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「スタッドレス買うのは情弱」夏タイヤで雪道走るドライバー…軽すぎる罰則に疑問の声

違反時の反則金はスタッドレスタイヤを買うよりずっと安い

@framarzo/stock.adobe.com

夏用のノーマルタイヤで雪道を走行した車が立ち往生した、スリップ事故を起こしたといったニュースは、毎年と言ってもよいほど、降雪期になると報じられています。

そのたびに国土交通省をはじめ、自治体や各メディア等が呼びかけを行っていますが、ノーマルタイヤのまま雪道を走ろうとするドライバーにその声は残念ながら届いていないようです。

前述のとおり、滑り止め措置をしていない車で積雪または凍結している道路を走行することは違反行為です。しかし、この違反に対する罰則が「あまりにも軽すぎる」とSNS等で罰則強化を求める声が近年増加しています。

スタッドレスタイヤは、たとえば人気車種のホンダ N-BOXのサイズ、155/65R14では、安くても1本あたり5,000円程度。2本購入するだけで、反則金を上回る出費となります。

これに加えて交換工賃もかかるうえ、地域によっては積雪せずにシーズンが終わったという場合もあるため、たとえ滑り止め措置をせず取り締まりを受けたとしても、「スタッドレスタイヤを買うよりも反則金を払ったほうが安上がり」となってしまいます。中には、上記の考えに基づき「スタッドレスタイヤを買うのは無駄だ、スタッドレスタイヤを買うのは情報弱者だ」と考える人もいるようです。

このような理由から、「反則金を支払ったほうが得だ」という理由から滑り止め措置をしないまま雪道を走ったドライバーが事故を起こし、自身や他者の命を奪わないよう、滑り止め措置をせずに積雪または凍結している道路を走行するドライバーへの罰則強化が求められています。

悪質な立ち往生は行政処分の対象になることも

「捕まらなければいい」「反則金払えばいい」が命の危険を招く

©inimma/stock.adobe.com

日本は法治国家であるため、守らなければならないルールもあれば、ルールを守らなかったときのルールもあります。「反則金を支払ったほうが得だ」という考えは、「スタッドレスタイヤを履かなかった場合のルール」に基づいていると言えるため、「反則金を払ってるのだからいいだろう」という考えにつながってしまうのでしょう。

そのため、「滑り止め措置をしなかったことによる損」が「スタッドレスタイヤ等の購入による出費」を上回る程度の罰則にしなければ、今後も「反則金を払えばいい」といった考えを持つドライバーは減らないと考えられます。

しかし、タイヤのグリップ力を失った車は、制御が利かない1トン以上の鉄の塊です。スリップやスピンをして怖い思いをした程度では済まず、自身や大切な人の生命、他人の生命や財産に大きな損害を与え、一生悔やんでも悔やみきれない事態になるかもしれません。

賢いドライバーとは、「損得勘定やルールの穴を見つけることができるドライバー」ではなく、「自身や周囲の安全を守り、無事に目的地までたどり着けるドライバー」であることを、忘れてはいけないでしょう。

「四輪駆動でもスタッドレス履かなきゃダメなの?」という投稿も

NEXCO東日本と北海道警察が雪道での危険な走行を解説

各都道府県によってルールが異なる

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