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飛び石対策にも有効?80年代に大ヒット・再燃中の“マッドフラップ”、やってはいけない取付け方法も
マッドフラップはオフロードルックにぴったり!
最近、「マッドフラップ」がカスタムの世界で再び脚光を浴びています。その理由は、ジムニーなどのオフロード4WDを筆頭に、ワンボックスカー、軽トールワゴン、軽トラで“オフロードルック”にするドレスアップが流行しているのが理由です。
マッドフラップとはいわゆる「泥よけ」のことで、前後タイヤの直後に付けるパーツです。樹脂やゴムなどでできており、そもそもは1980年代にWRCに参戦する車両に付けられていました。
グラベル(ダート)で高速走行や激しいドリフト走行をするラリーカーは、砂利や土をタイヤで飛ばすため、ボディサイドやアンダー、サスペンションなどを傷付けることがありました。そこでタイヤ直後やボディの下、タイヤハウスにフラップを付けることでダメージを防止し、舞い上がる埃も抑えていたのです。
その後、パリ・ダカールラリーなどのラリレイド出場車両にも付けられるようになり、折しもの「四駆ブーム」にのってマッドフラップはヒットアイテムになりました。
クロカン4WDに装着する場合は、凹凸地形を走るオフロード走行で上下に動いたタイヤがフラップを巻き込んで脱落しないように、ワイヤーなどで後方に若干上げて付けるのが定番でした。
ちなみに、標準で付いている泥よけの色はブラックが多いのですが、ドレスアップはコンペティションカラーを意識してレッドが主流になっています。ただ、レッドはボディカラーや車種を選ぶことから、最近の市場にはブラックも流通しています。
走行中のバタつきや巻き込みがないよう取り付けよう
愛車の足元をスタイリッシュに見せられて、ボディへの飛び石や泥はねを防止できる効果を持つマッドフラップですが、デメリットがないわけではありません。
大きめのサイズで、素材が柔らかめのものを使っているマッドフラップだと、高速走行でバタついて音が出ることがあります。また、深雪や前述の凹凸のあるオフロードを走行していると、特にバック時にタイヤがフラップを巻き込んで、取り付け部分からちぎれてしまうこともあります。
こうしたトラブルは、特にタイヤをサイズアップしている場合に多く見られます。
選ぶ時は、できるだけしっかりした素材のものをチョイスし、柔らかい素材やタイヤに干渉しそうなサイズの場合は、ワイヤーやチェーン、ベルトで後方にフラップを少し上げるようにして装着するといいでしょう。
ちなみに、マッドフラップの装着によって燃費が悪化するという話がありますが、これについては定かではありません。ただし、本来は付いていないパーツを付けるわけですから、少なからず空力性能には影響しそうです。
アフターパーツマーケットにおいてマッドフラップは、3,000〜1万円程度で販売されていますが、価格の差は素材にあるようです。耐久性の高い素材を使っているものや、先端を吊り上げるための金具が付いているものは高額になる傾向があります。またメーカー純正オプションも数万円する場合があります。
基本的にデザイン性のあるものではありませんが、装着後のスタイルにおいて商品差が出るため、その辺も十分に検討して購入した方がいいのではないでしょうか。
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- 執筆者プロフィール
- 山崎 友貴
- 1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...