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何かの間違いで発売許可された?発表された瞬間「これは終わった」と思った車たち【推し車】

新型車の発表には2種類あり、1つはそもそもニッチな需要狙い、あるいは高額なため最初から目標販売台数も低めで、ひっそりと売られていく車。

もう1つがヒット作に成長する事を期待されて、それなりにボリュームのある目標販売台数を設定され、大々的に宣伝されて販売されていく車ですが、そこはメーカーの思惑どおりになるとは限りません。

中には、メーカーは期待しているかもしれないけども、ユーザー側としては「あ、この車はもうダメだ。」と、発表された瞬間から思ってしまい、実際そのとおりになった車。

今回はそんな車を紹介します。

ダイハツ パイザー(1996年)

初代デミオと同期だったのが運の尽き

出典:flickr.com Author:Rutger van der Maar CC BY 2.0

「おっ、パイザー」とダジャレをCMコピーに据えたのが間違い、とも言われる2列シートのコンパクトトールワゴンですが、最大の誤算は全くの同時期、1996年8月に発売されたマツダの初代デミオです。

ホイールベースは同等ながら全長が200mm以上長くて全高も高く、車内空間の余裕に勝る背の高いショートワゴン的なパイザーでしたが、デミオは全高1,550mm以下で全てのタワーパーキングに収まり、フルフラット化できるシートで見た目より収納力も優秀。

コンパクトがいい人ならデミオを買い、スペースが欲しい人はミニバンを買い、走りが欲しい人はスポーツワゴンを買い、パイザーの居場所はないと思ったら、本当にそうなりました。

最新「パイザー」中古車情報
本日の在庫数 3台
平均価格 66万円
支払総額 50~92万円

日産 ルネッサ

誰かが間違って発売許可のハンコを押したに違いない

日産 ルネッサ GT-TURBO 4WD 2000

「EV化のため床下にバッテリースペースを確保」と説明された段階で、低床が不可能だから乗降性は悪く、見た目より頭上スペースが狭いのも明らかで、しかもロールーフミニバンのような見かけで2列シート。

「後席はシートスライドで足元広々」と言われても、三菱のRVRがそうでしたから新鮮味はなく、むしろ「この種の車は3列目シートを設定してなきゃ売れないとRVRでわかっているのに、なんで今さら2列シートで発売したのか?」と、首をかしげたものです。

もちろん売れなかったのも予想通りで、実際に床下へバッテリーを積んだルネッサEVはそれなりに優秀なスペックだったものの、なおさらガソリン車の存在が不可解でした。

最新「ルネッサ」中古車情報
本日の在庫数 3台
平均価格 66万円
支払総額 41~87万円

トヨタ マークXジオ(2007年)

マークXを名乗らせて崖から突き落とした

トヨタ マークXジオ

発売前に伝わっていた車名がマークX「ツィーオ」で、そんな気取った車名で売れるものかと思っていたら、発売時にはマークX「ジオ」とマトモに。

ただし真の問題はより深刻で、ズングリムックリしたFF車の短いボンネット先端へ無理やりマークXっぽい形状のヘッドライトやフロントグリルを貼り付け、マークXの派生車種を名乗るなど全く意味不明で、ミスマッチどころかマークXユーザーへの侮辱です。

3列シートの3列目は補助席程度、FF車はタワーパーキングへ入るほど車高が低い代わりに狭いという問題より、「なんでマークX?」という違和感が頭から離れず、せめて別な名前だったなら、もう少しマシな販売実績を残せたかもしれません。

最新「マークXジオ」中古車情報
本日の在庫数 115台
平均価格 59万円
支払総額 33~109万円

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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