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遅すぎる迷惑車は「逆あおり運転」で通報できる?パトカーでの取り締まり事例はあるか調べてみた

一般道のノロノロ運転は取り締まられない?

一般道に最低速度の規制がないなら、ノロノロ運転で後続車を妨害するようなドライバーは、市街地や山道などでは取り締まり対象にならないのでしょうか?

最低速度違反についていうなら、残念ながら答えはイエス。ただし「追い付かれた車両の義務違反」の取り締り対象になる可能性はあります。

追いつかれた車両の義務違反とは?

道路交通法第二十七条では、他の車両に追いつかれた車両の義務について、次のように規定しています(主要部分の要約です)。

  • 自車より政令上の最高速度(以下、最高速度)が高い車両に追いつかれたら、相手車両が追い越しを完了するまで速度を上げてはならない
  • 自車と最高速度が同じもしくは低い車両に追いつかれ、その車両より遅い速度で走り続ける場合は、後続車が追い越しを終えるまで速度を上げてはならない。
  • 車両通行帯のない道路において、最高速度の高い車両に追いつかれたら、自車をなるべく左端に寄せて進路を譲らなければならない。
  • 車両通行帯のない道路において、自車と最高速度が同じもしくは低い車両に追いつかれ、かつ相手より遅い速度で走り続ける場合は、なるべく左端に寄って進路を譲らなければならない。

上記の規定をごく簡潔にまとめると、「後の車より遅く走り続けるなら、後続車が安全に追い越せるように速度を維持するか、車両を左に寄せないとダメ」ということになります。

この義務を怠ると「追いつかれた車両の義務違反」となり、検挙されれば違反点数1点、反則金6,000円(普通車の場合)が課されます。ただし、追い越し禁止の道路では、このルールは適用されません。

逆あおり運転にどう対処する?

ここまでの内容から、路上で遅すぎる車に出くわしたときに、高速道路では「最低速度違反」で、一般道では「追いつかれた車両の義務違反」で警察に通報できることがわかります。

極端に遅い速度で走り進路妨害する「逆あおり運転」に遭遇した場合も、同様の対処ができるでしょう。ただ、警察の到着には時間を要しますし、違反の証拠がなければ、相手が注意を受けるだけで終わってしまうかもしれません。

逆あおり運転のドライバーを警察に検挙してもらいたいなら、ドライブレコーダーの証拠映像は必須。相手車のナンバーや車種も控えておくと、より確かな証拠となるでしょう。

遅すぎる車を取り締まる法律や、対処法について見てきましたが、自分自身が遅い車になってしまい、逆あおり運転車と思われてしまう場合もあるかもしれません。

適切な速度で車を走らせることは、すべてのドライバーの義務です。公道のスムーズな交通環境を維持するためにも、速度の出しすぎだけでなく、抑えすぎにも気を付けたいところですね。

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執筆者プロフィール
加藤 貴之
加藤 貴之
1977年生まれのフリーライター。10年以上務めた運送業からライターに転向。以後8年以上にわたり、自動車関連記事やIT記事などの執筆を手がける。20代でスポーツカーに夢中になり、近年は最新のハイブリッド車に興...

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