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日本の絶景!翼長2mを超える猛禽類が乱舞する「道の駅・スワン44ねむろ」は別世界!
キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です
北海道を代表する動物といえば、ヒグマにキタキツネ、エゾシカ、エゾリスあたりでしょうか? また、北海道を代表する鳥といえば、タンチョウヅルあたりになるのでしょう。
しかし、北海道には日本最大の猛禽類である「オオワシ」や「オジロワシ」がいます。
羽を広げると2mを超える彼らに数十羽単位で出会える国道沿いの道の駅があると言ったら、信じてもらえるでしょうか。
そんなウソみたいな道の駅が「スワン44ねむろ」です。今回はこちらを紹介したいと思います。
目次
日本本土最東端の街・根室市
失礼だが完全にノーマークだった道の駅「スワン44ねむろ」
冬の北海道といえば、流氷にタンチョウ、ジュエリーアイス、ハクチョウと厳寒期ならでは動物や美しい風景があります。
そのため、新千歳空港や苫小牧のフェリー港に近い千歳市に住む筆者は、千歳からジュエリーアイスの豊頃町、そしてタンチョウの釧路・鶴居村、そのまま北上してハクチョウの屈斜路湖、摩周湖を経由、流氷の斜里あたりに向かうルート。
もしくは釧路から北東に向かい中標津方面、野付半島から海沿いに北上して流氷を楽しむルートで友人と遊びにいったり、撮影に出かけたりしていました。
実は日本の本土最東端の納沙布岬にタッチ!するとき以外は、ほぼ根室を経由するルートを選択することはなかったです。
これは大失敗だったといえます。
異世界のようにワシがいた「スワン44ねむろ」
根室市中心部からクルマで約20分、国道44号線側からみた道の駅「スワン44ねむろ」。
国道側からみると地味な道の駅です。
先日の立ち寄った際、せっかくだから隣接している風蓮(ふうれん)湖を眺めて、生後4カ月の息子といっしょに記念撮影をしようという話になり裏手に回りました。
すると、たいへんなことになりました。
氷結した風蓮湖の湖面は、ワシだらけでした。
にわかに信じがたい光景なのですが、画面のなかに写っているのは基本的にオオワシとオジロワシです。
どちらも国の天然記念物で、羽根を広げると翼長が2mを超える日本最大クラスの猛禽類。
北海道では比較的いろいろな場所で見かける鳥ではありますが、数十羽という数でみかけることは、あまりありません。
風蓮湖を背景に記念撮影をしているのは筆者たちだけで、それ以外のカメラをもった人々は熱心にオオワシやオジロワシを撮影しています。
ワシたちはなにか食べ物を奪い合っているようで、それが終わるとおとなしくなり、近くの木々などに戻っていきます。
雄大な風蓮湖の大パノラマが望める道の駅「スワン44ねむろ」
道の駅「スワン44ねむろ」の駐車できる台数は、普通車が70台、大型車用が4台となっています。
駐車場側からの入り口は上写真のようになっていて、施設内にあるレストラン・バードパルのメニューも充実。
花咲がにラーメンに、花咲かに釜めし、根室のソウルフードと呼ばれるエスカロップ(タケノコ入りバターライスの上にトンカツをのせてデミグラスソースをかけたもの)などを食べることができるそうです。
トイレについては24時間利用可能で男性トイレには、個室が4つ、小便器が7つ。
清潔で使いやすい印象です。
風蓮湖側はガラス張りになっており、風蓮湖の風景や野鳥の姿が道の駅の中からも楽しめるようになっています。
ここからもワシの姿を見ることができるのです。
食べ物の取り合いがひと段落して、道の駅の周りの木々の枝で休む、オジロワシ。鈴なりに仲よく枝にとまっています。
しかし、まるでカラスのように数多くのワシがとまっていますが、羽根を広げると約2m、体長は約90cm、体重も7kgほどもある日本最大クラスの猛禽類がこんな数でいることが信じられません。
オジロワシだけでなく、オオワシもたくさんいます。
ちなみにオオワシは名前のとおりオジロワシよりも大きく、日本でもっとも大きなワシといわれているそうです。
翼を広げた際の大きさは2.5m近くになるといいます。
写真にはカラスが7羽、ワシが9羽写っているのがわかるでしょうか。ワシに比べるとカラスがとても小さくみえます。
道の駅のとなりの木の枝で休憩中の、こちらはオオワシ。
望遠レンズを使っていますが、普通オオワシはこんなに簡単に近くから撮影させてくれる鳥ではないはずです。
それにしてもかっこいい。まさに王者の風格といったところでしょうか。
あまりの出来事に興奮して、ほぼ半日撮り続けたあげくに、翌日の予定を変更して次の日も朝一から撮影を行いました。
こんなに気軽にアクセスできる場所で、野生のオオワシやオジロワシの姿を楽しみ、撮影できるなんて夢のようです。
なぜ、こんなにオオワシやオジロワシがいるのか?
