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【自動車の歴史】マクラーレンの歴史、ルーツと車種の特徴を知ろう!
マクラーレンとは
マクラーレン P1
マクラーレンとは、英国の自動車メーカーで、イングランド・サリー州ウォキングのマクラーレン・テクノロジー・キャンパスをマクラーレンの本拠地としています。
マクラーレンの正式名所は、「McLaren TECHNOLOGY GROUP(マクラーレン テクノロジー グループ)」であり、大きく分けて「McLaren Racing(マクラーレンレーシング)」「McLaren Automotive(マクラーレンオートモーティーブ)」「McLaren Applied Technologies(マクラーレン アプライド テクノロジー)」の3つの企業から構成されています。
それぞれの管轄は、F1などレース活動がマクラーレンレーシング、市販車の開発・製造がマクラーレンオートモチーブ、技術開発や応用活動をしているのがマクラーレン アップド テクノロジーです。
マクラーレン アップド テクノロジーは医療、医療品、エネルギー、輸送など自動車・モータースポーツにはほとんど関係ないことも研究・開発をしており、現在のマクラーレンは、自動車分野だけじゃなく多くの事業をおこなっています。
そして、この3つの企業はすべてマクラーレン・テクノロジー・キャンパスに集まっています。
マクラーレンの創業者 ブルース・マクラーレン
マクラーレンを作り出したのは、ニュージーランド出身のブルース・マクラーレンという青年です。
ブルース・マクラーレンがレースを始めたのは1952年。彼は若干14歳にして当時古かったオースティン7という車でヒルクライムレースに初出場しました。
その後、フォード10、オースチン・ヒーリー、F2クーパーClimaxスポーツと、次々に自ら改造し1957・1958年にニュージーランドチャンピオンシップを獲得。
ブルース・マクラーレンが初めてF1に出場したのは1958年のニュルブルクリンクサーキットで行われたドイツGPであり、1959年から1965年までクーパー社製のマシンでF1に参戦していきました。
1959年のアメリカGPで初めてF1で優勝し、1960年は年間シリーズ2位までもなり、このまますぐにシリーズ優勝するだろう思われていました。
1963年に自らのプライベートチーム「ブルース・マクラーレン・モーターレーシング」を立ち上げ、1966年にはそれまで使用していたクーパー製のマシンではなく、オリジナルのシャーシを制作・供給を行うコンストラクターズへとなりましたが、それでもドライバーを続けていたマクラーレンは年間タイトルを獲得することができず、1970年にイングランド南部チチェスター郊外にあるグッドウッド・サーキットでテスト走行中にクラッシュをしブルース・マクラーレンは死亡しました。
マクラーレンの歴代F1マシン
1966年マクラーレンM2B
マクラーレンで初めて作られたF1マシン。エンジンはフォード製3.0Lエンジン
1969年マクラーレンM7C
ブルース・マクラーレンが亡くなる前の最後に乗っていたM7C。このシーズンは優勝1回、シリーズマニュファクチャーズランキング4位でした。
1974年マクラーレンM23
エマーソン・フィッティパルディ、デニス・ハルム、マイク・ヘイルウッドをドライバーに迎え、シーズン優勝4回、そしてマクラーレン初のマニュファクチャーズタイトルを獲得。
1988年 マクラーレンMP4/4
1988年からマクラーレンはホンダのエンジンを搭載し、ドライバーにアイルトン・セナとアラン・プロストを起用し、1992年まで4年連続でマニュファクチャーズタイトルを獲得。まさにマクラーレン黄金期でした。
1998年 マクラーレンMP4-13
メルセデスベンツのエンジンを搭載し、ドライバーはミカ・ハッキネン、デビッド・クルサードのコンビで8回目のマニュファクチャーズタイトルを獲得。
これを最後に現在までマニュファクチャーズタイトルを獲得できていませんが、マクラーレンメルセデスに乗ったルイス・ハミルトンはボーダフォン・マクラーレン・メルセデスからドライバーズタイトルを獲得しました。
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マクラーレン市販モデルを紹介!
マクラーレンM6GT
1960年代後半、ブルース・マクラーレンがル・マン24時間耐久レースに出場を目指して制作されたのがマクラーレンM6GTです。
当時のレギュレーションでは最低50台製造する必要がありましたが、それを達成できずホモロゲーションがとることができなかったため、ル・マン24時間耐久レース出場のプロジェクトは断念しました。
この車は4台のみ製作されていたとされており、超希少車です。
マクラーレンF1
マクラーレンF1は、「世界でこれまでに見たことない最高級のスポーツカー」を目指して1988年から設計をし、1993年に12月に量産車が初めて誕生しました。その後1998年まで106台生産され、当時の日本円で約1億円もしたスーパーカーです。
これだけ値段が高いのは、カーボンモノコックフレームに、高価な材料であるチタン、金、マグネシウム、ケブラーなどを使用し、エンジンはBMW製のS70/2型というコードが付けられた排気量6.1リッターV型12気筒DOHC48バルブエンジンが搭載されました。
このエンジンが搭載される前は、ホンダといすゞにエンジン供給を依頼したようですが、それは実現することがありませんでした。
前席は真ん中に運転席のみで、後部座席は運転席の両側斜め後ろに配置された独特配置になっており、世界中の自動車ファンを虜にさせました。
ル・マン24時間耐久レースで優勝をし、世界三大レースのF1、インディアナポリス500、ル・マン24時間すべてを制覇したのはマクラーレンのみでした。
F1好きでも知られた元ザ・ビートルズのメンバーであるジョージ・ハリスンが生前所有してことでも有名です。
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メルセデスベンツ・SLRマクラーレン
メルセデスベンツ・SLRマクラーレンは、メルセデスベンツとマクラーレンが共同で開発したスポーツカーで、2003年フランクフルトモーターショーで登場し、2004年10月からは日本でも販売されました。
SLRは1955年に世界スポーツカー選手権で活躍したメルセデスベンツ300SLRにちなんだものです。
エンジンは5.4リッターV型8気筒SOHCスーパーチャージャー搭載エンジンで最高出力は626馬力、時速100キロまでの到達時間は3.8秒で到達するハイスペックスーパーカーです。
価格は5775万円で日本には22台正規輸入されています。
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マクラーレン・MP4-12C
マクラーレンF1の販売が終了してから、後継モデルとしてデビューしたのがマクラーレン・MP4-12Cであり2011から2014年まで製造されました。
エンジンは、マクラーレンの自社製であるM838Tエンジンであり、これは排気量3.8L 90度V型8気筒ツインターボ搭載のエンジンで、ターボユニットは三菱自動車製のものです。
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マクラーレンの現行全モデルを紹介!
近年のマクラーレンは、数台の市販車を販売・製造しており、昔よりも積極的にセールス活動を行っています。現在は3つのシリーズ8車種を公開しています。
アルティメットシリーズ
●マクラーレン・P1
●マクラーレン・P1 GTR
スーパーシリーズ
●マクラーレン・675LT
●マクラーレン・650S
●マクラーレン・625S
スポーツシリーズ
●マクラーレン・570S
●マクラーレン・540S
●マクラーレン・570GT
マクラーレン650Sが新たにモデルチェンジ
マクラーレンの歴史・歴代車について特集していきましたがいかがでしたか。
最後に、マクラーレンの市販車シリーズの「スーパーシリーズ」が新たにモデルチェンジされ、来月にも発表されるニュースがあります。
マクラーレンは、これからも車好き、スポーツカー好きのドライバーを魅了する車を送り出してくれるでしょう。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...