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ゲームで運転がうまくなる!?ベテランにも多い縦列駐車や車庫入れへの苦手意識…あの遊びが克服に効果?
車庫入れと縦列駐車はベテランドライバーでも苦手?
ソニー損害保険株式会社が2024年1月10に発表したプレスリリースによると、20歳の男女※を対象にしたカーライフ意識調査で次の結果が出たそうです(※2003年4月2日〜2004年4月1日生まれの男性500名・女性500名)。
このグラフは車の運転技術に対する自信の度合いを調べたもので、操作に自信のない人の割合が薄い緑と濃い緑で示されています。どうやら車庫入れと縦列駐車に「自信がない」と感じている人が特に多いようですね。
続けてもう1つ、車の運転に関するデータを見てみましょう。次のグラフは、株式会社ウェブクルーが2023年9月19日に発表したプレスリリースからの引用になります。
こちらは苦手な運転操作についてのアンケート結果。右は「運転に自信がない人」の回答、左は「運転に自信がある人」の回答なのですが、後者にも縦列駐車やバック駐車(車庫入れ)が苦手な人は一定数いるようです。
以上のデータを見るに、縦列駐車や車庫入れが不得意な人は、運転初心者とベテランを問わず多いのかも。そうだとすれば、それは何故なのか、どうすれば苦手な運転操作を克服できるのか気になりませんか?
リアルな情報を探ってみた
運転操作に関する疑問が湧いたところで、リアルな情報を探るために質問を用意し回答を募集しました。質問内容は「初心者ドライバーのときに苦手だった運転操作はありますか?その操作は克服できましたか?」というもの。
この質問で知りたかったのは「縦列駐車や車庫入れが苦手だった人はどのぐらいいるのか」「克服できていない人はいるのか」の2点です。結果的には、縦列駐車と車庫入れに関連する回答は次の2件だけでした。
【ご回答】苦手を克服した人・していない人
「初心者のころは車庫入れや縦列駐車が苦手でした。駐車場のバイトでお客さんの車を駐車するようになって1年ほど経つと、どちらも得意になっていましたね(Uさん)」
「縦列駐車は昔から苦手です。といっても実践する機会が少ないため、今まであまり困ってはいませんが(Kさん)」
Uさんがバイトで車庫入れ・縦列駐車をマスターした一方で、Kさんは実践の少なさから苦手を解消していないようです。……と、多くの情報は得られませんでしたが、駐車が不得意なベテランドライバーの存在は確認できました。
運転歴の長さを問わず、苦手な人のいる縦列駐車と車庫入れ。この2つの運転操作について、もう少し深掘りすることにしましょう。
駐車がもっとも「車の運転で苦手なこと」と挙げる人は多い
縦列駐車や車庫入れはなぜ難しい?
苦手な人が多い縦列駐車と車庫入れは、難易度の高い運転操作といえそうです。では、なぜこの2つの操作は難しいのか。どうやら「空間認識能力」と「車の動きのイメージ」が答えのカギを握っているようです。
空間認識能力が低い
空間認識能力とは、空間における物体の状態(形状・サイズ・方向など)や位置関係などを把握する能力のこと。この空間認識能力が低いと、縦列駐車や車庫入れが難しく感じるとされています。
実際のところ、自分の車のサイズや向いている方向、周囲の車や駐車枠との位置関係などを正確に把握できなければ、スムーズに駐車することは難しいでしょう。
車の動きをイメージできていない
縦列駐車や車庫入れは基本的にバックで行います。車でバックしながらハンドルを回すと、前方の景色は操作方向と逆向きに動きますよね。この独特の操作感が苦手な人は多いようです。
バック操作への苦手意識と、空間認識能力の低さは関連していると考えられます。車の動きをイメージできないなら、後進時のハンドル操作はかなり難しく感じるでしょう。となれば、縦列駐車や車庫入れが苦手になるのも当然といえます。
ブレーキの踏み方、かかとは浮かせる?浮かせない?
- 執筆者プロフィール
- 加藤 貴之
- 1977年生まれのフリーライター。10年以上務めた運送業からライターに転向。以後8年以上にわたり、自動車関連記事やIT記事などの執筆を手がける。20代でスポーツカーに夢中になり、近年は最新のハイブリッド車に興...