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エンジンブレーキはこう使え!2つ覚えるだけで誰でも安全運転【くるまTips】

エンジンブレーキとは?

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エンジンブレーキとは、エンジンの回転を利用したブレーキのことです。

アクセルペダルを踏むとエンジンの回転が速くなります。逆に、アクセルペダルを踏まないとエンジンの回転が遅くなります。

エンジンの回転が遅くなると、タイヤの回転も遅くなります。これが、エンジンブレーキの仕組みです。

エンジンブレーキを上手に使うことは安全運転にもつながります。エンジンブレーキのメリット、活用方法などを解説します。

エンジンブレーキのやり方&コツ

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やり方1:アクセルペダルを踏むのをやめる

最も一般的なエンジンブレーキの使い方は、アクセルペダルを踏むのをやめるということです。

ただし、エンジンブレーキの効きはあまり良くありません。わずかにエンジンブレーキが効くだけでほんの少し速度が下がるだけです。

やり方2:ギアを下げる

やり方1よりもエンジンブレーキの効きがよくなります。ギアが低くなればなるほど、エンジンブレーキの効きは強くなっていきます。

マニュアル車(MT車)とオートマチック車(AT車)でギアの下げ方が少し違うので、それぞれのギアの下げ方を見ていきましょう。

MT車の場合

車種によって違いはありますが、例えばMT車で5速で走行しているとします。5速から4速に、4速から3速に下げていくとエンジンブレーキの効きがよくなっていきます。最もエンジンブレーキの効きが良いのが1速です。

AT車の場合

AT車の場合は、シフトレバーを「D(ドライブ)」にしておくことで、速度に応じて自動でギアの上げ下げが行われ、快適に走行できます。そのため、MT車のようにギアを下げることはできません。

しかし、シフトレバーの「D」の下にある「2(セカンドギア)」に合わせることで、エンジンブレーキをより強くかけることができます。さらに、「2」の下にある「L(ローギア)」にすればさらに強いエンジンブレーキがかけられます。

最近のAT車は、「D」の下に「2」や「L」と書かれていないかわりに「M」と書かれていることがあります。

これは「Mモード」などと呼ばれ、AT車でありながら意図的にギアを上げ下げできて、マニュアル車のような感覚で運転ができるため、近年採用車種も増えてきています。

Mモードは、「+」と「-」の表記があり、シフトレバーを「M」にしたあと「-」に傾ければ、ギアが下がります。そうすることで強めのエンジンブレーキをかけられます。

AT車のシフトレバーは、車種によってかなり違いがあるため、乗車前に確認しておくことをおすすめします。

エンジンブレーキを効かせるコツ

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先にも述べたように、アクセルペダルを離しただけだと、エンジンブレーキはあまり効きません。

ギアを下げることでエンジンブレーキの効きが良くなります。ギアを下げる際には、ちょっとしたコツがあります。

コツ1:アクセルペダルを離してすぐにギアを下げる

アクセルペダルを踏んでいる状態は、エンジンの回転が速くなっています。アクセルペダルを離してすぐにギアを下げることで、より強くエンジンブレーキをかけることができます。

コツ2:ギアを下げるときは1段ずつ行う

ギアを下げる時は必ず1段ずつ下げましょう。ギアを下げる時に5速から3速へなど、一気に2段分下げると、エンジンブレーキが強くかかりすぎて急ブレーキとなってしまうことがあります。

急ブレーキがかかると後続車に衝突されたり、ハンドルがぶれて車線をはみ出してしまったりするおそれがあります。 ギアを下げるときは、エンジンブレーキの効きを確認しながら操作してください。

エンジンブレーキを使うメリット

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ここまでエンジンブレーキのやり方やコツを紹介してきましたが、「なぜエンジンブレーキを使う必要があるのか?」と疑問に思った方がいるのではないでしょうか。

それには、エンジンブレーキを使うことで得られるメリットがあるからです。

メリット1:フェード現象を回避できる

フェード現象とは、フットブレーキを踏みすぎて、タイヤを止めるためのブレーキ装置(摩擦材)が熱くなり、ブレーキが効かなくなることです。

エンジンブレーキを使えば、フットブレーキを踏む必要がないので、ブレーキ装置が熱くなる心配はなく、ブレーキが効かなくなることはありません。

メリット2:ベーパーロック現象を回避できる

フットブレーキを踏み続けることで発生した摩擦熱が、ブレーキフルードと呼ばれる液体(ブレーキ液)に伝わると、ブレーキ液が沸騰してしまいます。

これにより、フットブレーキペダルにより発生した油圧(タイヤを抑制する力)がブレーキ液に伝わらなくなるため、ブレーキが効かなくなってしまうのです。これをベーパーロック現象と言います。

エンジンブレーキを使えば、ブレーキ液が沸騰することはなく、ベーパーロック現象は発生しません。

フェード現象やベーパーロック現象は、フットブレーキを踏み続けることで発生します。エンジンブレーキを使えば、こうした現象は発生しにくくなるのです。

エンジンブレーキを活用できるシーン

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急な下り坂

下り坂では、アクセルペダルを踏まなくても惰性で速度はどんどん上がっていきます。

それを少しでも抑えようとして、フットブレーキを踏み続けると、前述したようなフェード現象やベーパーロック現象が発生して危険です。

坂に差し掛かったら、速度が上がる前にギアを1段下げておきましょう。MT車であれば、例えば4速で走行していたら3速に下げます。AT車であれば、Dレンジを2レンジに下げます。

こうすることで、フットブレーキを踏み続けなくても、速度を抑えることができます。

ただし、エンジンブレーキでも速度が抑えられない場合には、フットブレーキを補助的に軽く踏んで、速度を抑えるようにすれば心配いりません。

高速道路

高速道路でフットブレーキを踏むと、急激に減速してしまうことがあり、後続車から追突されてしまう可能性があります。

エンジンブレーキはフットブレーキよりも緩やかに減速できるため、高速走行中に前車との距離が縮まりそうな時や、本線車道から流出するような時は、エンジンブレーキを使って緩やかに減速しましょう。

ただし、渋滞時や危険回避のためにやむを得ない場合は、ためらうことなくフットブレーキを使うようにしてください。その際、必ずルームミラーなどで後続車がいないか確認しましょう。

難しく考えなくてもOK!ポイントは2つ

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今回の記事では専門用語などが出てきましたが、エンジンブレーキのことばかり意識していると、ギア操作に気を取られ、メーターにばかり目がいってしまいがち。

なんとなく難しそうと思った人も、以下2点だけおさえていれば問題ないでしょう。

  • アクセルペダルを踏まなくてもブレーキは少しかかっている
  • フットブレーキをいつまでも踏み続けるのは危険

ドライブ中、急な坂道に差し掛かったら、高速道路を走ったら、ここで紹介したやり方やコツを思い出して実践してみてください。

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執筆者プロフィール
室井大和
室井大和
1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...
監修者プロフィール
鈴木 ケンイチ
鈴木 ケンイチ
1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレー...

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