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フェンダーアーチモールの必要性とは?タイヤのはみ出し解消に役立つパーツ
フェンダーアーチモールで全幅を拡幅させることができる
しかし、保安基準を勘違いしているユーザーが多く、10mmのタイヤはみ出しをしている車のほとんどは、ホイール部分もフェンダーからはみ出しているケースも珍しくありません。この場合、保安基準違反となり、指定整備工場へに入庫拒否されたり、保安基準違反(整備不良等)で検挙されたりします。
車の幅は、車検証に記載されている寸法から、左右合計20mm(片側10mm)までは広げることができます。それ以上の拡幅を行うと、構造変更手続きを行い、車検証上の車両寸法を書き換える必要があります。
しかし、ドレスアップ目的で装着したホイールが、フェンダーから2mm程度出てしまっているという場合に、フェンダーアーチモールを使用すれば、ボディの全幅を拡幅させることができます。
これまで保安基準違反で車検が通らなかったタイヤホイールでも、フェンダーアーチモールを使用することにより、ボディの内側へ納めることができれば、車検を通すことも可能になるケースもあるということです。
オーバーフェンダーとの違いは?
フェンダーアーチモールと似たものに、オーバーフェンダーという部品があります。オーバーフェンダーは、フェンダー部分を上から覆い、車幅を拡幅させる部品です。樹脂製のモノが多く、車両に穴あけ加工などを行い、ビス止めをして装着することがほとんどです。
フェンダーアーチモールも、フェンダー部分に取り付ける場合には、オーバーフェンダーと同じ扱いを受けるため、取り付け方法に注意する必要があります。
モール部品の場合、一般的には両面テープでの取付でOK(ドアエッジモールなどの場合)ですが、フェンダーへの取付を行う場合には、簡単に脱落しない方法を取らなければなりません。
つまり、オーバーフェンダーと同じように、ビスやボルト・ナットなどを用いるか、リベット等を使い、恒久的な取付を行う必要があるのです。
さらに、モールの端の部分が外に向いてしまうのもNGです。車のパーツは、外側に向けて尖った部分があってはダメという規定もあり、モールの端の部分を滑らかに上手く処理する必要も出てきます。
フェンダーアーチモールは、違法改造を形式的に合法化して車検に通すためのものではありません。車の走行において、タイヤなどの回転する部分がむき出しになっているというのは非常に危険な状態ですから、フェンダーアーチモールは安全に車を運行するための装備の一つと考えましょう。
保安基準ギリギリではなく、保安基準を余裕をもって守り、安全で楽しいカスタムを行うことが大切です。
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- 執筆者プロフィール
- Red29
- 1980年代生まれ。国産ディーラーでの営業職として働き、自動車関連の執筆者として独立。ユーザー目線に立った執筆を心掛けています。愛車はトヨタプリウス。ホットハッチに代表される、小規模小パワーのクルマが...