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令和2年は死亡者数230人…横断歩道上の事故を防ぐ「スムース横断歩道」に注目

たびたび発生する車と歩行者の衝突事故。信号のない横断歩道での事故も相次いで発生しており、”物理的な対策”が進められつつあります。

そのなかでも、横断歩道に台形の凸部を設けることによって車を減速させる「スムース横断歩道」の普及に注目が集まっています。

スムース横断歩道とは?

スムース横断歩道とは、横断歩道の部分を道路よりも10cmほど盛り上げて凸部(ハンプ)を作り、横断歩道と両側の歩道を同一の高さにするものです。

横断歩道にハンプを設置することによって車両の速度を低下させ、安全に歩行者が横断できるようにしています。車両速度の抑制効果だけではなく、運転者からの歩行者の視認性向上にも寄与。ハンプは横断歩道だけではなく、進入速度の高い交差点部などに導入する事例もみられます。

実際、これらの対策に有効性はあるのでしょうか?

横浜市では平成30年にスムース横断歩道の実証実験が行われ、令和2年3月より本格的に運用されています。

横浜市道路局によると「速度抑制効果」は認められています。設置後のビッグデータを分析した結果、ハンプやスムース横断歩道の設置によって、対策区間の平均車両速度は30km/h以下に抑制されたとのこと。また、対策前は30km/h以上の車両割合が66.7%でしたが、対策後は30%強に減少。おおよそ半減となり、一定の有効性が確認されているようです。

近年はスムース横断歩道などによる安全対策の検証がたびたび行われており、新潟県や栃木県、静岡県など全国各地で設置・検証が進められています。

歩行者事故が後を絶たない

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警察庁『交通事故の特徴について』によると、令和2年の横断歩道を渡っていた歩行者の死亡者数は230人。そのうち車両等の違反をみると「横断歩行者妨害等」によるものが56%、半数以上を占めています。

運転者は、横断する歩行者がいないことが明らかな場合を除き、横断歩道前で停止できるよう減速しなければならず、歩行者がいる場合には停止義務があります。これに違反するのが「横断歩行者妨害」です。

2018年には「歩行者優先」の徹底を図るため、警察庁が各都道府県警察へ広報啓発、指導を強化するよう通達を出しています。こういった状況からも、歩行者の安全確保対策が重視されていることがわかるでしょう。

ハード面での対策に期待

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JAFの『信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況 全国調査(2021年)』によると、歩行者が渡ろうとしている際に一時停止をした車は、8,281台中2,534台(30.6%)。調査開始の2016年から、年々一時停止する車両は増加傾向にあるようですが、依然として約7割の車が停止しなかったという結果が出ています。

また、車と歩行者が衝突した場合、速度が30km/hを超えると歩行者の致死率は一気に跳ね上がります。警察庁によると30km/hで衝突した場合、歩行者の致死率が約10%であるのに対し、50km/hの場合は80%以上まで上昇するといいます。

こうしたことからも、30km/h以上で歩行者との衝突事故を起こすことの危険性や、「ゾーン30」に指定されている道がある理由も納得できるでしょう。

スムース横断歩道の設置は、横浜市の事例からも歩行者の死亡リスクを抑制することが期待できます。

しかしながら、JAFの調査結果にもあるように、信号機のない横断歩道を渡ろうとする歩行者がいるにもかかわらず、一時停止しない車がいまだに多いという事実もあります。

全国でスムース横断歩道設置などの対策がさらに進み、歩行者を優先する意識が高まっていくことを期待したいところです。

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執筆者プロフィール
成田 佑真
成田 佑真
1993年生まれ。普段は医療機器販売を行っているが、暇があれば自動車関連記事を読み漁る。愛車はマークX。子どもの頃からマークⅡに憧れ、社会人になりマークXを購入。週末は必ず手洗い洗車を行い、ドライブに出か...
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