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煽り運転はどんな罪・罰則になる?「あおり運転罪」新設へ

煽り運転の例として挙げられる以下の行為。どんな違反や罪になるのかを解説します。

  • 前方車両に対して、衝突するような距離まで車間を詰め、道を譲るよう強要する
  • クラクション、幅寄せなどの行為で他車を威嚇する
  • 相手の車の進行を妨害し停止させ、脅迫や暴行を加える

あおり運転は道交法違反!重い罰則も

後ろからのあおりは「車間距離保持義務違反」

道路交通法26条によってドライバーは車間距離の保持が義務付けられています。そのため、あおり運転でよく見られる、前車との車間距離を必要以上に詰める行為は、「車間距離不保持」という違反に該当します。

違反した場合、以下の罰則が科せられます。

高速道路での違反

  • 3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金
  • 1万円、1万5千円、2万円の反則金
  • 違反点数2点

一般道路での違反

  • 5万円以下の罰金
  • 6千円、8千円、1万円の反則金
  • 違反点数1点

急な割り込みや幅寄せなどの危険行為は「安全運転義務違反」

急な割り込みや危険な急ブレーキ、幅寄せなど、後続車両の進行を妨害する恐れがある行為は、道路交通法24条や26条などによって「進路変更禁止違反」「急ブレーキ禁止違反」「安全運転義務違反」などの違反に該当します。

違反した場合、以下の罰則が科せられます。

進路変更禁止違反(例:後続車の進行を妨害する危険な車線変更)

  • 5万円以下の罰金

急ブレーキ禁止違反(例:後続車の進行を妨害するような急ブレーキ)

  • 3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金

安全運転義務違反(例:幅寄せ)

  • 3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金

あおり運転で一発免停になる可能性が

あおり運転 怒る男性

あおり運転で事故を起こしていなくても、暴行や脅迫などの事実が認められた場合、免許停止処分となる可能性があります。道路交通法では「将来的に事故を起こす可能性が高いとみられる者の免許を停止できる」とされているためです。

実際に警視庁は2018年1月、あおり運転に伴い暴行、障害、脅迫、器物損壊などの悪質な行為があった場合は、30日~180日の免停処分とするよう、全国の警察に指示しました。これにより、交通違反による減点(点数の累積)がなくても、悪質なあおり運転のみで一発免停となる可能性もあります。

あおり運転への仕返しは絶対NG!自分の過失になることも

運転席ごしの前方視界

あおり運転にあった場合、急ブレーキや無理な追い越しなどの仕返し行為は絶対にやめましょう。相手を逆上させるだけでなく、危険運転で自身にも過失が生じることがあります。

例えば、あおり運転をしてきた車が急ブレーキを掛けた前方の車に追突した場合、後方車は一定の車間距離を保つ義務があるので、100%相手の過失となります。ただし、故意に急ブレーキを掛けて追突させた場合は前方の車にも過失が生じます。

また、あおり運転から逃れるために、超過速度で走行するのも絶対にやめましょう。煽られた車がハイスピードで走行したために事故になってしまった事例もあります。道を譲れない状況で後続車に煽られ逃げ出したくなっても、冷静さを保ち無視を決め込みましょう。

あおり運転で逮捕されたらどんな罪になる?

脅迫や暴行は強要罪や暴行罪が適応

危険な運転のほか、他車のドライバーを恫喝したり、車から引きずり出して暴行を加えたりした場合、刑法の「強要罪」「暴行罪」などに該当する可能性があります。

その場合、以下の罰則が科せられます。

強要罪(例:土下座での謝罪を要求)

  • 3年以下の懲役

暴行罪(例:相手を殴る)

  • 3年以下の懲役
  • 30万円以下の罰金

大事故の場合は危険運転致死傷罪の可能性が

あおり運転が原因となり相手を死傷させてしまった場合、「自動車の危険な運転によって人を死傷させた」と判断されれば「危険運転致死傷罪」が適応される可能性があります。

その場合、以下の罰則が科せられます。

  • 負傷事故で最長15年以下の懲役
  • 死亡事故で最長20年以下の懲役(場合により最長30年以下にも)
  • 違反点数45~62点、免許取り消し、欠格期間5~8年の行政処分

2020年「あおり運転罪」新設か

裁判所

ここまで解説したように、現在の道交法には「あおり運転」を定義する条文がないため、道路交通法や刑法など既存の法律が当てはめられています。

しかし、悪質なドライバーや危険なあおり運転の取締強化に向けて、警察庁は2019年12月に「あおり運転罪」の創設と罰則の強化を進める方針を明らかにしました。2020年の通常国会では、これらの内容を盛り込んだ道路交通法の改正案が提出される可能性が高まっています。

現在検討されている改正案では、相手の通行を妨害するための「車間距離を詰める行為」や「無理な進路変更」を「あおり運転」と定義。罰則を懲役2年~3年、免許取り消し対象とする案が検討されています。さらに、高速道路上で相手の車を停止させるなどの危険行為を行った場合は、より重い罰則を科す方針とのこと。

しかしこの「あおり運転罪」を適用するには、相手がこちらの通行の妨害を目的とした意図的な違反をしていることを立証する必要がでてきます。そのため、今後ドライブレコーダーのニーズがますます増えそうです。

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この記事の執筆者
MOBY編集部

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