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ウォッシャー液の入れ方と補充方法|ウォッシャータンクの洗浄・交換は必要?
目次
ウォッシャー液を補充するときにウォッシャータンクの洗浄は必要?
ウォッシャー液を補充する場合、ウォッシャータンクの洗浄は必要なのでしょうか。答えは汚れ具合によります。
当たり前ですが、汚れていないなら洗浄は必要ありません。また、すごく汚れがひどいのであれば使用する前に洗っておいた方が、ノズルの詰まりを防ぐことができるでしょう。
洗浄をした方がよい車は、年式が古い車やウォッシャー液の使用頻度が極端に低い車です。
ウォッシャータンクのなかには常に水が入っています。時間が経てばどうしても水垢が発生してしまいますし、使用頻度が極端に少ない場合も、タンク内のウォッシャー液が劣化し、汚れが発生しやすくなります。
汚れたウォッシャー液は使えば使うだけ、ノズルやホースのつまりの原因になります。そのため、ウォッシャータンク液が汚れていると感じた場合、洗浄しウォッシャー液を全て交換しましょう。
ウォッシャータンクの洗浄方法
ポンプ給水口に黒い汚れやタンク内に汚れなどが付着していることがあるので、奥まで届く最適な細いブラシで磨きながら水道水で全体を洗いましょう。
特に、ポンプの給水口が汚れていると、ウォッシャー液の出が悪くなりやすくなるため、しっかりと落とす必要があります。
大きなウォッシャータンクなら細いブラシでキレイにすることができますが、車によってはウォッシャータンクの入り口が極端に細い場合もあります。
もしブラシが入らない場合は、水ですすぐだけでも十分です。また、ホースの頭につける散水用ノズルのストレートで、思いっきり水を入れ中身を出してあげるという方法もあります。
シャワーのストレートで洗浄する場合、タンクが劣化し強度が低くなっていれば割れてしまう可能性もあるので注意が必要です。タンクを取り外すのは難しそうという方は、このような簡単な方法もあるので試してみてはどうでしょうか。
ウォッシャータンクの容量は?
ウォッシャータンクの容量は車種によって異なりますが、平均で約2〜3リットルです。
- フロントガラスのみのウォッシャー:約1リットル
- フロント+リアガラス兼用のウォッシャー:約2〜4リットル
- 寒冷地仕様の場合、ヘッドライトウォッシャーも含めるため約5〜10リットル
欧州市場のような寒く雪が多く降り、霧が発生しやすい場所では、ヘッドライトウォッシャーの設置が義務付けられているので、寒冷地仕様は基本的にウォッシャータンクの容量が他の地域の自動車よりも多い傾向にあります。
平均はこのような数値ですが、全ての車に当てはまるわけではありません。もし自分の車のウォッシャータンクの具体的な容量を知りたければ、車に積んでいる説明書のメンテナンスデータにあるウォッシャータンク容量の記載を確認してみましょう。
ウォッシャータンクが割れていたら交換が必要
ウォッシャータンクが割れていた場合、交換が必要です。ウォッシャータンクはプラスチックで作られており、年式が古くなるにつれ強度が下がります。
また、洗浄しようと思い、ホースを外した際、ホースの付け根の部分が割れてしまうことも考えられます。少しでも割れてしまうとすぐに水漏れが発生し、タンクとしては使用できません。
ウォッシャータンクの交換方法
- ウォッシャータンクを外す
- 新品のウォッシャータンクを取り付ける
ウォッシャータンクの交換方法はこの2ステップだけ。
しかし、ウォッシャータンクを取り外そうと思った場合、バンパーを外すことが多いですし、リアに取り付けられていた場合、内張りなどのような内装を外す必要もあります。
どんな車種でも必ず行わなければならないのは、ホースの取り外しやポンプのカプラーを抜く作業でしょう。
ホースとはウォッシャーノズルまで水を運ぶために取り付けられているもの、ポンプは水を循環させる装置です。
一般的にはウォッシャータンクにポンプが取り付けられているので、カプラーを抜けばタンクとポンプがセットで取り外せます。古い車の場合、ホースが劣化し引っ張った衝撃で穴が開いてしまうこともあるので注意しましょう。
後は外した手順と逆の手順で組み付けていくだけです。最後に、ウォッシャー液が出ているかどうか確認しておきましょう。
ウォッシャータンクの交換費用はいくら?
ウォータータンクの交換費用は車種や修理交換の条件によりますが、バンパー/フェンダーまたは両方脱着が必要な場合は工賃4,000円前後+ポンプなどの部品代3,000〜5,000円の費用が発生します。
また、ウォッシャータンク修理交換の総額は1万円前後となります。
車種によっては相場よりも工賃が高くなる場合も考えられます。そのため、お願いする予定があるなら事前に整備工場へ出向き見積もりを出してもらいましょう。
ウォッシャータンクを小型化してもいいかも
ウォッシャー液をあまり使わないなら、ウォッシャータンクを小型化するという方法もあります。
小型化することでエンジンルームのスペースを広く使えますし、大きなウォッシャータンクがついているなら車両重量を少し軽くすることもできます。
しかしメーカー純正品で、小型のウォッシャータンクは売られていないので社外品、もしくは自作する必要があるでしょう。
ウォッシャータンクを自作するには?
ある程度自分で加工できるのであれば、自作するという方法があります。保安基準にウォッシャータンクの決まりがないので、どんなものでも構いません。
ただし最低限の決まりとして、ホースとポンプがタンクに取り付けられるようにしておきましょう。また、モータ用として他の配線と分岐して電気を使うなら、ショートしないようしっかりと対策をする必要があります。
自作すれば費用をかなり抑えることができますが、初心者では少し難易度が高い方法です。ではもう少し難易度の低い方法をご紹介しましょう。
汎用品のカンガルータイプのウォッシャータンクを使う
汎用品のウォッシャータンクとして、カンガルータイプのタンクがあります。
こちらの商品はタンク部分が袋になっており、狭い場所にも入れ込むことができます。また、袋状なので純正のタンクより場所も取りません。自作タンクのようにノズルを挿し込む場所を作ったり、ポンプを取り付ける手間も不要なので比較的簡単に小型化することができます。
ただし取り付けサポートなどは行っていないようなので、どうやって取り付けるのかをしっかりと調べておきましょう。
こちらの動画では実際にカンガルータイプのウォッシャータンクを取り付けているので、参考程度に見ておくことをオススメします。
また、取り付けた後に、初期不具合を見つけると再度取り外さなければならないので、取り付ける前に初期不具合の有無を確認することも大切です。
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- 執筆者プロフィール
- 山北吏(つかさ)
- 1989年生まれ。現役整備士(整備士3級)webライター。webライター歴は1年半。愛車はインプレッサ(GH8)。車に乗るなら絶対MT!実家が田舎だったこともあり山道は得意!整備士として働き始め3年目。前職は輸入業...