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「二日酔い」状態で運転するのは飲酒運転になる?二日酔いと酒気帯びの関係性とは
目次
二日酔いでの運転は酒気帯び運転に該当するの?
前述の通り、二日酔いとは一般的に、お酒を飲み過ぎた翌日に起きる頭痛や吐き気などの体調不良のことを指します。
自身の許容量を超えたアルコールを摂取すると、アルコールが分解される際にできるアセトアルデヒドという物質が、肝臓で十分に処理されず、体内に残ってしまいます。このアセトアルデヒドは毒性が高く、吐き気や動悸、頭痛などを引き起こす働きがあるため、二日酔いの原因となるのです。
つまり、二日酔いとは、体の中にアルコールが必ずしも残っている状態ではなくとも起こりえる症状であるといえます。酒気帯びとリンクさせて考えるべきではありません。
酒気帯びの基準は、体内にアルコールが残っているのかどうか。頭痛や吐き気などの二日酔いの症状は、体内にアルコールが残留しているということの証明にはならず、二日酔いと酒気帯びは別物であるといえます。
ですので、二日酔いと酒気帯び運転は直接の関係はなく、二日酔いの症状がある状態で車を運転することは、飲酒運転とは言えないというのが現状です。
アルコール数値に問題がなくても、体調が万全でないときは運転を控えて
アルコールが体内から抜ける時間は、アルコールの種類や量、各個人の体質や体調により様々です。
一般的には缶ビール1本で3~4時間、日本酒1合で3~6時間などという目安がありますが、個々人によってその時間は異なります。また、少量のアルコールでも、完全に体内から抜けるまでには、多くの時間がかかります。
つまり、お酒を飲んだ翌日は、いかに体調が万全であっても、体からアルコールが抜けきっていないことも多分にあります。飲酒翌日に運転する際には、ハンドルを握る前にアルコールチェッカーで、呼気アルコールを確認するのが最もよい方法です。
また、アルコールチェッカーの数値が、法令と照らし合わせて運転可能な範囲であっても、二日酔いのように体調が万全でない場合には、運転しないという判断も大切です。
酒気帯びではないかもしれませんが、頭痛や吐き気などがある状況では、正確な運転操作が出来なかったり、瞬時の判断が遅れたりすることも考えられます。
飲酒運転で、これまで多くの命が失われてきました。ハンドルを握るドライバーはもちろん、その周囲にいる人も、飲んだら乗らない(乗せない)、深くお酒を楽しむのは翌日の運転が無い日にするなどの、普段からの対策を行いましょう。
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- 執筆者プロフィール
- Red29
- 1980年代生まれ。国産ディーラーでの営業職として働き、自動車関連の執筆者として独立。ユーザー目線に立った執筆を心掛けています。愛車はトヨタプリウス。ホットハッチに代表される、小規模小パワーのクルマが...