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【アルファロメオジュリア歴代モデル】伝統息づく珠玉のプレミアムセダン
アルファロメオ ジュリアとは
ジュリエッタの後継モデルとしてデビュー
「ちいさなジュリア」を意味する先駆モデル アルファロメオ ジュリエッタ
ジュリアは1962年、ヒットモデルとなったジュリエッタの後継車としてデビュー。
当初はライトウェイトボディに高性能エンジンを積んだ硬派なルックスのセダンとして登場。のちに洗練されたスポーツクーペ、優雅なフォルムの2シーターオープン、レース仕様の特別限定車などが登場。アルフィスタを揺さぶるモデルとして名声を築くこととなります。
ジュリアの誕生はアルファロメオにとって、どのような意味があったのでしょうか。
ジュリアが誕生した時代背景
第2次大戦後の量産車 アルファロメオ 1900
1910年設立のアルファロメオは、創業当初より自社製モデルの性能の高さを数多くのレースに参戦することで実証し、信頼と実績を築き上げました。
そのため、レース車両さながらの高性能エンジンや豪華な内外装をほどこしたアルファロメオのモデルはどれも高価で、簡単に手が出せないスーパーカーメーカーだったのです。
第2次大戦中は国策として当時の政権主導のもと国営化がなされますが、大戦後に経営母体が変わった際に量産車の生産に舵を切ることになります。
戦後初の量産車として登場したのが「1900シリーズ」。さらにイタリアを代表する美しいコンパクトカーと呼ばれたジュリエッタが登場。ヒットモデルとなりました。
量産車メーカーへの転身によって成功に収めたアルファロメオは1962年、ジュリエッタの成熟版ニューモデルを発表します。そのモデルこそがアルファ史上最大のヒットを記録する「ジュリア」なのです。
アルファロメオ ジュリア 初代【1962~1977年】
初代ジュリアにはボディタイプにより独特の進化を遂げてきた歴史があります。
大きく4系列に分けられ、セダンタイプの「ベルリーナ」、クーペタイプの「ベルリネッタ」、ピニンファリーナデザインの「スパイダー」、「レース仕様車・特別モデル」があります。
アルファロメオはコンパクトボディのジュリアに、レースで培ったノウハウを注ぎ続けました。
以降で系列別に紹介していきます。
ベルリーナ系列 (セダンタイプ)
アルファロメオ 初代 ジュリア ベルリーナ(1300 TI)
アルファロメオ 初代 ジュリア ベルリーナ(ヌゥーヴァスーパー1300)
ジュリアシリーズの先陣を切ってデビューしたのが4ドアセダンとなるジュリア TI。ジュリア TIは無骨な飾らない箱型で、セダンを意味するベルリーナ系列にあたります。
ベルリーナはシンプルな外観ながら、当時としては珍しいDOHCエンジン・5速シフト・4輪ディスクブレーキの最先端技術が取り入れられた高性能が支持を受け、愛情をこめて「醜(みにく)いジュリア」と呼ばれました。
ベルリーナは1963年にはパワーアップしたジュリア TIスーパーが、1965年にはスポーツサルーンの傑作とされるジュリア スーパーがデビュー。98PS/5,500rpmの実力は高評価を得、ベルリーナのなかでもヒット作となりました。
1300TI・1600S・スーパー1300としてリファインされたベルリーナは、1974年ヌォーヴァ スーパー 1.3・1.6としてマイナーチェンジを実施。1977年惜しまれつつ販売を終了します。
ベルリネッタ系列 (クーペタイプ)
アルファロメオ 初代 ジュリア ベルリネッタ(スプリントGTA)
1963年9月ジュリアに、2ドアクーペスタイルを持つベルリネッタ系列となる「ジュリア スプリントGT」が誕生します。
デザインを担当するのは、当時新進気鋭のデザイナーと言われたベルトーネのジョルジェット・ジウジアーロ。
寄り目ヘッドランプ・段付きボンネットに、サイドには特徴的な曲線ラインを持つスプリントシリーズは一瞬でアルフィスタの心を鷲掴みにしたのです。
1965年にはパワーアップしたスプリントGTVが追加。1967年には1750GTVとして、1970年には2000・2000GTVとして成熟を重ねていくこととなります。
また、ベルリネッタ系列のなかでも特筆すべきモデルとして忘れてならないのはスプリントGTAでしょう。
ボディのアルミ化など徹底した軽量化により、従来製より約200kgシェイプされたGTAはレースのベース車両として欧州・米国のツーリングカーレースで断トツの強さを誇りました。
スパイダー(ピニンファリーナ オープントップ)
ボートテールと呼ばれたアルファロメオ スパイダー シリーズ1
コーダトロンカデザインとなったアルファロメオ スパイダー シリーズ2
