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免許を取得できる期間は?学生・社会人の期間の違いやスケジュールを解説
免許取得でかかる期間は?
高校や大学を卒業して就職すると、仕事の都合で取得しなければならない資格のひとつが「自動車運転免許」です。
運転免許は数日も予定を空けておけば簡単に取れるのでは?と考えているかもしれませんが、実際は数週間から数ヶ月も、免許取得に時間をかけているケースが見受けられるようです。中には、学校を卒業して就職してからも自動車教習所に通い続ける人もいるとのこと。
今回は、運転免許取得の取得期間や自動車教習所へ通うスケジュールなども交えて解説してみました。
運転免許を取得するまでの流れ
社会人・学生問わず、自動車教習所へ通うだけでも以下の手順を踏まなければなりません。
- 教習所へ申込
- 入校手続き(オリエンテーション)
- 適性検査・先行学科(1時限分、「運転者の心得」のテーマを学ぶ)
- 第1段階
- 修了検定
- 仮免学科試験
- 第2段階
- 卒業検定
上記のとおり、学科教習を25時限分、実車による技能教習を31時限分以上受けることとなります。
それぞれの自動車教習所で「1時限」あたり“50分から60分(1時間)”程度の時間を要するため、単純に60時間はかかる計算です。1日24時間フルで稼働しても2日間以上の時間を要します。
ただし、学科教習は一日単位の受講数に制限がないのに対し、技能教習は“一日単位で受講できる時限数に限度があります。教習所内の練習コースで受講する「第1段階」では1日2時限まで、仮免許を認められる修了検定と学科試験へ合格したのち、実際の路上で技能教習を受ける「第2段階」では1日3時限までと決められているようです。
免許取得の有効期限
スムーズに教習を受け、検定に合格すれば運転免許の取得は難しくありません。しかし、他の都合と重なり自動車教習所へ通う頻度が少ない、忙しくて教習の進捗が芳しくない人もいるでしょう。
そのような場面で気になるのが、運転免許を取得できる「有効期限」の存在です。各地の自動車教習所では、教習初日から卒業検定までの期間で4段階の有効期限を設けています。
- 教習の有効期限:9ヶ月
- 仮免許学科試験の有効期限:3ヶ月
- 仮免許証の有効期限:6ヶ月
- 卒業検定の有効期限:3ヶ月
免許取得における社会人と学生の平均期間
この項目では、運転免許を取得するまでにかかる目安を、「社会人」と「学生」の違いを交えてピックアップしました。
社会人の場合は最短2ヶ月~3ヶ月
社会人が運転免許を取得する場合、教習所へ申し込んで通い始めて“2ヶ月から3ヶ月程度”が目安です。
例えば「1日8時間勤務・週5日」で働いていると仮定して考えてみましょう。
働いている時間帯は昼間夜問わず、休日以外の勤務日はほとんど教習所へ通うのは難しいと考えられます。教習所へ通うのは、土曜や日曜など仕事が休みの日がメインとなるでしょう。
ほとんどの教習所では学科教習・技能教習を予約制でスケジュールが組まれるようになっています。混雑具合によっては予約が取れない可能性もあるため、1ヶ月でおよそ60時限の教習時限や卒業検定、免許センターで免許取得の学科試験を受けるのは難しいかもしれません。
これらの要素から、最短でも2ヶ月、普通に教習所へ通い続ければ3ヶ月程度で取得できると把握したほうがよさそうです。
学生の場合は合宿免許で最短2週間
社会人が運転免許を取得する場合、教習所へ申し込んで通い始めて“1ヶ月から2ヶ月程度”が目安です。
大学生や専門学校生であれば、授業(講義)を入れている時間帯によってはスケジュール調整しやすく、自動車教習所への通学と両立がしやすいです。卒業前の高校生よりは時間に余裕がないかもしれませんが、教習の予約をスムーズに入れられたら2ヶ月以内には運転免許を取得できるでしょう。
また、大学生や専門学校生は、「夏休み」「春休み」などの長期休暇を有効活用して「合宿免許」へ通う手も有効でしょう。
合宿免許であれば、およそ14日間(2週間)で効率よく教習のスケジュールが組み込まれており、無理な負担がかからずに運転免許を取得できるのが強み。もし、まとまった時間が取れるのであれば、合宿免許を通じて教習を受けるのも視野に入れるとよさそうです。
1ヶ月のスケジュール
自動車教習所へ通う際、1ヶ月でどのようなスケジュールが組めるのでしょうか。
