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最近多い?タクシーで「空車」でなく「SOS」表示!どんな時に表示されるのか
落ち着いた「状況確認」と「連絡」でタクシー運転手を救えるかもしれない
タクシーが発するSOSシグナルに、私たちも含めた周辺の人々はどう対応すればよいのか、とあるタクシー会社で配車管理を務めるスタッフの方にお話を伺いました。
「SOSの表示は、ドライバー(タクシー運転手)に業務教育で使い方を指導していますが、基本はお客様とのトラブルやドライバー自身の急な体調不良時、私たちが業務にあたる配車センターへ通報が行くようになっています。
そのため、タクシーの電光掲示板で”SOS”と表示されていても、まずは落ち着いて車内の様子を確認してから、状況に応じて警察へ通報していただければと思います。
昨今は、窓ガラスに手を叩きつけるなどの暴力をふるう、売上金を要求してくるなどのトラブルが多いですが、酒酔いで勢いあまって気分が高揚しているお客様がドライバーに殴りかかろうとする事例もあります。
また、過去には弊社でもお客様が凶器をもっていて、警察へ通報し対応いただいたケースもありました。
その他にも、操作を誤ってSOSを表示させてしまうなどのケースがあります。
車内の様子を確認してもらい、ドライバーが特に身体の不調を訴えていそうでなかったり、乗客とのトラブルが起こっていたりしなければ、大きな問題に発展する可能性は低いでしょう。」
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SOS表示に加えて、会社全体で次のような緊急時への備えをしていると言います。
「防犯対策として、運転席と後部座席にアクリル板の仕切りを作って、お客様によるドライバーへの危害が及ばないように対策をしています。
新型コロナウイルスの影響もあり感染防止対策としてアクリル板を設置しているとお思いかもしれませんが、弊社ではコロナ禍が起こる前から、アクリル板の設置を行っています。
合わせて、万が一の際にドライバーとお客様の行動をチェックできるよう、車内の防犯カメラを取り付けています。会話の音声も録音できる方式になっているので、お客様が暴言を吐いたか、吐いていないかなどの判断も可能です。
このように、ドライバーの身を危険から守るため、可能な限りの対策を行っています。」
タクシー運転手は接客業であり、時には乗客から危害を加えられる危険とも隣り合わせで働いています。万が一のSOSからタクシー運転手を守るために、周囲の人は冷静に「状況確認」と「連絡」を行うことが求められるでしょう。
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- 執筆者プロフィール
- 長谷川 優人
- 1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。