新型車の「先行予約」したことある？現車を見ずに購入するのはアリ？ナシ？

近年、新型モデルが続々と登場するなか、各自動車メーカーは発売前に先行予約を行うことも多くなっています。

本来であれば、発売日以降に注文することが一般的なようにも感じますが、車を先行予約するメリットはあるのでしょうか？

新型車を先行予約するメリットはある？

まず、販売する側のメリットとして、筆者がお世話になっているディーラー担当者は次のように話しています。

「発売後に受注する場合、どれくらい初期生産すればよいかを把握しにくい傾向があります。先行受注することで、おおよその需要を知り、生産台数の目処を立てやすくしています。

また先行予約が多ければ、正式発表や発売時の宣伝効果にもつながるため、人気ぶりをアピールできるという意図もあるのでしょう。」

一方で、ユーザー側にメリットはあるのでしょうか？こちらについても聞いてみました。

「発売後の注文となると、車種によっては納期が大幅に遅れることがありますが、先行予約の場合は、発売後いち早く車を手に入れることができます。そのため、”自己満足感”を得ることもできるかもしれません。」

車を購入する場合、発売後すぐに注文しても数ヵ月かかることも珍しくありません。その間納車を待っている人を前にして、新型車に乗ることができるというのがメリットといえるでしょう。

先行予約する際に注意したいことは？

一方で、前出のディーラー担当者は、注意点について次のように話しています。

「先行予約では、どういった装備があるのかなどをお伝えすることはできますが、現車や正式なカタログはないことがほとんどです。

『想像していたものと違う』ということになる可能性もありますので、購入を急いでいる、その車に惚れ込んでいるという人以外は、現車を見てから検討したほうが確実です。」

先行予約では基本的に現車を見ることができませんので、「乗り心地やボディカラーなどがイメージと違った…」ということにもなりかねません。

最近の国産車では期待を大きく裏切るようなことは少ないと思われますが、「現車を見ることができない」「試乗ができない」などの先行予約ゆえのデメリットを考えると、実利はそこまで多くないようでした。

また、ディーラー担当者が指摘したもう1つの注意点は「値引き」です。

先行予約の場合、表立った大幅な値引きは難しいとのこと。付属品などに対してはある程度値引きができますが、車両本体価格からの値引きは最小限との話がありました。

もし価格交渉をするのであれば、下取り車の査定などで交渉し、実質的な値引きをしてもらうなどの工夫が必要になりそうです。

以上のように、先行予約はいち早く車を手に入れられる反面、現車を見ずに購入するわけですから、一種の”賭け”になる可能性もあります。

発売後の評判などを加味したうえで、しっかりと品定めしたいという人は、発売後にディーラーで現車を見て、試乗を行うのがよいでしょう。

特段理由がなく、購入を急いでいないという人は、発売後に情報を得たうえで購入を検討したほうが、納得した買い物ができるかもしれません。

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