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違反者講習とは?講習内容や対象者・受けたら点数はリセットされるの?

違反者講習とは?

©健二 中村/stock.adobe.com

違反者講習とは、違反点数が6点に達した際に受ける講習のことで、平成10年10月1日の道路交通法の改正により設けられた制度です。

基本的に違反点数が6点に達した場合は、30日間の「免許停止」処分が下されます。しかし、違反者講習を受ければ免許停止処分が免除されるため、今までと同様に車を運転できます。つまり、免許停止処分にならないための講習であり、対象者であれば受けた方がよいでしょう。

また、違反者講習は免許更新時に受ける「違反運転者講習」とは異なり、免許停止処分が免除されるようなメリットはなく、必ず受けなければなりません。違反した場合に受ける講習は複数あり、混同しやすいため以下にまとめました。

講習名対象者受講するタイミングメリット
違反者講習違反点数が6点に達した方違反点数が6点に達したとき免許停止処分が免許される
違反運転者講習過去5年間で違反行為や違反事故を起こした方免許更新時なし
一般運転者講習過去5年間で軽微な違反行為(3点以下)を1回した方免許更新時なし
停止処分者講習免許の停止や保留などの処分を受けた方免許停止処分時免許停止期間を短縮できるケースがある
取消処分者講習免許取消や拒否処分を受けた方免許再取得前なし

なお「停止処分者講習」で免許停止期間を短縮するには、違反者講習を受ける必要があります。ただし、違反者講習の対象外の方もいるため、必ず免許停止期間を短縮できるわけではない点に注意しましょう。

違反者講習の対象者

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違反者講習は、違反点数が6点に達したからとはいえ、必ず受けられる講習ではありません。具体的な対象者は、以下の条件に全て該当する方です。

  • 軽微な違反行為で違反点数が6点に達した
  • 累積違反点数が7点以下
  • 過去3年間で違反者講習を受けていない
  • 過去3年間で免許停止や取消の処分を受けていない

軽微な違反行為とは、違反点数が3点以下のことを指し、例えば以下の行為が該当します。

  • 一時不停止
  • 通行禁止違反
  • 駐車違反
  • 座席ベルト装着義務違反
  • 携帯電話使用

「酒気帯び運転」や、一般道路での30km以上の「速度超過」などは、1回で6点以上加算されるため、違反者講習を受けられません。軽微な違反公費でも、累積違反点数が7点以上になった場合も、違反者講習の対象外になるため注意しましょう。

また、過去3年間で免許停止や取消の処分を受けていないほか「重大違反唆し等」や「道路外致死傷」を起こしたことがある場合も対象外です。

違反者講習の内容

©koumaru/stock.adobe.com

違反者講習には、いくつかコースが用意されており、自分で自由に選択できます。講習料金は各コースによって異なるため、事前に内容を把握しておきましょう。

  • 講習コース
  • 時間・日程
  • 料金
  • 場所

上記の順で、違反者講習について具体的に紹介します。

講習コース

違反者講習には、A〜Dまでの講習コースがあり「当日体験コース」と予約制の「事前体験コース」に分けられています。各コースの具体的な内容は、以下のとおりです。

コース講習内容交通安全活動の内容講習日数当日受付
Aコース1.講義
2.実車による安全運転講習
3.考査
1日
Bコース1.講義
2.交通安全活動
3.考査
運転教育課による安全活動体験講習1日
Cコース1.講習指定日以外に交通安全活動を実施
2.講義
3.考査
地域交通安全活動推進委員協議会の活動を体験2日不可
Dコース1.講習指定日以外に交通安全活動を実施
2.講義
3.考査
社会福祉協議会の交通安全活動を体験2日不可
出典:警視庁公式Webサイト「違反者講習」

B〜Dの「交通安全活動」は、歩行者の安全通行補助活動や交通安全の広報活動、放置自転車の整理などを行います。

また、CとDの事前体験コースは違反者講習を受ける当日までに、2時間30分の交通安全活動を行わなければなりません。交通安全活動する日と、講義を受ける日が別々なため、講習日数は2日間かかります。

Cは「運転者教育課」Dは「社会福祉協議会」へ事前に電話予約し、交通安全活動を行いましょう。なお、CとDは違反者講習当日に、交通安全活動を行ったことを証明する「活動証明書」の提出が必要です。

時間・日程

違反者講習は、合計で6時間実施されます。各講習内容にかかる時間は以下のとおりです。

  • 講義:3時間
  • 実車による安全運転講習or交通安全活動:2時間30分
  • 考査:30分

違反者講習は、月曜日〜金曜日までの平日(祝日と年末年始を除く)に実施しており、8時30分頃に各会場で受付が行われています。受付時間や講習開始時間は会場によって異なるため、各自治体の公式Webサイトを確認してみましょう。

また、違反点数が6点に達した日から2〜3週間程度で「違反者講習通知書」が自宅に届きます。違反者講習通知書には、講習日が記載されており、指定された日に講習を受ける必要があります。

指定された日に受けられない場合は、講習日を変更できる可能性があるため、送付元に相談してみてください。ただし、通知書を受け取った翌日から、1ヶ月以内に違反者講習を受けなければ、免許停止になるため期日に注意して受講しましょう。

料金

違反者講習の料金は、各コースによって金額が異なります。各コースの講習料金は以下のとおりです。

  • Aコース 1万3,400円
  • B〜Dコース 9,950円

支払いはカードが使用できないため、現金を忘れないようにしましょう。なお、自治体によっては、上記の料金と異なるケースもあります。各自治体の公式Webサイトで、正確な金額を確認してみてください。

場所

違反者講習は、違反者講習通知書に記載されている会場で実施されています。基本的には、各自治体の「運転免許センター」や「運転免許試験場」が指定されているため、どこでも受講できるわけではありません。

例えば、埼玉県は鴻巣市の運転免許センター、神奈川県の場合は横浜市の運転免許試験場のように会場が指定されています。

ただし、やむを得ない場合は講習場所を変更できる可能性があります。送付元に問い合わせて、講習場所を変更したい旨を伝えてみましょう。

違反者講習を受けたら点数はリセットされる?

©Andrii/stock.adobe.com

違反者講習を受ければ、今までの違反点数はリセットされます。一方、違反者講習を受けなかった場合は違反点数がリセットされないため、違反行為するたびに免許停止になる可能性があります。

また、加算されている違反点数が高く前歴があるほど、以下のように段階的に免許停止期間が延びるため、車やバイクを長期間運転できません。

  • 30日
  • 60日
  • 90日
  • 120日
  • 150日

以下に、違反点数と前歴ごとに下される行政処分をまとめました。行政処分が下される目安がわかるため、参考にしてください。

前歴点数行政処分
なし6〜14点停止
15点以上取消
1回4〜9点停止
10点以上取消
3回以上2もしくは3点停止
4点以上取消

違反者講習を受けずに免許停止になると、前歴は1回以降に該当するため、軽微な違反でもすぐに免許停止の行政処分が下ります。最悪の場合は、免許取消になる可能性もあります。

そのため、仕事や通勤で車を使用している方は、違反者講習で点数をリセットしておくと安心して過ごせるでしょう。なお、違反者講習は前歴が残らないメリットもあります。

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執筆者プロフィール
MOBY編集部
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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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