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1年半乗って分かった!!簡易な車中泊仕様バンのメリットとデメリット

キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です


メーカー純正のベッドキットが付いている日産のNV350キャラバンマルチベッドで車中泊をしています。

乗り始めて1年半が経過。

これまでの経験に基づいて、キャラバンマルチベッドのような簡易な車中泊仕様車について、私が実感しているメリットとデメリットをお伝えしたいと思います。

装備がいっぱい付いているキャンピングカーがいいかな、いやいや簡易な車中泊仕様車で十分かも、と迷っている方。

現在ミニバンに乗っているけど、次は車中泊仕様車にしようかなと検討中の方。

きっと参考になると思います!

簡易な車中泊仕様車の位置付けって?

結論から言うと、キャラバンマルチベッドのような簡易な車中泊仕様車は、ミニバン以上、キャンピングカー以下であると言えます。

キャラバンマルチベッドは居住スペースが広いですが、キャンピングカーのようにギャレー(キッチン)やソファとテーブルがセットになったダイネットといった快適な装備はありません。

その分、同じベース車のキャンピングカーと比べると予算的な敷居が低いです。

キャラバンマルチベッドのような簡易な車中泊仕様車のメリット

・とにかく手軽に車中泊が始められる
・ベッドメーク不要
・4ナンバー、税金が安い
・ファミリーカーとしても使える

最近は、商用車つまりバンベースの簡易な車中泊仕様車というのが定着してきているように思います。

私はメーカー純正のキャラバンマルチベッドを購入しましたが、何も付いていない簡素な中古バンをベースに、DIYによって車中泊仕様にしている人もたくさんいます。

まずは就寝スペースだけ確保して、あとの装備は追々買い足したり、DIYしたりしていく。

とにかく手軽に車中泊を始められる敷居の低さが魅力です。

ミニバンで車中泊する場合。

特にミニバンではベッドメークが大変で、特に雨の日は車外に荷物が出せないので、車内で荷物を大移動させながら寝床を作らなくてはなりません。

その点、常設ベッドのあるキャラバンマルチベッドでは、目的地に着いてすぐに、ベッドメークなしで寝転がれるのが魅力です。

車中泊だけが目的であれば、キャラバンマルチベッドのような簡易な車中泊仕様車でも十分に楽しめます。

そして、キャラバンマルチベッドは、貨物車登録の4ナンバー車なので税金面ではキャンピングカーよりも割安。

今年4月からの構造要件の変更によってキャラバンやハイエースのナローボディでも、8ナンバーキャンピングカー登録のモデルが続々と各ビルダーから発売されてきていますが、単純に自動車税と重量税だけで見れば4ナンバーのままの方が安いです。

キャラバンマルチベッドの外装はキャラバンのまま。

寸法も変わらないので5ナンバー(全長4700mm/全幅1700mm/全高2000mm以内)。

最近のミニバンは2000ccのモデルでも3ナンバー化されているモデルがほとんどなので、キャラバンの方が小さいです。

ミニバンで行ける所なら、キャラバンでも行けます。

高さ2m制限のある屋内駐車場でも、全高1.99mのキャラバンならぎりぎりですが入れます。

このように、ミニバン同様、日常の足としてもファミリーカーとしても十分に使えるところがいいですね。

キャラバンマルチベッドのような簡易な車中泊仕様車のデメリット

・ベースが商用車なので乗り心地が悪い
・キャブオーバーなので乗り降りしづらい
・毎年車検は面倒
・断熱がされていない
・キャンピングカーではないので装備が簡素

キャラバンマルチベッドは商用車ベース。

元々は荷物をたくさん載せられるように作られているので、耐荷重を重視していて、乗用車と比べるとゴツゴツと硬い乗り心地です。

そしてキャラバンは、キャブオーバータイプと言ってエンジンの上に運転席があります。

乗り込むときは、座るというより「登る」といった感じになり、小柄な方や女性は大変です。

ちなみに、キャラバンと同じ日産に「セレナ マルチベッド」がありますが、その名の通りミニバンのセレナがベースの車中泊仕様。

こちらなら乗用車なので乗り心地と乗り降りの問題は解決できるでしょう。

そして、キャンピングカーや普通乗用車、軽自動車は2年毎の車検ですが、商用車では毎年車検が義務付けられています。

後部座席を取り外したり、架装やDIYをしすぎたりすると、車検の度に元に戻さないといけないので大変。

場合によっては構造変更などの手続きも必要となります。

これに関しては、キャラバンマルチベッドは床張りとベッドキットを搭載した状態で登録を行っているので、いちいちベッドキットなどを降ろす必要はありません

ただ、キャラバンマルチベッドは断熱処理が施されていません。

窓ガラスが多く寒暖の差を受けやすいボディでは夏は暑く、冬は寒いです。

簡易的にでも断熱 DIYは必須です。

その点、キャンピングカーはモデルによっては、床、ボディ、天井、窓に至るまで断熱処理がされています。

どんな人に簡易な車中泊仕様車は向いているの?

これはやはり、普段使いだけでなく、車中泊はもちろん釣り道具や自転車、オフロードバイク、スキー板やサーフボードなどの積載が可能なので、趣味車として兼用したい人におすすめです。

簡易な車中泊仕様車はベッドスペースに限りがあり、車中泊では夫婦(大人)2人旅が理想。

子供も含めると3人以下であれば快適に寝られます。

子供がすごく小さいうちならベッドに3人、2列目シートに1人で4人家族でも寝ることは可能でしょう。

逆にどんな人に向いていないの?

簡易な車中泊仕様車はベッドスペースが限られているので、キャンピングカーのように多人数には対応できません

5~8人乗車で5~6人の就寝定員の確保をしたいのであれば、必然的にそこそこ大型のキャンピングカーという選択肢になるでしょう。

もう一つ、少人数でも長期の旅を前提とするなら、我慢の多い簡易な車中泊仕様車は不向きです。

装備満載の快適さを追求したキャンピングカーであれば、長旅も余裕です。

キャラバンマルチベッドのオプション品について

キャラバンマルチベットは装備が簡素ですが、純正オプション品により装備を補うことも可能です。

今回は、数多くあるオプションの中から、車中泊を快適にする純正オプションとして、私がおすすめする次の5つを紹介します。

・テーブルキット
・車内カーテン
・網戸
・ロッドアタッチメント
・ウインドウパネル

テーブルキットがあれば、車内での食事や最近話題のテレワークも可能です。

車内カーテンは、車中泊や休憩時のプライバシー保護のために必須です。

網戸は、特に夏の車中泊では虫の侵入を防いでくれますし、風が通ると涼しさも増します。

ロッドアタッチメントというのは車内の天井部分に設けたルーフバーで、服を掛けたり、釣り竿やサーフボードを渡して収納したりできます。

ウインドウパネルは、荷室のクオーターガラスを塞ぐ目的のオプション品で、ユーティリティナット付とユーティリティナット無しの選択が可能です。

おすすめはユーティリティナット付の方で、DIYで棚を付けたり、フックを付けることが可能です。

まとめ

簡易な車中泊仕様車は一人もしくは少人数での車中泊や趣味のクルマという用途にピッタリです。

ミニバンと同じような使い勝手で日常の足にも使え、多少の不便も楽しむ前提でDIY好きであれば、使い出があります。

簡易な車中泊仕様車は、あくまでミニバンでの車中泊の延長線上にあります。

車内で寝られるだけで十分。そのほかは多少不便でも楽しめるというのであれば、予算的に敷居の低い簡易な車中泊仕様車から始めてみてはいかがでしょうか。

ライター:ズナスケ

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執筆者プロフィール
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