1966年、ジュネーブモーターショーにてワールドプレミアされた1600スパイダー デュエットは、ジュリア スプリントGTVをベースとしたモデルで、大御所バッティスタ・ファリーナデザインの洗練された2シーターオープン。
初代シリーズ1は、丸いテールがボートのように見えることから「ボートテール」、シリーズ2は切り落としたようなリアテールが特徴的な「コーダトロンカ・スタイル」と呼ばれ、その美しいフォルムは今でも世界中から熱い支持を受けています。
ジュリアの名は冠されないものの、独自の発展・成熟を重ねたスパイダーは重要な系列で、1993年まで販売が続いたロングセラー車です。
レース仕様車・特別モデル
105系ジュリアベースのレースカー アルファロメオ ジュリアTZ
ジュリアGT系ベースのアルファロメオ ジュニアZ
ジュリアにはツーリングカーレース専用に開発・製造されたモデルや特別モデルがあることも忘れてはいけません。
なかでも、カロッツェリア ザガートが開発・製造を担当したジュリアTZシリーズ、ジュニアZなどは現在でも稀少モデルとして人気が衰えることはありません。
ジュリアTZシリーズは、鋼管フレームにボディはアルミ製とし丸みを帯びた弾丸フォルムが印象的なレースカー。ジュニアZは同じザガートデザインながらGTベースの直線とシャープさがなんとも秀逸のスペシャルカー。
どれも今では、市場に出回ることすら珍しいとされるコレクターズモデルとなっています。
アルファロメオ ジュリア 2代目【2016年~】
継承されるDNA|復活したジュリア
アルファロメオ ジュリア 2代目(現行)モデル
アルファロメオ ジュリア 2代目(現行)モデル コックピット周り
2016年、いったん途絶えたジュリアの歴史がついに再始動。75以来となるFRレイアウトを採用し、満を持して復活しました。
アルファロメオ ジュリア2代目のラインナップは、間違いなく初代のDNAが随所に継承され、ベースグレードの「ジュリア(限定生産)」・ラグジュアリーグレードの「スーパー」・スポーツグレードの「ヴェローチェ」・アルファロメオのトップグレードとなる「クアドリフォリオ」となっています。
プラットフォームにはFCA渾身の軽量化を実現したジョルジョを採用。精悍でシャープな王道的セダンスタイルに、新開発パワートレインであるオールアルミ製ユニットと直列4気筒ガソリンターボ・直列4気筒ディーゼルターボ・V型6気筒ガソリンターボが搭載されています。
伝説のトップグレード クアドリフォリオも!
アルファロメオ ジュリア クアドリフォリオ フロント
アルファロメオ ジュリア クアドリフォリオ リア
アルファロメオ ジュリア クアドリフォリオ V6エンジン
アルファロメオ ジュリアにはトップグレードであるクアドリフォリオがラインナップされています。
伝説のクアドリフォリオ(四葉のクローバー)をモデル名に冠し、随所にその証であるバッジを配したこのモデルは、ニュルブルクリンク北コースにてセダン最速を樹立したことで知られます。
V型6気筒ガソリンツインターボエンジンはオールアルミユニット。超軽量化ボディに50:50の理想とされる前後重量配分は、FRレイアウトのクアドリフォリオにとって完璧なバランスと走行性能をもたらします。
その結果、最高出力は510PS・最大トルクは600Nm・0-100km/h加速はなんと3.9秒・最高速度307km/hを達成しています。
【最新情報】ディーゼルモデルのジュリア スーパー2.2が発売
アルファロメオ ジュリア 2代目(現行)モデル フロント
アルファロメオ ジュリア 2代目(現行)モデル リア
2019年4月、アルファロメオのフラッグシップセダン「ジュリア」に、あらたに2.2L 直列4気筒ディーゼルターボエンジン搭載のスーパーが加わり、日本での販売を開始します。
スーパーは、ジュリアのなかでもイタリア車特有の上質さを追求したラグジュアリーグレード。
アルファのDNAを継承するFRレイアウトに、ディーゼルエンジン初となるアルミ製エンジンブロックを採用。シャフトもカーボン採用とすることで超軽量ユニットに仕上げ、最高出力は190PS・最大トルク450Nm・0-100km/h加速7.2秒を達成します。
アルファロメオ ジュリアの中古車価格
- 最新「ジュリア」中古車情報
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本日の在庫数 126台 平均価格 434万円 支払総額 160~2,400万円
アルファロメオ ジュリアの中古車価格は248~1,100万円で推移しています。
初代モデルが年式が古いにもかかわらず稀少・人気のため、248~1,030万円と驚くほど高値になっています。
購入するにしても旧車には故障・メンテナンスが欠かせないことを念頭に入れ、冷静なチェックを忘れずにすることをおすすめします。
アルファロメオの最新情報はこちらから
- 執筆者プロフィール
- 石黒 真理