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お、お前…喋れたのか…!?足元から聞こえる「スピードを落としてください」「カーブです」
“メロディーロード”走ったことある?
皆さんは、一定の速さで走行するとメロディーが聴こえてくる不思議な道、通称“メロディーロード”を走ったことがありますか?
車の進行方向と垂直になるような溝を連続的に作り、車両通過時に発生するタイヤとの接触による音や空気の破裂音、溝を通過する際に起きる微振動などが車内でメロディーとして聴こえる仕組みになっています。
旅先で見つけて思わずワクワクしたという経験がある人も少なくないはず。そんなドライバーをほっこりさせるメロディーロードですが、発祥の地はなんと北の国・北海道のようです。
“メロディーロード”のメリットは、ただ音楽を楽しめるだけではありません。法定速度内で一番聴きやすく設計されているので車両運転速度の抑制をしたり、雨天時の路面排水効果も期待できるそう。
また、地域にゆかりのある曲を選んでいるので、その土地のPRにもつなげることができるといいます。
どうして作ったの?生みの親の企業を直撃!
“メロディーロード”の製作者は、北海道にある「株式会社 篠田興業」。日本国内に限らず中国でも作られていたり、2019年にはトヨタ自動車の商品「RAV4」のWEB動画撮影にも協力されているんだとか。
今回は開発担当者でもある篠田静男社長に「メロディーロードの開発秘話」についてお伺いしました。
「そもそもメロディーロードを作ろうと持ったきっかけは、今から約40年前の出来事。土木事業者なので建設自動車(キャタピラー)を使用していて、アスファルトの上を走った際、道路に凸凹の傷をつけてしまったことがありました。
傷のついた道路を乗用車で走ったところ、走行音が変化。さらに速度を変えると音程が変わりました。そこで、溝から溝までの距離を変えることで音階を変えられることに気づいたわけです。
その後、バブル崩壊後に会社独自のノウハウを持ちたいと思い、研究開発自体は20年前くらいから始めました」
あるトラブルから発想を得た篠田静男社長。その後、様々なメロディーロードを作ってきた篠田興業ですが、実はある“変わった道”を同じ北海道に建設していたようです。
- 執筆者プロフィール
- 小高皐月
- 1979年生まれ。会社員を経て、知人の縁で編集プロダクションに就職。子育ての経験を活かして様々な記事を担当していたが、取材をきっかけにドルオタ化。クルマを走らせながら一人でカラオケするのが大好きで、歴...