ニュース
更新
「目が見えない人が安全に横断歩道を渡るために」あなたが知らない“エスコートゾーン”、ドライバーがすべきサポートとは
横断歩道、目が見えない人はどうやって安全に渡る?
想像してみてください。ご自身の目が見えなくなり、その状態で横断歩道を渡ることになったら……。
いかがでしょう?「安全に向こう側に渡るのは大変そうだ」と感じたのではないでしょうか。いまのご想像からわかるように、目の不自由な方にとって横断歩道は通行に危険をともなう場所です。
とはいえ、横断歩道は公共の道路インフラですから、本来は誰でも安全に渡れなければなりません。そこで近年は、視覚障害者用の誘導設備「エスコートゾーン」の設置が全国各地で進められています。
エスコートゾーンとは横断歩道の中央に敷かれた点字ブロック
エスコートゾーンとは、横断歩道の中央に敷いた点字ブロックにより、視覚障害者の通行をサポートする路上設備です。点字ブロックは横断方向にまっすぐ切れ目なく敷かれるため、感触をたどれば迷わず道路の向こう側に渡れます。
エスコートゾーンの設置は次の場所を中心に行われています。
- 視覚障害者の利用が多い施設の周辺
- 「バリアフリー法」が定める重点整備地区の主要な道路
2023年4月11日の「参議院 国土交通委員会」における政府参考人の答弁によると、2021年度末の時点でエスコートゾーンの数は全国2,815か所(横断歩道数6,570本)となっています。
ちなみに、横断歩道そのものの数は東京都だけでも10万本以上あります。比較するとエスコートゾーンの数は少ないため、地域によっては目にする機会があまりないかもしれません。
なお、一部地域では踏切内にもエスコートゾーンが設置されています。
- 執筆者プロフィール
- 加藤 貴之
- 1977年生まれのフリーライター。10年以上務めた運送業からライターに転向。以後8年以上にわたり、自動車関連記事やIT記事などの執筆を手がける。20代でスポーツカーに夢中になり、近年は最新のハイブリッド車に興...