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内燃機関のみのスポーツカーは絶滅危惧種?エンジン車の魅力や未来を考察してみた
純内燃機関車の利点や魅力とは?
ここからは、純内燃機関を採用するスポーツカーについて深堀りしていくことにしましょう。
ハイブリッド車の一般化にともない、純内燃機関車のモデル数は減少しつつあります。ただ、現行のスポーツカーには、エンジンだけで走るモデルが少なくありません。どうやら、純内燃機関車には独自の利点があるようです。
純内燃機関車のメリット
車体を軽量に設計できる
駆動用のモーターやバッテリーを搭載しないことから、純内燃機関車は軽量に設計できます。車体の軽さは走りを左右する重要要素。スポーツカーの高い走行性能は、徹底した車体軽量化と、重量バランスの最適化により実現されています。
もし、ハイブリッド車で現行スポーツカーなみの運動性能を実現しようとすれば、車両設計の大幅な見直しや、足回りとブレーキの強化などが必要になるでしょう。その結果、車両価格は高額化すると考えられます。
MT車を設計しやすい
スポーツカーファンにはMT車を好む人が少なくありません。もちろん、純内燃機関車なら問題なくMT(マニュアルトランスミッション)を搭載できます。その黎明期から、自動車にはMTが採用されてきたのですから。
一方、ハイブリッド車では事情が大きく変わります。というのも、ハイブリッド機構にはATやCVTとの組み合わせを前提としたものが多く、MTとの相性が悪いのです。
速さだけを重視するなら、スポーツカーユーザーもMT車にこだわる必要はないかもしれません。ただ、シフト操作の楽しさを求める人にとっては、MT車を選べることが大きなメリットになります。
純内燃機関車の魅力
純内燃機関車には、メリットだけでなく独自の魅力もあります。その魅力とは、エンジンサウンドと走行フィーリングです。
気分を高めるエンジンサウンド
迫力あるエンジン音を楽しめることは、純内燃機関を搭載するスポーツカーの魅力の1つです。エンジン始動で鳴り響くサウンドや、アクセルの踏み込みにともなって高まるサウンドは、ドライバーの気分を高揚させてくれます。
自然で生命感ある走りを味わえる
純内燃機関車のパワーフィーリングは自然で生命感があります。アクセルを踏み込めば、エンジン回転数の上昇とともにパワーが湧き上がる。そのフィーリングは人間の感性と親和性が高く、車の呼吸を感じながら走る楽しさにつながります。
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- 執筆者プロフィール
- 加藤 貴之
- 1977年生まれのフリーライター。10年以上務めた運送業からライターに転向。以後8年以上にわたり、自動車関連記事やIT記事などの執筆を手がける。20代でスポーツカーに夢中になり、近年は最新のハイブリッド車に興...