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今年のGWも車は休日割引なし…でもバイクはGW中の割引がある理由とは?
まん延防止等重点措置が全面解除され、ゴールデンウィークには久しぶりに遠くに行こうかと計画されている方も多いでしょう。その前に絶対確認しておきたいのが、高速道路の休日割引制度。
2022年のゴールデンウィーク、車は休日割引が適用されません。また新年度から首都高の値上げが実施されるなど、高速道路事情は少々ややこしい事態になっています。
【注意】今年のGWも休日割引がきかない!
2022年3月16日、東日本高速道路・中日本高速道路・西日本高速道路・本州四国連絡高速道路・宮城県道路公社など高速5社は、2022年度も大型連休での高速道路の休日割引を適用しないことを発表しました。
つまり、まん延防止等重点措置が全面解除されて迎えるゴールデンウィーク中の4月29〜5月8日まで、土日祝日はETC利用における休日割引の30%オフがきかなくなるということです。またゴールデンウィークだけでなく、2022年度はお盆と年末年始も同様に休日割引は適用されません。
以上は、国土交通省からの依頼による大型連休中の渋滞を緩和するための措置です。昨年度も休日割引が適用されておらず、その結果各地での渋滞は減少した実績もあって、今年度も引き続き実施する運びとなりました。
ゴールデンウィークに高速道路を利用して車で旅行や帰省を計画している方はご注意ください。
首都高速は4月1日から上限料金の値上げを実施
首都高では、2022年4月1日より上限料金の見直しが実施され、すべての車の利用上限金額が車種区分に応じて10〜40%ほど引き上げられています。こちらも同じく、渋滞を緩和するための措置であり、慢性的な渋滞が問題である首都高への車両乗り入れを制限するためのものです。
利用上限金額は、普通車が1,320円から1,950円、中型車が1,920円から2,310円の値上げ。二輪車は1,470円から1,590円に引き上げられています。
大幅な値上げであるものの、実際のところ首都高利用で上限金額に達するケースは稀です。1kmあたり29.52円の利用料金は変わらず距離に応じて支払うため、利用者にとってそれほど負担にはならないでしょう。あくまで上限額が引き上げられただけの話です。
実質値下げ? 新たに割引制度も実施
上限料金の値上げがされた一方、首都高ではETCコーポレートカードを利用する業者利用の割引率が拡大されるとともに、新たに深夜割引が適用されました。
業者利用を優遇するための措置として、ETCコーポレートカードを利用した場合の大口・多頻度割引がこれまでの35%から45%まで拡充されます。
深夜割引は車両を問わず適用され、深夜0時から4時の間に首都高へ入った場合に利用料金が20%割り引かれるというものです。これには交通量の少ない深夜帯の利用を促進する狙いがあります。
首都高の通過を避けた渋滞抑制にも割引
首都高を通過する車の抑制のために、千葉外環迂回利用者に対する割引制度も4月1日から新たに設けられました。
迂回による割引詳細は、首都高の湾岸線または横浜・川崎エリアの出入口を発着し、外環千葉区間を迂回して常磐道を利用する場合に、首都高を通過したときと同じ料金で東京外環自動車道内の千葉区間を利用できるというものです。
首都高を走るならETCがマスト!現金払いは損をする
4月1日から実施された首都高の上限金額の値上げと各種割引は、全てETCカードを利用した車両にのみに適用されます。現金支払いでの首都高利用は実質的な大幅値上げになるため、ETCを利用していない方は注意してください。
とはいえ国土交通省の資料によれば、2022年1月時点でのETC利用率は93.8%にも達しているため、大きな問題にはならないと思われます。
ライダーには朗報! なぜバイクだけGW中の休日割引がきく?
4月2日からは、バイク乗りと自民党オートバイ議連の悲願であった二輪車限定の定率割引が開始されました。これは事前にオンライン登録したETC利用者に限り、土日休日利用料金から最大37.5%が割り引かれる制度です。
バイクだけは2022年のゴールデンウィーク中でもこの休日割引が使えます。なぜ車は割引がされないのに対し、バイクだけが割引対象になるのでしょうか。
自民党オートバイ議連が長い年月をかけて実施を訴え続けた二輪車の休日割引は、2021年6月にようやく与党合意がなされ、同月にNEXCO3社が新年度からの実施を表明。しかし、出鼻をくじくかのように2022年度の休日割引不適用が急遽発表されました。
ようやく実施にこぎつけた二輪車限定の定率割引が、バイクのロングツーリングに最高の時期であるゴールデンウィークに使えないのでは本末転倒です。
これに自民党オートバイ議連が割引の実施を強く主張し、その結果ゴールデンウィーク中はバイクのみ休日割引が適用される運びとなりました。
2022年度のゴールデンウィークは車の休日割引は適用されず、バイクのみ割引されることになります。車の交通量が幾分少なくなるため、今年はバイク乗りにとっては例年になく高速道路を利用しやすい稀有なゴールデンウィークになるでしょう。
バイクの休日割引は事前登録と適用条件を忘れずに
ただしバイクの休日割引は、車と違ってETCを搭載して高速道路に乗るだけでは適用されません。
割引が適用されるためには、走行する高速道路を問わずNEXCO中日本サイト内「速旅」で会員登録後、同サイトで事前に利用日を指定しておく必要があります。登録や利用日の指定は、出かける直前の手続きでも受付けられるうえキャンセルも可能であるため、天候による予定変更にも柔軟に対応できます。
また割引は、1回あたり100km以上を走ることが条件であり、東日本高速道路・中日本高速道路・西日本高速道路のNEXCO3社および宮城県道路公社が管理する高速道路で適用されます。ただし、第三京浜道路や東京湾アクアラインなど一部割引対象外の道路も多い点には注意が必要です。
GWは車・バイクを問わず節度ある行動・計画を!
ゴールデンウィークの休日割引不適用や、首都高速道路の値上げや特定条件の割引は、不急の高速道路利用を減らして、優先されるべき車両が利用しやすいようにするための措置です。もちろん、新型コロナウィルス感染拡大防止の意図も含まれていることは明白です。
まん延防止等重点措置は2022年3月21日に全面解除されたものの、新型コロナウィルスの驚異が完全に消え去ったわけではありません。ゴールデンウィークの過ごし方によっては、再び全国に感染が拡大恐れもあります。
2022年度のゴールデンウィークも車・バイクを問わず、節度ある行動・計画を心がけましょう。2023年度以降の大型連休中の休日割引不適用期間は、あらためて発表される予定です。
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- 執筆者プロフィール
- 伊藤友春
- 1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...