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「力強く」「威風堂々で」「たくましい」そんなアメリカの四角い車たち【推し車】
国産車メーカー各社や各国の四角いクルマを集めてみようというこの企画、久々の登場で今回はアメ車がテーマですが、意外なことにアメ車の四角いクルマってそう数は多くありません。
「角張ったクルマ」ならありますし、ウェッジシェイプ(クサビ型)など時代の流行も取り入れていますが、日本でいう1BOX車や、軍用車両のごとき四角いSUVとなると意外に少なく、どうもアメリカ人は曲面を組み合わせたり、翼を立てたようなクルマを好むようです。
そんな中でも代表的な「アメリカの四角いクルマ」3台、なんとか揃えてみました。
シボレー ステップバン各種
見た感じ、トヨタのクイックデリバリーや、旧規格までは軽自動車も多かったウォークスルーバンとよく似ていますが、アメリカではトラックベースに箱型ボディを架装しているので、成り立ちとしてはクイックデリバリーに近いというか、その本家がステップバンです。
世代や大きさ、ベースによって型式はあるものの、「ステップバン」あるいは代表的な型式「P10」で呼ばれる事が多く、移動式店舗が多いためか、「ミルクバン」や「アイスクリームトラック」など、さまざまな異名で呼ばれます。
一方で警察のSWATなど特殊部隊、特殊な捜査用など、警察に限らずさまざまな治安維持組織で使われる事もあるようで、ノンビリとした移動店舗のイメージは絶好の隠れ蓑にもなりそうですね!
ハマーH1(1992年)
軍用多用途高機動車M998「HMMWV(ハンヴィー)」の民生版で、オーストリア陸軍出身の俳優、元カリオフィルニア州知事の肝いりで民生版が開発され、一時は「本物の軍用車両に乗れる!」と話題になったほどで、スタイルはハンヴィーそのものの四角いゴツさが魅力!
ただし、2.2m近い全幅と堂々たる巨躯は日本でももちろん、アメリカですら「バックで家の駐車場に入れようとしたら、犬ごと犬小屋を潰した」という逸話すらあるほどで、後にもう少し一般向けサイズのH2、ルックスのみ受け継いだ小型版H3が生まれています。
それでもマニアにとっての一番人気はH1で、現在でもスクリュー追加と防水化で水陸両用車への改造や、電動化による高級SUVとしてのリメイク版など、話題が絶えないクルマです。
- 最新「ハマーH1」中古車情報
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本日の在庫数 10台 平均価格 1,620万円 支払総額 1,025~3,530万円
キャデラック フリートウッド(1993年・米クリントン大統領専用車)
四角くてたくましいアメ車といえば、バンや軍用車両もいいのですがセダンもなかなかのもので、1950~1960年代のように大げさなテールフィンのブームが去ってからは、四角い権威主義的なクルマが流行った時期もありました。
そうした中で、役割的にもっとも四角くタフな事として求められるのがアメリカ大統領専用車で、歴代の専用車は既存車のリムジンをベースに走行や動力性能を強化したものが多く、各社ともある意味で最高のフラッグシップセダンとなりますから、力が入っています。
かつてケネディ大統領が暗殺されるまでは、パレードに使うようなオープンボディも可能なモデルがあったものの、現在は防弾ガラスも含めた重装甲で生残性の高さが重視され、画像のキャデラック フリートウッド以降は機密保持のため、非公開のまま破壊されるようです。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...