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高級ブランド「レクサス」とは?歴史やトヨタとの違い、兄弟車を解説

「レクサス」は、トヨタが展開している高級ブランドです。セダンクーペSUVを揃えたラインナップで、1,000万円を超える販売価格の車種も存在しているのが特徴。

車好きや一般庶民の憧れであり、高級層の人々から高い価値を評価されているレクサスは、どのような歴史を歩んできたのでしょうか。

レクサスの歴史や本家トヨタブランドとの違い、どのような車種が市販されているのか詳しく解説します。

レクサスの誕生から現在までの歴史

@gesrey/stock.adobe.com

1980年代、アメリカに根付きつつあったトヨタが高級志向での成功を実現すべく、新たに立ち上げたブランドがレクサス。難しい状況の中から世界最高レベルの車を作り上げ、成功を収めているブランドです。

1989年、機能性と高いクオリティを売りにアメリカで誕生

レクサスが誕生したのは1989年のアメリカです。

トヨタは、レクサス誕生前のアメリカ北部で着実にシェアを拡大。コンパクトセダンの「カローラ」、ミドルセダンの「カムリ」、ピックアップの「ハイラックス」を柱に、大衆向けの車種を揃えていたのが特徴です。安価でありながら優れた耐久性と品質が魅力で、多くのユーザーから支持を集めました。

同時に、トヨタが課題としていたのは「利益の獲得」です。アメリカへ輸入されていた自動車メーカーで着実に支持を集めていた一方で、高価格帯の高級車はラインナップされていない状況。本国アメリカではキャデラック、ドイツからはメルセデス・ベンツやBMWと高級志向の強い自動車メーカーが激しい競争をしていた時代です。

トヨタは、「実用性」に優れているけれども顧客が「所有するステータス」を感じられる車がなく、ブランドの成長を実現するには利益を獲得できる高級車が求められました。

しかし、アメリカ国内でトヨタのブランドは「安くて、大衆向けの自動車メーカー」の印象・評価があり、打開するには新ブランドの確立が成功の鍵となっていたのです。

トヨタが導いた結論は「アメリカでの新ブランドの立ち上げ」でした。優れた耐久性と品質はそのまま活用して、「世界最高レベルの自動車を作る」をコンセプトに新しい高級車の開発を開始したのです。

「安い大衆車」から「安心できる高級車」へ

1984年、トヨタで新ブランドの立ち上げに向けた「マルFプロジェクト」と呼ばれる開発計画が始動します。

マルFプロジェクトでは、開発メンバーが数ヵ月の時間をかけてアメリカにて市場調査を行いました。市場調査を通じて、現地の人々が高級車に対して求めているポイントを確認することとなります。

当時のアメリカでは、以下のポイントに該当する高級車が求められていたのです。

  • 所有して得られる高い価値感
  • 高品質
  • 高いリセールバリュー
  • 高性能
  • 安全性能の高さ

高級車なら、所有している満足感や走り・使い勝手・安全などの性能、高く売却できるかなどのポイントに注目が集まっていました。

市場調査の結果から、高品質を実現するためのボディやシャシー、エンジンなど、車を構成するパーツ各部に磨きがかけられることとなります。「制振鋼板」と呼ばれる素材を取り入れて静粛性を重視したほか、空気抵抗を低く抑えたボディデザインとなります。

1987年、新ブランド導入に向けた新型車の最終設計が決定。テストカーによる走行実験が始まります。ボディデザインを追求するためのクレイモデルを約50台分、試作車は約450台も作られたのです。

初代LEXUS LS400

1989年、レクサスブランドの記念すべき”初号機”となる「LS400」が誕生します。

レクサスブランドの立ち上げと同時に、生産を担当する工場では「ALC」(アッセンブリー・ライン・コントロール)と呼ばれる分散処理型の管理システムを導入しました。製造ラインごとにサーバーで情報を管理し、細かく迅速に生産指示が出せるのが特徴。問題への対応力にも優れており、生産した車両の品質向上に貢献しました。

「安くて、大衆向けの自動車メーカー」であったトヨタに、「安心感も兼ね備えた高級車ブランド」のレクサスが無事に誕生したのです。

レクサス立ち上げ時は2車種、徐々に拡大したラインナップ

LEXUS ES(日米通算7代目)

1989年にアメリカでのブランド展開が始まったレクサス。当時のラインナップは2種類のセダンのみと絞られていました。

ラージサイズのLSに加え、ミドルサイズの「ES」をラインナップ。両方ともアメリカで好評なセールスを記録し、現地のユーザーに快く受け入れられました。LSは「世界最高」を目指したこともあり、品質と静粛性に優れた作りが高評価を獲得。現代のレクサスへ繋がる起点となった車となりました。

