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本家を超え知る人ぞ知る名車も!?海外メーカーから発売された三菱車たち【推し車】
日本車の海外ブランド版が登場する理由にはいくつかありますが、三菱車の場合は「提携メーカーで欠けていた車種を安価に補完する手段」として、世に出る事が多かったと思います。
特に、トラックや高級車、高性能スポーツから、実用軽自動車まで揃えたフルラインナップメーカーの割に販売規模が小さく、単独での新型車開発には高いハードルがあった時代の三菱では、海外ブランド版の存在が豊富な車種ラインナップを支えていたと言えるでしょう。
ヒュンダイ グレンジャー(1986年)
デボネアV(2代目デボネア)の韓国版
1980年代、クルマの寿命が短い当時としては化石のような存在で、元祖「走るシーラカンス」と呼ばれた初代デボネア(1964年)のモデルチェンジに、三菱は悩んでいました。
三菱グループ関係者以外ほとんど需要がないとはいえ廃止は早計、しかし売れないクルマも、大排気量エンジンも開発する余裕がないところに決まったのが、2つの提携話。
1つは元からの提携相手、世界戦略車用のV6エンジンを求めていた米クライスラーで、6G7系V6エンジン開発のメドがつき、もう1つはソウル五輪(1988年)を控えているのに、フラッグシップセダンがない韓国のヒュンダイ(ヒョンデ)。
ヒュンダイが加わった頃、既に開発末期にあったと言われるデボネアV(2代目デボネア)は実質ほぼ三菱車でしたが、需要はほぼ予想通りだった一方、ヒュンダイ版「グレンジャー」は大ヒット作となり、販売実績から見ればグレンジャーの方が本家になりました。
- 最新「デボネア」中古車情報
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本日の在庫数 8台 平均価格 184万円 支払総額 100~300万円
ダッジ ステルス(1991年)
GTOのアメリカ版
1980年代より三菱からスタリオンの供給を受け、ダッジまたはプリムス、後には本家のブランドで「コンクエスト」として販売していた米クライスラー(現・ステランティス傘下のFCA…フィアットクライスラー)ですが、後継車も三菱からGTOの供給を受けます。
ブランドはスポーティな「ダッジ」で、当時機密が解かれ、発表されたばかりだった「レーダーに写らない最新鋭軍用ステルス機」から、ダッジ ステルスと名付けられたアメリカ版GTOは、スーパーカールックを狙った本家よりスマートでヌルリとしたステルスルック。
ヘッドライトなど、後の後期型GTOを先取りしたような精悍なフロントマスクはGTOより未来的でカッコよく、まさに知る人ぞ知る名車でした。
しかし、1994年のマイナーチェンジでなんとなく「安っぽいバイパー」のようになったルックスが仇になったか販売は低迷してしまい、本家より早く1997年に販売終了しています。
- 最新「GTO」中古車情報
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本日の在庫数 28台 平均価格 251万円 支払総額 100~428万円
プジョー iON/シトロエン C-ZERO(2010年)
i-MiEVのPSA(プジョーシトロエン)版
三菱がPSA(プジョーシトロエン、現在はステランティス傘下)と提携し、アウトランダー(初代)がベースのSUV、プジョー 4007とシトロエン Cクロッサー、さらにその後継車まで岡山の水島製作所で生産・輸出していた時代がありました。
その提携関係から、当時の最新EV、i-MiEVのPSA版を輸出販売する事となり、プジョー版はiON(イオン)、シトロエン版はC-ZERO(Cゼロ)として、2019年まで供給されています。
どちらも日本国内販売ではないため軽自動車枠にこだわる必要はなく、全幅こそi-MIEVと同じだったものの、よりボリュームのある前後バンパーで全長が軽自動車枠を超えていました。
元のi(アイ)が現在でも通じるほど未来的だったデザインのため、大きく印象が変わらず、フロントに貼られたプジョー/シトロエンのエンブレムもよく似合う、普通にできのよい最新EVに見えたのが特徴的です。
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本日の在庫数 97台 平均価格 54万円 支払総額 22~181万円
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...