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キャンピングカー旅で実際にあった、真夜中の恐怖&不思議体験
キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です
2018年11月からキャンピングカーでバンライフしながら日本一周をしている夫婦、ガタガタgogoのがっちゃんとむっちゃんです!
今回は500日バンライフしている私たちが心底ドキリッとした、恐怖&不思議体験をご紹介させていただきます。
左:がっちゃん(夫)→45歳、元社畜。むっちゃんに誘われて、脱サラしてキャンピングカーで日本一周中。YouTubeにて動画を投稿するが、いまいち伸び悩んでいる今日この頃。最近のマイブームは、バンクベッドで筋トレをすること。
右:むっちゃん(妻)→34歳、元社畜。「20年後には、今より体も20歳年を重ねてるんだよ!」と半ば脅し気味にがっちゃんを日本一周に誘った張本人。がっちゃんと過ごす時間と日本の風景を一緒に堪能する時間を何より幸せだと考える。
夜のトイレで…!
忘れもしない、あの夜。
私たちは、目的地に着く前にトイレを済ませておこうと道の駅に立ち寄りました。
キャンピングカーにもトイレはありますが、後々の処理が大変なので、我が家では基本的に小しかしません。
そして、夜間トイレに立ち寄る時の暗黙のルールがあります。
私がトイレに行く時は、がっちゃんに付いてきてもらい、がっちゃんがトイレに行く時は、私は施錠して車内で待ちます。
そして、その夜はがっちゃんがトイレに寄りました。私は、ルール通り、車内で待機していたのです。
がっちゃんの行く先を見守っていると、突然足を止めて、なかなかトイレに入って行きません。
「‥ん?何かトラブルか!?」と、駆け寄るために車を降りようとした時、がっちゃんが静かに後退りするではありませんか…!
「これは絶対に何かある!」
その時、がっちゃんが撮影した物があります。それがこちら。
いや〜、まさか野生のアライグマに遭遇するとは…。
がっちゃんが最初に見た時は丸まっていて、小熊でもいるのかと思ったらしいです。
猫よりも大きく、明らかに犬でもない風貌で、その瞬間が一番ドキリとしたとのこと。
こちらに目もくれず何かしてると思ったら、どうやら野良猫用のエサが置かれていたようで、そのエサをガツガツ食べていました。
間近でみるアライグマは爪も鋭く、意外と体が大きくて…。実は凶暴だと耳にしていたこともあり、がっちゃんは本当に恐かったようです。
一方、刑事ドラマ好きの私は、変に足を止めるがっちゃんに妄想が膨らんでしまい、てっきりそこが事件現場になっているかと思ってドキドキしていました。
慌てながらも、スマホで通報の準備までしていましたしね…。笑
ちなみに、アライグマは見た目はとても可愛らしいですが、気性が荒く、攻撃性が高い動物です。
もし遭遇したとしても、むやみに手を出さないようにしましょう。
“鬼”の里で…
場所は四国某所、”鬼”をモチーフにした「鬼の里」と呼ばれている地域で、なかなか忘れられない恐怖体験をした時のお話です。
次の日に予定があったので、この日は日付が変わってもまだ移動していました。
そして深夜2時近く、滑り込むようにして到着した道の駅で力尽き、ようやく寝ることに。
…しかし、ほどなくして人の気配で目が覚めました——。
車のドアをバタンバタン開け閉めする音。
人の気配も一人二人じゃありません。すごく大勢の人がワラワラいるような気配です。
まさに、車を囲まれている雰囲気でした。
何事かと思って時計を確認したら、まだ朝の4時半なのです。
「こんな時間に何だ?」と思いながらも重い体を起こしきれず、バンクベッドのカーテンから外を覗き見ると、確かに人影が…。
脳裏に蘇るのは、道の駅の到着する前の見た「鬼の里」という文字です。恐くなって布団を被って寝てしまいました。
そしていよいよ騒がしくなってきた朝7時。「何だ何だ」と外を見ると、何十人もの人の往来があります。
朝7時から稼働する道の駅なんて、そんな活発な道の駅なんてあるか?と不思議に思い、荷物を運ぶ方に話を伺うと、何とこの日は「鬼嫁コンテスト」なる、地元TV局が運営するイベントが行われる日だったそうです。