以下、自動車教習所2つの例を挙げてみました。
【例1】休日しか自動車教習所へ通えない場合
休日しか自動車教習所へ通えない場合では、以下のスケジュールが理想的と考えられるでしょう。こちらでは、休日が週に2日間あると仮定しています。
- 第1段階を受けている期間:学科教習=1日3時限、技能教習=1日3時限
- 第2段階を受けている期間:学科教習=1日3時限、技能教習=1日3時限
1日単位のスケジュールであれば、第1段階、第2段階ともに、学科教習も技能教習も3時限ずつ受けられるでしょう。ただし、他の予定・都合と組み合わせて加減を加えるはずなので、1日1時限しか学科教習を受けられないといったシチュエーションもあります。
もし、上記のスケジュールであれば、1ヶ月に8日から10日程度自動車教習所に通えるとすると、最短で1ヶ月半、平均で2ヶ月程度あれば、卒業検定まで進められる可能性があります。
【例2】平日・休日問わずに自動車教習所へ通える場合
平日・休日問わずに自動車教習所へ通える場合では、以下のスケジュールが理想的と考えられるでしょう。こちらでは、月曜日から金曜までの5日間、毎日仕事後に自動車教習所へ通ったと仮定しています。
- 第1段階を受けている期間:学科教習=1日2時限、技能教習=1日1時限
- 第2段階を受けている機関:学科教習=1日2時限、技能教習=1日1時限
こちらのケースでは、昼間は仕事をして、夜間に教習時限が設けられている自動車教習所へ通うのを想定しています。多くて3時限から4時限程度と絞られてしまうため、学科教習か技能教習のどちらかに偏ったり、予約が取れなかったりする可能性があります。
週5日で通えるなら、1ヶ月から1ヶ月半程度で卒業検定まで進められるでしょう。しかし、教習予約が取れない、あるいは通う日数が減ると2ヶ月から3ヶ月以上かかるケースもありそうです。
教習所と合宿免許どっちが早く取得できる?
一般の自動車教習所へ通うのと、地方の自動車教習所が用意している合宿へ参加するのは、どちらが早く運転免許を取得できるでしょうか。
結論から述べると、合宿コースへ参加したほうが早めの運転免許取得が望めるでしょう。教習スケジュールが決められており、開始から卒業検定まで2週間程度の期間で技能習得が可能です。
ただし、地方ローカルの自動車教習所が実施しているケースが多く、交通量の少ない道路で路上教習(第2段階)を行っているケースがあります。免許取得後に都心の道路で運転するのが苦手な状態で、車両の扱いに苦戦する可能性も否めません。
また、近年では都心の自動車教習所でも「短期集中コース」と呼ばれる免許取得プランが用意されている可能性があります。最短でも1ヶ月程度を要するかもしれませんが、地元に近い自動車教習所で運転技能を磨きたい人に適しているため、併せて検討すべきでしょう。
1日で免許取得は可能?
わずか1日程度の期間で、運転免許の取得は可能なのでしょうか。
残念ながら、自動車運転免許では実現できません。自動車教習所で教習を受けてから検定に合格し、免許センターで学科試験に合格するのが一般的な流れです。最短でも、一般の自動車教習所では1ヶ月、合宿コースの免許取得では2週間は目安とすべきでしょう。
“一発試験”で運転免許は取得できる可能性がある
補足として、かなり狭き門ですが、全国各地の免許センターで開催されている“一発試験”に合格すれば、自動車教習所に通わずとも免許取得は可能です。
本来は自動車教習所で学科と技能を学ぶところを端折り、いきなり仮免許の学科試験と技能試験を受ける段階から始まり、本免許の学科試験・技能検定試験まで受けられる可能性があります。
大まかな流れは以下の通りです。
- 適性検査(視力検査)
- 仮免許の学科試験と技能試験を受験
- 仮免許証の交付(有効期限:6ヶ月)
- 路上練習(5回)
- 本免許の学科試験および技能試験の受験
- 合格時、取得時講習を受講「自動車等の運転講習」「応急救護処置講習」
- 運転免許証を交付
ただし、上記の流れでは、自動車教習所と異なり仮免許前の運転が難しく、私有地など公道以外の場所で練習できる環境がなければ仮免許の技能試験に合格するのは難しいでしょう。
何度も受験し直して時間や金銭を無駄にするより、自動車教習所へ通ったり合宿免許を受講したりすると、免許取得が早いかもしれません。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...