レクサスは徐々にラインナップを拡大し、セダンだけでなくクーペ、SUV車種も市場へ投入されます。

レクサスの主な車種ラインナップ

  • LS(ラージサイズセダン、1989年~)
  • ES(ミドルサイズセダン、1989年~)
  • IS(コンパクトサイズセダン、1999年~)
  • LX(ラージサイズSUV、1996年~)
  • SC(スペシャリティクーペ、1991年~2001年)
  • LC(2ドアクーペ、2017年~)
  • RC(2ドアクーペ、2014年~)

2000年代から日本でもブランド展開を開始

アメリカで成功したレクサスは、2000年代から日本でもブランド展開を開始します。

「最高の商品に加え、最高の人・店舗・サービス」を備えたブランドとして、2005年から全国に143店を構えて販売をスタートします。

1999年代末から2000年代前半のトヨタは、バブル景気崩壊後の自動車業界で生じた変化に対応すべく、販売戦略の見直しやチャネルの再編成をしている状況でした。新たにレクサスブランドを日本国内で展開して、日本国内で1番手となっているシェアを維持しようと取り組んだのです。

結果、2006年には、日本の自動車市場でのシェアでトヨタ全体で確保したシェア率は45%を突破。以降、レクサスは今現在まで、トヨタが日本の自動車市場をリードし続けているのに大きく貢献し続けています。

レクサスはどれだけ高級なのか?トヨタとの違いは何?

@totojang1977/stock.adobe.com

トヨタの高級ブランドの位置付けとなるレクサス。ラインナップや各種モデルに使用されている技術、販売店の雰囲気と、2つのポイントに焦点を当てて解説します。

高価格帯のラインナップ構成

レクサスとトヨタの各ブランドを比較すると、真っ先に販売されている車種の価格帯に注目したくなるでしょう。

以下、2022年時点でレクサスとトヨタ、2つのブランドでラインナップされている新車でそれぞれの最低・最高の車両本体価格をピックアップしました。


レクサストヨタ
最高価格LX(1,250万円~1,800万円)MIRAI(710万円~860万円)
最低価格UX(397万3,000円~544万9,000円)パッソ(126万5,000円~190万3,000円)

※1 2022年5月現在、軽自動車や商用車を除く普通乗用車に絞り抜粋

※2 車両本体価格は消費税込み

トヨタが販売する普通乗用車の最低価格であるコンパクトカー「パッソ」は120万円台から用意されています。「ヤリス」や「アクア」、「ルーミー」などのコンパクトカーや、「ライズ」と「ヤリスクロス」のクロスオーバーSUVは、100万円台後半から300万円台までの価格帯です。

最高価格は燃料電池車「MIRAI」の800万円台。その他、クロカンSUVの「ランドクルーザー」やスポーツカーの「GRスープラ」が700万円から800万円の価格帯で販売されています。

一方、レクサスは、最低価格となるクロスオーバーSUVの「UX」が400万円弱からのラインナップ構成となっているのが特徴です。加えて、1,000万円を超える車種も存在している点にも注目したいですね。

最高額はクロカンSUVの「LX」であり、価格は1800万円。日本の平均年収の3年から5年分の金額に相当した車です。その他にも一般のラージサイズセダンの「LS」や2ドアクーペの「RC F」と「LC」に1,000万円オーバーのグレードが用意されています。

レクサスの車種が高価となる理由には、高級なアイテムが装備されていることも要因のひとつ。

昨今普及している安全運転をサポートするシステムに加えて、運転席だけでなく後部座席に乗る人も意識した機能が購入する段階で装着されており、車両価格が高めとなるのに直結しているのです。

上品な”おもてなしの心”で販売している

レクサスブランドを扱うディーラーでは、”おもてなしの心”を前面に打ち出した上品な雰囲気を作り出しています。

トヨタ系列(2021年にトヨタ、トヨペット、カローラ、ネッツの各チャネルの境目が無くなり、全車種取り扱いとなった)のディーラーと比較すると、高級な車種を扱っていることが要因となっているようです。

加えて、レクサスのディーラーではアフターサービスでも、トヨタ系列と差別化を図っています。車両メンテナンスに専用のプログラムを取り入れているほか、車両の盗難など防犯に対応できるセキュリティサービスを24時間展開しているのも強みに挙げられます。

また、静岡県にある日本屈指のモータースポーツサーキット「富士スピードウェイ」内に「レクサスカレッジ」と呼ばれる研修施設を設立。レクサスのディーラーに携わるスタッフに細かなカリキュラムを組んだ研修で、おもてなしの心に磨きをかけています。