まさか道の駅を貸し切ってイベントがあるとは露知らず…。深夜に到着して、目覚めと共に車をどかすように言われてしまいました。
鬼にとって食われるような事態にならなかったから良かったですが、寝ぼけ眼に人の気配は心底恐怖心を抱いた経験となりました。
真夜中の、ノック音
災害大国の日本。私たちは旅を始めてから、過去に災害のあったエリアを訪れることがあります。
そして、年々風化が危惧されている「3.11」の被災地に、決して忘れてはいけないと、復興の意味も込めて訪れました。
実際にはキャンピングカーで日本一周を始める前にも、電車や前愛車で訪れていましたが、あの日あの時、何もできなかった無力な自分たちが「”今だからできること”をしたい」という気持ちが強くあり再訪したのです。
そして東北の夜。
あの日は日付が変わる頃に、初めて立ち寄る海沿いの道の駅で休憩させてもらうことにしました。
日中は予定を詰めて込んでいたため移動も多く、到着する頃には眠くてたまりませんでした。
寝る前に地震が発生した際の避難路を確認してから、すぐにバンクベッドに潜り込みます。
そして案の定すぐに夢の中へ。しかし——
「コンコン」
と窓ガラスをノックされる音で、私たちは目が覚めたのです。
そんなにゆっくり寝たつもりはなかったのですが「え、何時!?そんなに寝ちゃった?!」と、驚いて飛び起きました。
爆睡した挙句に長時間滞在になってしまって、車をどかすように起こされたのかと思ったのです。
しかし、慌てて時計を見たら午前2時半…。寝起きで頭がちゃんと働かず、丸一日寝てしまったのかとも一瞬思いました。
「もしかしたら、職務質問かも!」と思い、とりあえずバンクベッドの窓から外の様子を伺いましたが、誰もいません。
「この窓からは見えない場所にいるのかな‥」
仕方ないので、バンクベッドの上から居室部分と運転席を区切るカーテンをめくり、運転席の窓ガラスをのぞき込みました。
それでもやっぱり、周りに人の気配はありません。
バンクベッドから降りて、車内のカーテンを開けて外を確認しても、やはり誰もいないのです‥‥。
この時、私たちの頭をかすめたのは、津波の被害に遭われた方が窓をコンコンされたのではないか、という考えです。
キャンピングカーは普通車よりも大きい車体なので、きっと「これなら私もついでに乗せてもらえるかもしれない。一緒に乗せて!」という呼びかけだったのではないか、と…。
不思議なことに、あれだけアライグマでビビリ倒した私たちですが、この時は不思議と恐怖心がありませんでした。
私たちは、あの災害で大切な友人を亡くしています。
その海沿いの道の駅は、友人が生まれ育ち生きた土地ではないため、「もしかしたら友人が会いに来てくれたのかも」と考えるには、都合が良すぎるでしょう。
しかし友人と同じような方が大勢いる中、私たちの存在に気付いて「コンコン」してくれたのではないか、と思うのです。
9年が経った今も、気付かずそこにいる魂があるのではないか、と…。
きっと永く風化されませんように。そして今でも行方不明の方が、早くご家族の元へ帰られますように。切にお祈り申し上げます。
まとめ
さて、一風変わったドキリ体験をご紹介させていただきました。
イレギュラーが起こった場合、専門家でない私たちには色々なことが分かりません。だからこそ、何かあった時には自分で考え行動する必要があると思います。
今回ご紹介したのは、思い返したら笑えるような体験や不思議な体験でしたが、今後、重大な危機に直面するようなイレギュラーもあるかもしれません。
もし、あなたがキャンピングカーでお出掛け中にそんなイレギュラーな事態に見舞われたら、どうされますか?
まずは自分とご家族を守りますよね。もし、自分達に余裕があったら、誰だか知らない人にも、手を貸してあげられますか?
「困った時はお互い様」という言葉がありますが、私は日本人特有の「お互い様精神」が薄れてしまうのが、とても恐いと思います。
いざという時には、お互いに助け合い、また足であり家であるキャンピングカーが大いに活躍できますように。
ライター: 山縣 睦海
キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信!
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