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エブリイワゴンをDIYで車中泊仕様に!工夫次第で快適なキャンピングカーへ!

キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です


我が家では現在、スズキのエブリイワゴンを所有しています。普段の生活にはもちろん、車旅の時には車内は立派な部屋となり、親子3人+中型犬1匹で快適に過ごしています。

ですが、最初からこの小さな軽自動車で車中泊をしようと思って購入したわけではありません。車旅は好きでしたが、車の中で寝泊まりをするという発想のなかった家族が、車中泊に目覚めるそもそものきっかけは、当時小学校1年生だった息子の朝寝坊でした。

朝起こしてドライブへ行こうとしても、一向に起きてくれない息子。その割には、釣りに行きたいとせがむので、それならいっそのこと、「前日に出発して、車内で眠ることにしよう!」ということに。それが車中泊旅のはじまりです。

まずは快適な寝床を用意

最初はエブリイワゴン専用の市販マットを購入して、後部座席を倒し、そこにマットを敷くだけの簡単な寝場所を用意しました。眠ってみると、床はフラットなのですが、どうも高低差が出てしまいます。

それでも大人2人、小さな子供が1人眠るには十分なスペースが確保でき、意外と快適に一晩過ごすことができるものです。息子は熟睡して、朝まで起きることもありませんでした。

この体験で味をしめて、エブリイワゴンでも車中泊旅ができると確信しました。普段使いの軽自動車で、寝泊まりしながら旅ができるのなら、とても安上がりだし、普段は実家でお留守番の愛犬を連れてどこへでも旅行へ行けることを考えればいいことづくしです。

自分で作れそうな物は工夫して作成し、少しでも快適に旅ができるように、いろんな装備を増やしていくことにしました。車中泊仕様への車にDIY開始です。

まずは快適な寝床作りから。ベッド展開する時に、後部座席を倒した部分にイレクターパイプで作成した骨組を設置し、高さを出したら、その上にコンパネを置いてマットを敷いてあげると、高低差問題はなくなりました。ベッド下は17cmほどの高さがあるので、十分な床下収納がとれます。そこには着替えや手荷物などを収納しておきます。

広さ183cm×131cmの車内に、175cm×121cmのマットを置くと、かなりゆったりとしたベッドスペースができますが、家族3人+1匹だとさすがに狭さを感じます。そこで、就寝時には大人2人は体の向きを逆さにして眠ることにしました。お互いの身体の間に隙間ができるので、犬が一匹寝られるスペースは確保できます。

夏場は吸汗シーツを敷き、その上に眠り、肌寒い時にはブランケットをはおり、冬場は3人がすっぽり入ることができる寝袋を広げて、みんなでくっついて就寝します。冬場は密着して暖かい分、狭くなってしまいますが、子供が小さいうちはこれでいけそうです。

ただ、子供の成長とともに密着もできなくなるでしょうし、もう少し広いスペースも確保したいので、来年にはルーフテントの購入を検討中です。ルーフテントはだいたい30万~50万円で購入できるようなので、キャンピングカーを購入するよりは安く上がります。

自作の換気扇

夏場の車中泊先は、なるべく高地に行き窓を開けて過ごすことにしていますが、窓を開けると虫が侵入してくるため、助手席側と後席窓部には窓枠に磁石を挟み、網戸を取り付けました。さらにPCファンをプラ段に埋め込んだ自作の換気扇を後席窓のゴムパッキンに差し込み、ポータブルバッテリーから給電して稼働させます。

この換気扇から車内の空気を排出し、新しい空気を別の窓から入れることで冷機を取り込めます。また、コンロを使っての調理時には一酸化炭素中毒の予防にもなります。

車中泊グッズと収納方法

3人家族なので、走行中は助手席に子供、後部座席の片側には妻、もう片側はフラットにして犬がリラックスして眠れるスペースを作りました。片側がフラットになっているだけで、ベッドを作る時の手間がかなり省けます。

トランクを開けて、左から冷凍冷蔵庫、折りたたみコンテナ、RVボックスを並べています。これらは絶対必要というものではないので、一泊程度の短い旅には持っていきませんが、長期旅行ではなにかと便利です。

