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【夏前に絶対にやっておきたい】簡単にできる車のエアコン自己診断、ポイントはたったの4つ
エアコンのセルフチェック項目は4つ!
整備工場には「エアコンが効かない」と慌てて修理依頼に来る人がいます。
大きな異常が無いケースで目立つのは、ACスイッチを入れずエアコンの温度設定だけを下げ、冷たい風が出てこないと訴える人です。
こうした初歩的ミスを回避するために、筆者は日頃からのセルフチェックを行うようお客様へ勧めています。
セルフチェック項目は4つだけです。
エアコンの設定が間違っていないか
そもそもエアコンの設定が正しくない場合、冷風が出ない可能性があります。温度設定や風量、ACスイッチの確認、吹き出し口を閉じた状態にしていないかなどを確認して、適切な設定に変更しましょう。
エアコンフィルターを1年前に交換しているか
エアコンフィルターが詰まっていると、空気の流れが制限されてしまいます。フィルターを取り外し、ゴミやほこりを取り除くか、必要に応じて交換してください。走行条件や車の使用頻度にもよりますが、エアコンフィルターは1年に1回程度の定期交換をお勧めします。
エアコンガスが抜けていないか
エアコンの冷風が出ない原因として最も多いものがガス抜けです。エアコンガスは冷風を出す際に使用するものなので、暖房を使う冬から春先には、ガス抜けには気づきにくいものです。(暖房はエンジンの熱を使うため、エアコンガスを使用しなくても温風が出ます)
事前チェックとして有効なのは、冷風が不要な時期でも、時々は設定温度を下げて冷風が出るのかを確認しておくことです。
夏はカーエアコン修理の依頼が非常に多い時期です。ガス抜けに関して冬場に知ることができれば、繁忙期を避けて、スムーズな修理作業を行うことができます。
コンプレッサーやコンデンサーなどに異常はないか
エアコンを作動させた時に発生する音や振動にも注意が必要です。
ACスイッチがオンとなっているのに、ファンから「ブーン」という音がしない場合はコンプレッサーの異常が考えられます。
また、コンデンサーの目詰まりや放熱不良など、原因は異なっても、同じ症状でコンプレッサーが動かなくなるということもあり、ACスイッチオンと同時に発生するブーン音を確認するのは、セルフチェックの中でも特に大切です。
車からの声(音)に耳を傾けるのは、ドライバーの重要な役割とも言えます。
修理はケースバイケース!まずは早めの異常発見が大切!
車も人間と同じく、異常を早期発見するのが大切です。エアコン修理も、初期対応が早ければ、大掛かりな修理を行わなくても済むケースが多いです。
例えば、エアコンガス抜けだけであれば、ガスを補充することで改善されるため、数分から長くても1時間程度で処置は完了します。(ただしガス漏れになると、大掛かりな修理が必要なケースもあります)
しかし、重要部品のコンプレッサーやコンデンサーの異常によるものは、車を預けて大掛かりな修理が必要です。
普段から、エアコン自身が温度管理できているのか、冷たい空気を作り出すことができているのか、除湿できているのかなどを確認しておくといいでしょう。
また、こうした異常は冬のうちに発生していることが多いです。冬場はACスイッチを入れなくても暖房が使えるため、燃費向上を目的にACスイッチをOFFにするユーザーも多いでしょう。
ACスイッチがOFFになることで動かなくなる機械類もあるため、再びスイッチをONにするまで故障に気づかないということも珍しくありません。冬場でもACスイッチをONにした状態でカーエアコンを使うことも検討してみてください。
ちなみに、年中ACスイッチを入れておくことで、カーエアコン特有のカビ臭さを予防する効果が期待できます。
今夏も猛暑が予想されます。今のうちにカーエアコンのセルフ診断を行い、異常かなと思ったら、早めに修理業者へ相談してください。
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- 執筆者プロフィール
- 河野みゆき
- 1975年生まれ。経理事務の仕事を経て、23歳で家業の自動車整備販売業を継ぐ。主な業務は自動車販売、車検業務、自動車保険の取り扱いなど。自動車に関する知識を女性目線で発信したいと思い、ライターとしても活...