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「日本人は車の中だと強気」「踏切でいちいち一時停止」日本の道路事情に世界が失笑?自国の交通ルールやマナーとギャップに驚いた海外の声
自転車にとって過酷すぎる日本の道路
次に挙げられた内容も、「車とその他の交通主体の関係」についてのものでした。ドイツに6年間滞在していた日本人男性は次のように話します。
「帰国して印象的だったのは、公道で自転車に乗るのがめちゃくちゃ怖かったことですね。
私が住んでいたミュンヘンではかなり自転車道の整備が進んでいて、単純に舗装の色で車道と分けているケースもありますが、少し自転車道を高くするなど工夫してゾーニングしていました。交差点でも自転車が横断するためのレーンがあって、場所を問わず安心して乗れましたね。
私がドイツに滞在する前後で、日本にも自転車専用レーンが増えた印象ですが、基本的に幅が全然足りなくて、ほとんど車道と区別できないレーンも多いですよね。『車が自転車レーンに入らないと走れない』みたいなところもありますし、今でも車との近さに肝を冷やす場面が少なくありません。
ゾーニングがきっちりできていないので、自転車と車の間にも心理的なギスギス感があるというか。邪魔だと思われているのを自覚しつつも車道を走らないといけないので、精神がかなりすり減ります」(40代男性・ドイツから帰国)
自転車の「車道走行ルール」については、国内でも頻繁に議論が起きており、自転車専用レーンの整備が進んでいないことなどを問題視する声も少なくありません。
なお2020年の国勢調査によれば、日本国内で通勤・通学の際に自転車を利用している人は14.3%という結果でした。一方、統計情報を扱うstatistaのデータによれば、ドイツにおいて同様の割合は25%に上るといいますから、やはり自転車専用レーンに対するニーズも大きいと考えられます。
もちろん国内においても、「自転車を安全に利用したい」という思いを抱えている人は多いでしょう。歩行者や自転車、車やバイクと、速度域も強度も異なる交通主体がそれぞれ安心して通行できる環境整備が求められます。
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- 執筆者プロフィール
- 鹿間羊市
- 1986年生まれ。「車好き以外にもわかりやすい記事」をモットーにするWebライター。90年代国産スポーツをこよなく愛し、R33型スカイラインやAE111型レビンを乗り継ぐが、結婚と子どもの誕生を機にCX-8に乗り換える...