レクサスとトヨタの両方に存在する”兄弟車”

1989年の誕生以降、現在までに登場したレクサスの車種で、トヨタの車種と兄弟関係にあった車が多々存在しています。レクサスとトヨタの両方に存在している車種の代表例を2つピックアップして解説します。

【兄弟車その1】レクサス LX&トヨタ ランドクルーザー

現行車種で、レクサスおよびトヨタの両方でラインナップされているのは「LX」と「ランドクルーザー」です。

LEXUS LX(2022年)

LXは、レクサスブランドの上級SUVで、1996年にアメリカ、2015年に日本へ導入されています。2022年にモデルチェンジが行われた現行モデルは、「Lexus Driving Signature」のコンセプトを追求した走行性能が魅力です。

トヨタ ランドクルーザー GR SPORT(2021年)

一方、ランドクルーザーは1951年に登場した「トヨタジープBJ型」の系統を引き継ぐ大型クロスカントリー(クロカン)SUVです。70年の歴史とシリーズ累計での販売台数は1,000万台を達成している、トヨタでも古豪のモデルとなります。

LXはランドクルーザーシリーズの1車種でありながら兄弟車関係にあたり、同じGA-Fプラットフォームを採用していることで、ランドクルーザーと共通点を持った車です。

【兄弟車その2】レクサス RX&トヨタ ハリアー(初代・2代目)

LEXUS RX(2005年、2代目)

2009年より日本のレクサスブランドでも導入されたミドルサイズのクロスオーバーSUVが「RX」です。

トヨタ ハリアー(2005年、2代目)

RXは、初代および2代目が、トヨタのクロスオーバーSUVラインナップ「ハリアー」とバッジ違いで販売されていた車です。当時の日本ではレクサスブランドを導入していなかったため、「兄弟車」ながらレクサスのバッジを背負ったRXは日本でお目にかかる機会はありませんでした。

2009年に登場したRXの3代目からは、ハリアーとは独立。外観の骨格からは似ている雰囲気を醸し出しているものの全くの別車種となります。2代目RXとは兄弟車であった2代目ハリアーは、2013年まで日本での販売が継続されていました。

日本市場でトヨタからレクサスに”移籍した”主な車種

2005年、日本の自動車市場でブランド展開を始めたレクサスへ、トヨタブランドから”移籍した”車種も存在します。以下の3つの車種は、トヨタからレクサスへ移籍した車に挙げられます。

  • トヨタ アルテッツァ→レクサス IS
  • トヨタ ソアラ→レクサス SC
  • トヨタ セルシオ→レクサス LS

レクサス IS

レクサス IS(1999年、初代)

「IS」は、アメリカで1999年から販売されているコンパクトサイズのスポーツセダンです。日本ではトヨタのブランドで「アルテッツァ」のネーミングで販売されていました。2005年にレクサスブランドを日本で展開すると同時に、アルテッツァに代えてISが導入されて現在に至ります。

LEXUS IS(3代目、2020年)

引き続き、海外ではISの販売が継続されており、アルテッツァとISは統一され、ネーミングが一本化されたと考えてよいでしょう。

レクサス SC

LEXUS SC(2006年)

「SC」は、アメリカで1991年から販売され、2010年まで2代にわたりラインナップされていたクーペおよびコンバーチブル・スペシャリティカーです。

SCは、日本では、トヨタのバッジに差し替えられ、「ソアラ」の3代目・4代目として販売されていました。2005年にレクサスブランドの日本導入に伴ってソアラが廃止となり、同じモデルでありながらSCとして”移籍”しました。

レクサス LS

LEXUS LS(4代目、2020年)

「LS」は、1989年からアメリカで販売開始すると同時に、日本でもトヨタブランドで「セルシオ」の名称で販売されていました。セルシオも、レクサスブランドの導入に伴って2006年限りでモデル廃止。LSは4代目以降、ISやSCと同様に、レクサスブランド一本に絞って販売されるようになったのです。

レクサスの歴史は今後も続く

LEXUS RZ450e コンセプトカー(2022年)

1989年のブランド登場から、2005年には日本での展開開始を行い、30年以上の歴史を刻んできたレクサス。

近年はSUVラインナップを充実させています。NXやUXとコンパクト寄りのクロスオーバーSUVが加わったことで、生活環境の変化で大柄な車種を選びにくいユーザーからの支持も獲得。

さらに、BEV(電気自動車)仕様のSUV「RZ」も登場予定となっており、環境を意識したモデルの登場で盛り上がっていくでしょう。

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執筆者プロフィール
長谷川 優人
長谷川 優人
1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。
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