースでは、基本の過失割合は直進道路側と突き当り道路側で「30:70」です。突き当り道路を通っていた車両によって過失割合が変化し、著しい過失があると「20:80」、重過失があると「10:90」へ修正されます。

一方、突き当たり道路を通っていた車両が先にT字路内へ進入していたり、直進道路を通っていた車両に著しい過失や重い過失があれば、過失割合は「40:60」もしくは「50:50」へ変化します。

直進道路のほうが広かったら?

直進道路のほうが突き当り道路より道路の幅が広いと、過失割合は以下のとおりです。

直進道路の方が明らかに広い場合、直進道路が優先されます。

双方の車両がT字路で右折し、引き起こした事故例では、過失割合は「30:70」です。

もし、突き当り道路を通っていた車両の著しい過失や重い過失が認められれば、直線道路が優先されているのを加味した過失割合により、「20:80」もしくは「10:90」に修正されます。

一方、突き当り道路を通っていた車両が先に交差点へ進入していた、あるいは直進道路を通っていた車両に著しい過失や重い過失があると、過失割合は「40:60」や「50:50」へ変更されるため注意です。

右左折側に一時停止義務があったら?

T字路の突き当り道路側に一時停止の標識・標示(「止まれ」の路面ペイント)があり、一時停止をしなければならないケースを想定しましょう。もし、事故を起こしたら過失割合はどうなるでしょうか。

「双方の車両がT字路で右折し、引き起こした事故」のケースでの基本的な過失割合は「15:85」です。突き当り道路を通行していた車両に著しい過失や重い過失があれば、過失割合は「5:95」もしくは「0:100」に修正されます。

一方、直進道路を通行していた車両に著しい過失や重い過失があると、過失割合は「25:75」もしくは「35:65」へ修正されます。加えて、突き当り道路の車両が一時停止をしてから交差点へ進入していたとなれば、過失割合は「30:70」です。

直進道路が「優先道路」のケースではどうなる?

直進道路が優先道路に指定されている状況で、双方の車両がT字路で右折して引き起こされた事故では過失割合はどうなるのでしょうか。

直進道路が優先道路の扱いとなると、直進道路を通行している車両への優先度が高いです。

「双方の車両がT字路で右折し、引き起こした事故」のケースでは、過失割合は「10:90」です。もし、突き当り道路を通行していた車両に著しい過失や重過失があれば、過失割合は「0:100」へ変化します。

一方、突き当たり道路を通っていた車両が先に交差点へ進入していた、あるいは直進道路を通行していた車両に著しい過失や重い過失があれば、過失割合は「20:80」もしくは「30:70」です。

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執筆者プロフィール
MOBY編集部
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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...
監修者プロフィール
鈴木 ケンイチ
鈴木 ケンイチ
1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレー...

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