折りたたみコンテナの中には車中で簡単な食事を作る際の材料やカセットコンロを入れておきます。

RVボックスには旅行用バッグや寝袋、ブランケットを収納し、就寝時にはルーフキャリアの上に乗せて、車内を広く使えるようにしています。

冷凍冷蔵庫には、ペットボトルを大量に凍らせておき、保冷剤として使えるようにしてあります。立ち寄った道の駅で食料を調達した時に冷凍冷蔵庫に入りきらない分は、保冷バッグにペットボトル氷を入れて保存します。夏場でも丸1日は保存できるのでとても重宝しています。溶けた水は食事の時に使います。

就寝時に邪魔にならないように、冷凍冷蔵庫は倒した助手席の上に置き、折りたたみコンテナは運転席のシートに収納、ポータブルバッテリーは運転席か助手席の足元に置いておきます。

車の上には、ソーラーパネルを取り付けました。

日中の晴天時にはポータブルバッテリーの充電ができるようになっています。もちろん、車の走行中はエンジンからの充電も可能です。災害時に停電などが起こった際にも対応できそうです。

扇風機はバッテリー内蔵の充電できるタイプを3個、クリップ止めと磁石で車内の邪魔にならないように設置しています。エブリイワゴンの車内内装には、スチール部分がむき出しになっている部分があるので、そこにはマグネット止めができるカゴを取り付けています。

天井にはランタンを吊るせるようにワイヤーをつけているので、ちょっとした小物も一緒にかけられるようになっています。ランタンは、光の強いものを2つ、弱いものを2つ。これを電池で使用できるものとUSBから充電できるものとに分け、どちらかが切れても使えるようにしています。

軽自動車の弱点

キャンピングカー、車中泊車どちらにもいえることですが、小さい車両の欠点は、乗車人数・就寝人数が少なくなってしまうことです。積載荷物も限られてしまうし、ベッド展開時には一度荷物を外に出さなければいけないので、雨天時のベッド展開は辛い状況になります。

積載荷物が増えると、その分荷物の積み下ろし作業をしなければならないので、就寝準備が大変なのです。日々の旅行での快適さを追求して、ポータブルバッテリーや冷凍冷蔵庫を用意しましたが、必要最低限の荷物にすることも重要です。

いろいろな場所へ立ち寄ったら、やはりその土地の名物やお土産を購入したいという気持ちもあるので、お土産は極力、旅の最終日に購入するようにしています。

そしてこれからのシーズンは寒さが課題です。真冬の旅は未経験なので、電気毛布やその他の暖房器具の購入をエブリイワゴンにあわせて検討していこうと思っています。

まとめ

今回のDIYで購入した値段や使った数は、下記の通りです。

イレクターパイプ(30cmあたり)¥110(税抜)ジョイントも1個¥60~150とリーズナブルな価格で材料が揃います。コンパネは約¥3,000が1枚では足りないため、2枚使用しています。

ベッドマットは¥27,000で市販品を購入しました。ベッド費用は約4万円といったところです。ポータブルバッテリーは¥60,000、ソーラーパネルは¥23,000。ポータブルバッテリーの充電コードは¥3,700となります。

冷凍冷蔵庫25ℓ(¥15,000)は持ち運ぶには手頃な重量で、簡易的な冷凍庫としては思った以上に使えます。ルーフキャリアは¥15,000、RVボックスは¥2,400でした。

USBファン2個入り×2¥3,200、プラ段約¥400、網戸¥330、マグネットテープ5~6個(3窓分)¥100で夏の暑さはかなり改善されます。

ランタンは¥980と¥780です。この価格ですが夜の車内で過ごすのに十分な明るさです。

※2019年7月時の税抜き価格

エブリイワゴンをDIYして以来、何度も車中泊を繰り返していますが、その度に改善すべき課題が出てきます。

ですが、実体験に基づいて試行錯誤し、より快適な車中泊ができるようにエブリイワゴンを改造するのはとても楽しいです。今後も100円ショップやホームセンターを利用しながら、理想の車に近づけていきたいと思います。

DIYでの加工や改造は安全面に影響が出る可能性があります。また、アフターサポートなどを受けることができなくなる可能性もありますので、法令、基準などを遵守した上で自己責任で行ってください。不明な場合は販売店などに確認してから行うようにしましょう。

ライター:徹子

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