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青空駐車とは|警告文・張り紙が貼られたら罰金?私道でも通報される?
目次
青空駐車とは?
青空駐車とは、道路を自動車の車庫のように使用し長時間駐車することを言います。公共の道路や大きな公園の周りなどにずらっと並んだ車の列は、団地や住宅街でもよく見かける光景です。
法律では、路上の同一場所に12時間(夜間は8時間)以上駐車する駐車違反を指すことを言います。「自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)」の第11条である、道路上での自動車の保管を禁止する、自動車の保管場所の確保等に関する違反となります。
車庫法ってどんな法律?
青空駐車することで迷惑する地域住民
青空駐車は、その地域のみなさんに多くの迷惑を及ぼしています。地域の環境や道路事情によって差はありますが、単に生活が不便になるだけではなく、交通事故を誘発する可能性も秘めており、放置しておくことはとても危険と言えます。
青空駐車によって、どのような不具合・迷惑が生じるのか考えてみましょう。
歩行者や自転車の通行を妨げる
車を駐車する際に、歩道に乗り上げて駐車する車が人の通行を妨げます。歩行者や自転車の邪魔になり、仕方がなく歩行者や自転車が車道に出たときに事故に巻き込まれる可能性があります。
また、歩行者が車で狭くなっている歩道を歩き、車に接触して怪我をしたり、車が傷つくこともあります。特に視覚障害者にとっては、歩道に乗り上げた車は危険な存在です。
駐車場の出入り口に青空駐車されるケースでは、車同士の接触事故にもつながる可能性があります。
緊急車両の活動を妨害する
1分1秒を争う救急車や消防車などの緊急自動車にとって、青空駐車をしている車が障害物となり、時間をロスしてしまうことは、人の命を左右することに繋がります。
消火栓付近などに青空駐車することは絶対避けてください。
交通事故を誘発する可能性
青空駐車している車の間から、人や自転車が飛び出すことで、大きな事故につながる可能性があります。特に夜間は、視野が狭くなりその発生確率が上がります。
また、青空駐車している車に他の車が衝突することで、車両火災が発生することも考えられます。青空駐車の車が並んでいれば、複数台が巻き込まれ大惨事にさえなる可能性もあります。
美観・景観を損ねる原因
青空駐車の車によって、街の美観・景観を損ねてしまいます。住宅地は本来落ち着ける場所であるはずですが、車の盗難やイタズラにより気が気ではない環境になってしまい、落ち着ける場所ではなくなってしまいます。
そのような犯罪を予防する意味でも、青空駐車は決して良いものではありません。
青空駐車を通報するには?
住宅地など家が密集している場所で、駐車場の出入り口を塞いでいる路上駐車を見かける方も多いと思います。公道の場合は警察が介入できますが、私道は駐車禁止の取り締まりができません。
ただ、夜間のみ車庫代わりにしている場合は車庫法違反となり検挙することができます。車は届けられている「一定の車庫」に止めなければならないためです。
その場合、「車庫法違反で通報します」と言ったメモを残すか、継続的違反が証明できれば警察に相談するのが良いでしょう。
私道の場合は「迷惑行為」として通報するのもアリ
住宅地ではなくマンションの場合、分譲マンションであれば管理組合から『マンションの住民が迷惑している』として「迷惑行為」で通報するのも良いでしょう。
青空駐車は駐車違反になる?
青空駐車は、最初にお話した「自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)」の規定に反するものですが、駐車している時間によっては道路交通法の駐車違反になるかもしれません。
道路交通法の駐車違反には、「放置駐車違反」「駐停車違反」があります。いずれにせよ、違反点数が加算されますが、道路交通法では反則金、車庫法では罰金となり車庫法違反の方が重い罪となります。
車庫法は「車庫飛ばし」という極めて悪質なケースを取り扱うためで、罰金は刑事罰となるため極めて重い措置となります。
軽自動車も青空駐車が駐車違反・車庫法違反になる
軽自動車は地域によっては車庫証明を要しませんが、青空駐車しても良いわけではありません。普通自動車、軽自動車かに係わらず駐車違反・車庫法違反になります。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...