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ラテラルロッドは車高を変えたら交換・調整しよう!方法や車検での注意点
目次
ラテラルロッドとは?
ラテラルロッドとは、サスペンションアームの一つ。左右のタイヤが繋がった車軸懸架方式にのみに用いられる、サスペンションの横方向の動きを動きを規制するためのリンクです。パナールロッドとも呼ばれます。
車体下部端から、サスペンションアームの反対側を、車体全幅にわたって、大きく斜めに繋ぐ細く長い棒状のパーツのため、lateral(横方向に渡る)rod(棒)と呼ばれます。カタログの諸元表のサスペンション形式に3リンク、5リンクなどと記載があればラテラルロッドが使われているといってよいでしょう。
ラテラルロッドの働きと必要性
理想的なサスペンションとは、横方向の動きは規制しつつ、垂直方向のみに動くことで、乗り心地とタイヤの接地性能を高めることができます。
アームやリンクを使うサスペンションでは、その支点を軸とした円運動になってしまいますから、僅かながら必ず横方向に動いてしまいます。
そのため、ラテラルロッドを用いたリンク式サスペンションでは、ストロークする度にリアサスペンション全体が左右に動いてしまうことになり、荒れた路面での、揺すられ感や突き上げ感が発生してしまう原因になります。
しかし、ラテラルロッドがなければ、別の方法で横剛性を高める必要がでてきます。
ラテラルロッドを用いることで、多少の乗り心地は犠牲にしても、走行に必要な横剛性を容易に確保できるという理由から、主に軽自動車のリアサスペンションに多く用いられます。
コストパフォーマンスを追求しつつ、走行性能のバランスを取ったサスペンション形式といえるでしょう。
車高を変える場合はラテラルロッドも交換しよう
こちらの動画ではスズキ ワゴンRの車高をローダウンする際に一緒にラテラルロッドの交換もご紹介しています。
ローダウン、リフトアップにはラテラルロッドの交換も不可欠
ラテラルロッドを使用したリンク式サスペンションでは、ストロークするとサスペンション全体が左右に動いてしまいます。
それはつまり、車高を上げ下げした場合にも起こるということです。
車高を下げると、車がまっすぐ走らなくなったり、片側のタイヤだけフェンダーに当たってしまうという症状が出ます。
それは、フロントタイヤに対してリアが全体が左右どちらかにずれているのが原因です。これではまっすぐ走らないのも理解できます。
それを解決するために、長さを調整できるラテラルロッドも交換する必要があるのです。
車高を上げるカスタムについてはこちら
車高を下げるカスタムについてはこちら
ラテラルロッドを交換しても車検は通る?
アフターマーケットの調整式のラテラルロッドに交換していたとしても、車検は問題なく通ります。
しかし、検査官や代行するディーラー等によっては指摘されるケースもあるようです。とはいえ、あまり極端にリアタイヤが片側に寄っていたり、最低地上高が低すぎたりしなければ、特に問題はないでしょう。
調整式ラテラルロッドとは?
調整式ラテラルロッドは、多くのメーカーから販売されていますが基本的な構造は一緒です。
ロッドの端か、中央に設けられたネジを回すことで長さを調整する事ができます。また、取り付け部のブッシュもさまざまな材質ものが販売されています。
純正と同じゴム、または強化ゴムでできたもの。ゴムより硬いウレタンブッシュを使用したもの。ベアリングを用いたピロボールのものなど、さまざまな製品が販売されています。
ブッシュ材の一般的な傾向を表にまとめました。
寿命 | 価格 | 硬さ | |
---|---|---|---|
ゴム・強化ゴム | 長 | 安 | 軟 |
ウレタン | 中 | 中 | 中 |
ピロボール | 短 | 高 | 硬 |
あくまで一般的な傾向であり、製品品質によって大きな違いがあります。ピロボールは一般的に短命といわれますが、高品質なものはゴムよりも長持ちする製品もあります。
ラテラルロッドは長さ別で販売されています。各メーカーの車種適合表を確認して、自分の車種に合った長さの製品を選びましょう。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...