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仕組みがヤバい? 下に見られる?「残クレ」とはなんなのか
一般的に、決算期の2月〜3月は車の購入チャンスです。
しかし、車種選びと同様に支払い方法に悩む人も少なくないかもしれません。
そんななか、近年主流の支払い方法のひとつである「残価設定ローン」に対し、「ヤバい」という声が聞かれることもあります。
では、そもそも残価設定ローンとはどのようなしくみなのでしょうか。
高級車も射程圏内に? 残クレの利用で月々の負担が軽減

決算期が重なる2月〜3月は、一年の中でもとくに車を購入しやすい時期とされています。
車を購入する際の支払い方法としては現金一括払いやローンなどさまざまな方法があり、「残価設定ローン(以下、残クレ)」もそのうちのひとつです。
しかし、SNS上では「残クレで車を購入するもんじゃない」「残クレはやばい」といった、残クレに対しての批判的な意見も散見されます。
では、そもそも残クレとはどのようなしくみなのでしょうか。
残クレとは、あらかじめ数年後の下取り価格(残価)を設定し、その金額を最終回の支払いに据え置く購入方法です。
利用者は、車両本体価格からこの「残価」を差し引いた差額分だけを、契約期間中に分割して支払います。
また、契約満了時にはライフスタイルに合わせて「車を返却する」「残価を支払って買い取る」「新しい車に乗り換える」という3つの選択肢から選べるのが一般的です。
残クレを利用する最大のメリットは、なんといっても「月々の支払額を劇的に抑えられる」という点にあります。
通常のローンが車両本体価格のすべてを契約月数で分割するのに対し、残クレは数年後の下取り予定価格=「残価」をあらかじめ最終回の支払いに据え置きます。
そして、車両価格からその残価を差し引いた「残りの金額」だけを、分割で支払うしくみです。
たとえば、500万円の車を購入する際に3年後の残価が300万円と設定された場合、ユーザーが3年間で支払うのは差額の200万円と金利手数料のみとなります。
そのため、予算的に手が届きにくいワンランク上の高級車や上位グレードであっても、残クレを利用することで現実的な支払い額に収まり、所有することが可能になるというわけです。
このしくみをフル活用して高級ミニバンやSUVを購入する層も少なくありません。
実際、2025年6月頃にはSNSなどで「残クレアルファード」というワードがトレンド入りし、大きなブームとなりました。
金利と「借り物」感……残クレが「ヤバい」と言われる理由とは

一方で、残クレには特有のデメリットやリスクも存在します。
まず、もっとも注意したいのが「金利」のからくりです。
残クレの金利手数料は「月々支払っている分」だけにかかるわけではなく、「最後に据え置いた残価を含めた車両総額」に対して金利が発生します。
つまり、据え置いている数百万円という元金に対しても、支払い期間中ずっと利息を払い続けることになります。
金利は元金が多いほど負担が増えるため、最終的な総支払額で見ると、通常のローンで購入する場合よりも数十万円単位で高くなるケースが多いようです。
また、残クレで購入した車両は、あくまで「数年後に設定された残価で引き取ってもらう」ことが前提の契約となります。
そのため、月間1000km〜1500km程度の走行距離制限や、内外装の傷や凹みに対する許容範囲が設定されるなど、車の価値を維持するために厳しい制約が設けられることが一般的です。
くわえて、事故による修復歴の有無や、違法改造や純正戻しが困難なカスタマイズの禁止なども含まれます。
自分の愛車として購入したにもかかわらず、レンタカーを借りているかのように気を使って運転しなければならない点は、大きなデメリットと言えるでしょう。
なお、もし返却時に定められた基準を超過していたり、事故で修復歴がついたりすると、当初の残価が保証されなくなります。
その結果、下がってしまった査定額との差額分として、高額な「追加請求」を一括で求められるリスクがあるというわけです。
まとめ
残クレは、「ライフスタイルが激変するため、3年〜5年の短いスパンで車を乗り換えたい」「常に最新の安全装備がついた新車に乗り続けたい」と考える人にとっては、非常に合理的な選択肢となりえます。
とはいえ、「月々〇〇円で乗れる!」という目先の安さだけで飛びつくのは危険です。
そのため、もし残クレを利用する場合は事前に総支払額を計算し、自身のカーライフや資金計画に合っているかを冷静に判断することが重要なポイントになります。
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