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自動車税の悪法「13年ルール」そんなの日本だけ…米自動車の平均車齢は〇〇年
車を所有しているなら誰もが戦々恐々としている「自動車税の支払い」で、近年注目を集めているのが「重課税」です。
新車登録から13年が経過した車に対して、従来の自動車税に割増分の金額を追加して支払わなければならないこのルール。長い間同じ車を乗り続けていたり、「旧車」と呼ばれるレトロカーを所有していたりするユーザーからは不満の声が挙がっているようです。
車の環境性能は上がっているのに”13年ルール”は見直されないまま…
前述の通り、車の環境性能が向上しているにも関わらず、”13年ルール”は見直されないまま、現状の自動車税制度が継続されているのが実情です。
一般社団法人である「自動車検査登録情報協会」により公表されている「自動車の平均使用年数」では、軽自動車を除いた乗用車の平均使用年数は13.87年(2021年、令和3年分)との結果が出ています。
この13.87年という数値は、13年ルールを上回る数値です。補足として、公表されているデータの中で一番はじめに記載されている1981(昭和56)年では8.70年でした。
40年の間、地道な技術開発により、5年分の「延命」を実現した日本の乗用車。近年は、COVID-19(新型コロナウイルス)の影響による半導体不足で新車生産が追いついていないなどの要素も考えられますが、13.87年という数値は、長く活躍し続けている証明となるでしょう。
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アメリカでも車の”平均寿命”が伸びている
実は、日本だけでなく、アメリカでも車の平均使用年数が伸びています。
多くの人々がアメリカに対して「大量生産・大量販売・大量消費」の印象を持っているかもしれませんが、アメリカの調査会社「S&Pグローバルモビリティ」により、2021年に行った調査で車の平均使用年数が”約12年”というデータが明らかとなっています。
車の耐久性や環境性能が向上したため、急な買い替えを要する理由がなくなったということも要因に挙げられるでしょう。
さらに、アメリカでは車を所有するのにかかる税金は「小売売上税」もしくは「自動車登録税」の2つのみ。日本と異なり、”13年ルール”に当てはまる税制度がありません。車を購入しやすく、長く所有しやすい環境が整っていることも、要因のひとつかもしれません。
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- 執筆者プロフィール
- 長谷川 優人
- 1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。