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ポルシェより速い「世界最強・最速の軽自動車」ホンダ トゥディの歴史まとめ
ホンダ トゥデイとは
トゥデイは、ホンダが1985年から1998年まで製造していた軽自動車です。
商用モデルと乗用モデルの2種類があり、商用モデルは軽ボンネットバン、乗用モデルには2ドア/4ドアセミノッチバックと3ドア/5ドアハッチバックがあります。
商用モデルの型番はJWから、乗用モデルの型番はJAから始まるため、JWトゥデイ・JAトゥデイと分けて呼ばれることもあります。
ホンダ トゥデイの歴史
初代 トゥデイ(1985年〜1998年)
最初は商用車のみのラインナップ
1985年9月10日、商用車の軽ボンネットバンとしてデビューしたホンダ トゥデイ。「メカニズム部分を最小に、居住スペースを最大に」というコンセプトのもとに開発されました。当時の価格は54.8万〜67万円でした。
外観デザインには大胆なスラント&ショートノーズデザインを採用し、愛らしい丸型ヘッドライトが印象的です。
スペックは最大出力31PS、最大トルク43.15N・mを発生する水冷4サイクル2気筒エンジンを搭載し、トランスミッションは4速マニュアルを採用しています。
お洒落さを押し出した特別仕様車「ポシェット」を発売
1987年2月には鮮やかなカラーで統一した特別仕様車「ポシェット」を追加。内装はグレーを基調としたシックで落ち着いたデザインに。
バニティミラー(サンバイザー裏の鏡)を運転手側に装着するなど、女性ドライバーに対する配慮が見られる特別仕様車でした。
3気筒エンジンを採用、乗用車モデルが追加設定
1988年2月8日のマイナーチェンジによって、乗用車モデルが追加。室内はインストゥルメントパネルを新調したほか、高い質感を追求した装備を追加しています。
乗用モデルでは普段使いしやすいよう、リア席のスペースが拡大するなどの変更が加えられています。
エンジンは従来の水冷直列2気筒に変わり、水冷直列3気筒を採用。トランスミッションは、従来の4速マニュアルに加え、5速マニュアルと3速オートマが追加されました。
ボディサイズや排気量を拡大
1990年2月、同年1月にあった軽自動車の規格改定に伴ってマイナーチェンジを行いました。
これによって、排気量は従来の550ccから660ccに強化、車体本体においてもエンジンルーム拡大やバンパーの大型化などが施されています。
排気量規制の緩和によって、最大出力52PS・最大トルク54.91N・mと大幅向上し、より高い実用性が実現しました。
2代目 トゥデイ(1993年〜1998年)
1993年1月のフルモデルチェンジによって、乗用専用になりました。デザインは個性的なセミノッチバックを採用し、後部トランクを追加しています。価格は79.8万〜100万円です。
2代目からはエアコンやパワーステアリング、パワーウインドウなどを標準装備し、オーディオシステム、サンルーフなど快適装備が充実しました。
4ドアモデル「アソシエ」が追加
フルモデルチェンジから4ヶ月後となる1993年5月、これまで2ドアモデルしかなかったトゥデイに4ドアモデル「トゥデイ アソシエ」が追加されました。
4ドアになったことによって、使い勝手が向上するとともに、より幅広いユーザーのニーズに応えられるようになりました。
トランクがハッチバックに変更
1996年2年のマイナーチェンジで、当時不評だったトランクがハッチバックに変更。これによって2ドアモデルは3ドアに、4ドアモデルが5ドアになりました。
1998年、トゥデイは2代目を最後に生産終了しています。
- 最新「トゥデイ」中古車情報
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本日の在庫数 48台 平均価格 65万円 支払総額 28~160万円
トゥデイの後継モデルは?
1998年9月、トゥデイはホンダ 3代目ライフに事実上統合という形で生産終了しました。
つまり、トゥデイの実質的な後継車種はホンダ ライフということになります。ホンダ ライフはトゥデイよりも前、1970年代に生産を開始した車種です。
ホンダ ライフは2014年4月まで生産を続けました。事実上の後継車種は現在も販売されている軽自動車、ホンダ N-WGN。丸形ヘッドライトをはじめ、どことなくN-WGNにもトゥデイの面影があります。
トゥデイはポルシェより速い?
ホンダ トゥデイがポルシェより速いというのは、2014年度の「Tipo Overheat Meeting」というレースに参加したホンダ トゥデイがポルシェやフェラーリより上の順位に立ったことが所以となっています。
Tipo Overheat Meetingとは、国産車トップクラスの性能を誇る車や、1000万円を超える高級な外車スポーツカーが一堂に会するカーレースの無差別級バトル。
そこに660ccのホンダ トゥデイが参加し、なんと総合2位という結果に。そして国産車クラスでは第1位という偉業を打ち立てたのです。
ドライバー視点の動画も
そのJW系トゥディの正体は、岡山県にある個人経営のホンダ販売店、岡山ホンダオートさんが趣味でレース用に車両を改造していたものです。
もちろん改造といってもちゃんとナンバーがついた公道を走行可能な車です。
個人経営のオーナーが車をチューニングしているというのは珍しいことではないですが、ここまでくるともはや趣味というより偉業の域に達しています。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...