越冬のために北海道に来るらしい
筆者は鳥の専門家ではないので、道の駅「スワン44ねむろ」の方などの教えていただいたレベルの知識での説明のなることご了承ください。
一年中北海道で過ごす個体もいますが、ロシア東部などを繁殖地としているオオワシやオジロワシが冬になると越冬のために北海道にやってくるそうです。そのため、冬季になると数が増えるといいます。
根室では昔から冬になるとオオワシやオジロワシが多く見られるそうです。ちなみに筆者は国道44号線の信号の上にとまっているオジロワシも見ました。
「氷下待網漁」のおこぼれをねらうワシがいっぱい
越冬のためにオオワシやオジロワシが北海道に来るから、多く見られるという話であれば、どこでも道の駅「スワン44ねむろ」の裏手の風蓮湖のようにワシがたくさんいることになります。
しかし、実際はそうはなっていません。
実は風蓮湖ならではのワシがたくさんいる理由があるのです。
それが「氷下待網漁(こおりしたまちあみりょう)」になります。
100年以上の歴史がある漁で、風蓮湖の分厚い氷に穴を開け、その下に網を仕掛けて、コマイ、カレイ、ワカサギ、ニシンなどをとるそうです。
を漁師さんが置いていくのを狙ってワシが集まっているといいます。
スノーモービルに乗って、道の駅の隣のスペースから漁に出て行く漁師さんたちは、実は道の駅からは見えないほど遠くに漁に向かいます。
それにも関わらず、多くの漁師さんが、戻ってくるときや出て行くときに、道の駅から見やすい位置、多くのフォトグラファーが並んでいる場所から撮りやすい位置に雑魚を置いていってくれるのです。
本当は、網を上げた、その場所で雑魚を置いてくる方が都合がとよいといいます。
しかし、風蓮湖に隣接した道の駅「スワン44ねむろ」ができてからは、道の駅に来る観光客から見やすいように、せっかく来ているカメラマンが撮影しやすいようにと、サービスしてくれているわけです。
漁師さんによっては、土日は観光の人が多いから、少し遅めの時間帯に漁に出て、雑魚を置いていってくれる方もいるといいます。
だから、道の駅「スワン44ねむろ」の周辺には数十羽、ときには数百羽のワシたちがたむろしているのです。
もっとワシを見るために
朝は7時くらいから午前中いっぱい
筆者は、きっと漁師さんだから、夜明けと共に漁に出るに違いないと考え、夜明け前から湖畔で待ち構えていました。
しかし、記事をまとめるに当たって、道の駅「スワン44ねむろ」の方に聞いたところ、
「だいたい7時くらいから午前中いっぱいまでは、漁師さんが出入りして雑魚を置いてくれるので、そんなに早起きしなくても平気ですよ」とのこと。
また、シーズンについては、漁師さんによる風蓮湖での「氷下待網漁」と同じ期間になるので、1月中旬から2月下旬くらいまでがおすすめだといいます。
筆者は少しでもワシに近づきたくて、屋外の湖畔から撮影していますが、道の駅の中からもワシの姿をみることができるそうです。
ちなみに筆者が撮影していた日で、かなり天気はよかったですがマイナス10度。長時間撮影するなら、しっかりと防寒したほうがよいでしょう。
冬の北海道に来るなら「スワン44ねむろ」のワシは必見
筆者は冬の北海道の遊びに来る友人や知人といっしょにキャンピングカーでおすすめのコースをまわり、撮影を楽しむことが多いです。
その際に、本記事の最初に述べたように新千歳空港から、ジュエリーアイスの豊頃町、釧路・鶴居村のタンチョウをまわって野付半島、そして海沿いに北上して流氷、屈斜路湖のハクチョウ、摩周湖経由で戻るパターンが定番だったのですが、来シーズンからは根室のワシをプラスします。
そのくらい、初めて見る友人・知人が感動してくれることは間違いない光景です。
また、写真仲間ならほぼ1日中撮影に没頭できるレベルの素晴らしい環境がそろっています。しかも、無料。
もし冬の北海道に来るなら、タンチョウや流氷にプラスして、ぜひ道の駅「スワン44ねむろ」のワシを訪れてください。
一度は見てもらいたい日本の絶景だと思います。
道の駅「スワン44ねむろ」
住所:〒086-0073 北海道根室市酪陽1番地
電話:(0153) 25-3055
公式サイト:https://www.swan44nemuro.com/
営業時間:
インフォメーションフロア・売店 4〜10月:9:00〜17:00/11〜3月:10:00〜16:00
レストラン 4〜10月:11:00〜15:30(ラストオーダー15:00)/11〜3月:11:00〜14:30(ラストオーダー14:00)
休館日:公式サイトにて確認ください。
ライター:齋藤千歳
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