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「ジムニー シエラ」のエンジンフィールを改善!内圧コントロールシステム「T-REV BP」とは?
悪路走破性と耐久性を最優先に設計されたK15B型エンジンを積むスズキ ジムニーシエラ(JB74)は重厚で頼もしい走りが魅力だが、発進や街中では“もっさり感”を覚えるという声も……。
そこで紹介したいのが、寺本自動車商会が開発した内圧コントロールシステム「T-REV BP(ティーレブ バイパス)」シリーズのK15Bエンジン専用「T-REV BP」だ。
4輪用に開発された従来の「T-REV αシステム」をベースに改良を加え、クランクケース内圧の安定化とメンテナンス性向上を実現している。
「頑丈+滑らか」な理想のジムニー像に近づくアップデートとしてオススメ!
目次
JB74 ジムニーにT-REVを装着すると、なにがどう変わる?

K15B型エンジンの特性と弱点
小型で軽量、扱いやすいトルク特性を重視したジムニーシエラ(JB74)のK15B型エンジン(1.5L直4)は、低中回転域での粘り/シンプル構造による優れた耐久性/素直なフィーリングが特徴。
その一方で、低中回転での立ち上がりのもっさり感/やや軽快さにかけるザラついた吹け上がり/高回転域での息切れ/滑らかさに欠けるアクセルオフ時の減速ショックなど、もっと気持ちよく走りたい勢にとって不満点も……。
T-REV BP装着でより軽くシルキーなエンジンフィールへ

エンジン内部の気圧=内圧をコントロールしてくれる「T-REV BP」装着で、エンジンに引っかかりがなくスッとした吹け上がり/リニアなアクセルレスポンス/低速走行や悪路での微妙なアクセルワークでもトルクのつながりが向上し、クルマ全体が軽く感じられる。
結果、街乗りでは出足のもっさり感が消えシャキッとなり、高回転ではスムーズに回転が伸び、アクセルオフ時の減速ショックも穏やかに。
ザラつきのないシルクのような滑らかで自然な回転フィールを生み出し、快適かつワクワクするような格段に気持ちのいいドライビングを体感できる。
エンジンの内圧をストレスなく整える「T-REV BP SYSTEM」
「T-REV」は、F1やMotoGPなどで使われている「エンジンの減圧=エンジンのクランクケース内部の空気密度を減少させる」原理を、寺本自動車商会が研究・開発して市販車向けに最適化したもの。
クランクケース内の内圧(空気密度)を下げることで、空気の重さが軽いと動かしやすい=エンジン回転時の抵抗が減るという仕組みだ。
“抜く”から”整える”へ:「T-REV α」から「T-REV BP」へ進化

従来の「T-REV α」ではリードバルブ/インテークマニホールドの負圧を使って減圧する設計だったが、減圧しすぎると油圧が下がってしまうのでフィルターを通して外部から空気を取り入れてエンジンの内圧を適正に保つ必要があった。
「T-REV BP」ではフィルターを廃止し、エンジンの中から空気を取り入れる/独自構造のリードバルブでケース内の正圧を抜きつつ外気を逆流させない循環(バイパス)させる設計とした。
これにより、抜いて内圧が下りすぎたら外気を取り入れる=内圧が上下して安定しきらなかった「T-REV α」と比べ、「T-REV BP」は状況に応じて循環させることで内圧を適正値に整え、エンジン内圧の安定化につながる=減圧の効果が低回転から高回転まで安定した。
また、フィルターの清掃や交換の必要がなくなり、メンテナンス性が向上したことも大きい。
メンテナンスタイミング
「T-REV BP」のメンテナンスは1年でバルブの点検清掃(パーツクリーナー推奨)/2年または2万キロでオーバーホールを推奨している。
車種専用設計の豊富な車種別ラインナップ
それぞれのエンジンの内圧をしっかりと調整する必要があるため、「T-REV BP」は汎用ではなく車種専用としてセッティングもしっかりと合わせ込んでいる。
取り付けられる車種は4サイクルのエンジン(ブローバイガスが発生するエンジン)なら基本的にOK。
公式サイトにある4輪用T-REV 適合表を見れば、愛車に装着できるかすぐに分かるのでチェックしてみよう。
また愛車の車種が車種適合にない場合でも、寺本自動車商会へ持ち込んで取り付けることが可能かどうかをチェックしてもらえるので、まずは問い合わせてみよう。
ラインナップは随時開発中とのこと!
元レーシングライダーが率いるプロの技術集団による開発・製造

「ライディングやドライビングの感覚を刺激し、より純粋に走りを楽しめるパーツ作り」を掲げ、開発・自社工場での製造・販売まで手がける大阪の老舗パーツメーカー・寺本自動車商会。
元プロレーシングライダーの寺本代表が、30年以上に渡るレース経験(鈴鹿8耐など)で培ったライダーとしての感性と技術屋としてのノウハウを詰め込んで開発した「T-REV(特許取得)」は、2輪業界では”より気持ちよく走りを楽しみたい”ライダーたちにとって定番の人気カスタムパーツとなっている。
4輪車と違いコーナリングなどハンドリングがエンジンの加減速で左右される2輪車では、エンジンに関わるパーツの開発はかなりシビアな要求と技術力を要する。
そんな2輪のテクニックが4輪用の「T-REV 」にもきっちり転用されており、目指す理想のエンジンフィールは「キレイにまわって振動もなくキレイに吹け上がって減速でもキレイに落ちていく=シルキーなエンジンフィール」とくれば、テラモト製品への信頼度と期待値は言うまでもない。
愛車の内圧データが分かる特典アリ!
行きつけのショップやクルマ用品店で取り付けてもらうのもいいが、寺本自動車商会での取り付けなら愛車のエンジンの内圧を専用器具でしっかりと計測してくれる特典があるのでお得。
ビフォーアフターを数値で見られる「効果を可視化するサービス」はありがたい。
また、取り付け方法など写真入りの取り扱い説明書が同封してあるので、工具を持っていて知識がある人なら30分ほどで取り付け可能だ。
T-REV BP SYSTEM ジムニーシエラ 【JB74】

*まもなくJB64も発売予定
操作と回転のつながりを滑らかに仕立てるT-REV効果
T-REV BP装着によって、ジムニーは本来持つトルクの力強さを残しながら、気になる立ち上がりやアクセル操作に対する反応が格段に洗練される。そしてアクセルのオンオフ時のギクシャク感の減少は、ドライビングのストレス解消にもつながるだろう。
また減圧してエンジンの動きが軽くなることで負荷が減り、エンジンの寿命も伸ばせる。ユーザーからは燃費がよくなったという声も多いというから嬉しい情報だ。
もっと気持ちよく走りを楽しみたいと感じているジムニー乗りは、T-REV BPを装着したシルキーなジムニーでマシンと一体感ある刺激的な走りを楽しもう!
(編集協力:寺本自動車商会)
- 執筆者プロフィール

- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...




