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正規輸入車と並行輸入車の違い【ややこし語#16】
正規輸入車と並行輸入車
外車を購入する際に、「正規輸入車」と「並行輸入車」という言葉を目にしたことが有るかと思います。
中には「正規でない並行輸入は違法なの?」と不安に思っている方もいるかもしれません。今回は「正規輸入車」と「並行輸入車」の違いを解説していきます。
国内の正規代理店を通すかどうか
「正規輸入車」と「並行輸入車」の定義には2種類があり、日本自動車輸入組合(JAIA)の提唱する輸入ルートによる解釈と、自動車技術総合機構(NALTEC)の提唱する手続き面による解釈2つから定義されます。
とはいえ、どちらも意味合いとしては同じ。「正規輸入車」は国内の正規代理店を通して輸入されたもの、または正規代理店によって手続きされたものを指します。
一方の「並行輸入車」は、海外のディーラーや輸入業者を通して輸入されたもの、または正規代理店以外が手続きしたものを指します。
ざっくり要約すると、国内の正規代理店を通した車両が「正規輸入車」、そうでないものは「並行輸入車」ということです。
それぞれの特徴
定義について理解したところで、具体的にどういった違いがあるのかを解説します。
正規輸入車はとにかく信頼度が高い
正規輸入車の特徴はなんと言っても信頼性が高いことです。正規代理店、いわゆる正規ディーラーを通しているので、かなり信用できるルートから車両を購入することができます。販売拠点が全国にあるのも嬉しいポイント。
基本的に国産車のディーラーと変わりないので、知識がなくても車を購入することができます。
並行輸入車は日本で売られていない車種を入手できる
対する並行輸入車は、正規輸入されていない海外専売モデルを入手できることが最大のメリット。とくに中古車では希少なモデルを入手できるチャンスがあります。
しかし、正規輸入と違って、購入後に日本国内の法規に適合するための改造や登録が必要になります。基本的には車両の取扱店に依頼しますが、個人輸入の場合はこれらを全て個人で行う必要があり、知識や整備工場へのツテも必須。
特に中古車を並行輸入で購入する場合は要注意。車両の状態が偽装されている可能性や、任意保険への加入が難しい場合、本国で発表されたリコールに気づかない場合など、リスクも考慮しなければなりません。
並行輸入はそれなりの知識が必要!
並行輸入車にはメリットも大きい分、正規輸入車と比べて購入にそれなりの知識が必要になります。
ただ、「正規」でないからといって並行輸入車が違法なわけではありません。むしろ、正しい理解を持てば車選びの幅を広げることができる素晴らしいシステムです。
「欲しい車が日本で売られない」という悩みを持っている方は、事前に調査した上で並行輸入車の購入にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...