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ダサいの定番だった「きのこミラー」を見なくなった理由は「新種」が増殖中だから?

かつてSUVに付いていた「キノコミラー」。正式名称はサイドアンダーミラーと言いますが、最近はあまり見なくなりました。車高の高いクルマには義務づけられたはずですが、なぜ廃れてしまったのでしょうか。

「キノコミラー」「ガッツミラー」が生まれた背景

90年代の四駆ブームの時に多発した、左前方の不可視エリアでの子どもなどの巻き込み事故が問題となり、2003年、国道交通省は法改正に踏み切りました。

2005年1月生産の新型車(継続生産車は2007年)よりサイドアンダーミラーの装着が義務づけられています。

ランドクルーザー70系のサイドアンダーミラー。ボンネット上ではなくサイドに装着されている

しかし、クロスカントリー4WDの市場では、それ以前より自主規制的なサイドアンダーミラーの装着が開始されていました。その唐突なデザインがキノコが生えているように見えることから、ユーザーから“キノコミラー ” と揶揄されたのです。

また、ハイエースなどのワンボックス車では“ガッツミラー(ガッツポーズのようだから)”とも呼ばれました。

ハイエースのサイドアンダーミラー。言われてみればガッツポーズしているようにも見える

実際にはキノコのような形状だけでなく、いすゞ ビッグホーンやトヨタ ランドクルーザープラド(2代目)のような大型の凹面鏡を装着する車種、三菱・ジープのように、既存のミラーの下に補助ミラーを追加したものなどいろいろでした。

サイドアンダーミラーは前述の通り、左前方タイヤ付近を可視化するもの。しかしデザイナーとしてはできるだけ目立たなくしたいという思いもあって、車種によってはなんとか見られる…といった大きさのものも散見されます。

もちろんはっきりと見えるものもあり、ユーザーにとってはあまり基準が明快ではありませんでした。

その後、SUVなどでは当たり前の装備品となりましたが、2016年にはサイドアンダーミラーと同等の視界を確保できるカメラ&モニターの代用でも可能という国際法改正が行われたため、徐々に装着するクルマが少なくなっていきます。

現行型ジムニーには、ドアミラー下に補助ミラーが付いている
撮影:山崎友貴

また、昨今では左側ドアミラーの下部にアンダーミラーが付いたものや、N-BOXなどのように、車内に付いているものなど“新種”も増殖中で、ボンネットからニョキと突き出している車種は稀となっています。

執筆者プロフィール
山崎 友貴
山崎 友貴
1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...

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