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事故車の前で佇む男性
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よくある車の故障個所は?現役整備士が故障の理由や修理方法を金額を含めて解説します

事故車の前で佇む男性
©hedgehog94/stock.adobe.com

昨日までは問題なく走っていたのに、朝乗ったらエンジンがかからなかった、なんて経験はありませんか。
車の故障は突然起こる場合もあります。

車通勤している方は特に、車が動かなくなってしまったらとても困ることでしょう。
さまざまなトラブルがあるように、いろいろな故障の原因が考えられます。

例えばバッテリー上がりというトラブルに関しても、原因はさまざまです。
ひと言にバッテリーが上がったからといわれても、実際に車を見たり症状が起こる前の状態などを聞いたりしなければ、何が原因かは分かりません。

しかし、経年劣化により発生しやすい故障はあります。
そして自分自身で原因を突き止められる故障もあり、そのような知識を持っていれば故障した場合の対処方法が変わってきます。

今回は、よく起こりやすい車のトラブルを、初心者にも分かりやすくご紹介していきます。

エアコンが効かない

車のエアコン
©eyeretina/stock.adobe.com

夏場によく起こるトラブルに、エアコンが効かないという故障があります。
暑い時期にエアコンが効かなければ、熱中症になってしまう恐れもあり放置するのは危険です。

エアコンの仕組みは少し複雑で、エアコンガスを循環させることで冷風を作り出しています。
このガスを液体から気体にすることで熱を奪い、冷たい風を送ることができるのです。

マメ知識として、夏場にエアコンが効かないという方はたくさんいますが、冬場にエアコンが効かないという方はとても少ないという特徴があります。
なぜかというと、暖房はエンジン本体の熱を利用し温風を作り出しているからです。

また、エアコンガスの点検は冬場に行うのが難しく、理由として、冬場はエアコンのガス圧が低くなり、どうしても確認しづらい状況になってしまうからです。

長年乗っているとどうしてもエアコンのガスは減ってしまう

車のエアコンシステムをチェックする人
©isara/stock.adobe.com

エアコンが冷えない原因の多くは、エアコンガスが減っているためという理由が挙げられます。

基本的にエアコンのガスは密閉された場所を循環しているので、漏れるということはありませんが、ホースの劣化などにより継ぎ目から徐々にガスが抜け、風が冷えづらくなる場合があります。

特に新車から年数の経った古い車に起こりやすい現象であり、もしエアコンが冷えないという場合はガスを補充してみましょう。

経年劣化によりガスが減る以外に、事故によってグリル内側のコンデンサーが割れ、割れた箇所からエアコンガスが抜けているということもあるのです。

もし愛車のエアコンの効きが悪いなと感じたら、一度整備工場へ持って行き点検を受けてみましょう。

ガスが減っているだけならそんなに高くない

エアコンユニットの充電
©Drazen/stock.adobe.com

エアコンのガス補充だけなら安く行えます。
値段の目安は、

・工賃・・・約3,000円
・クーラーガス(1本)・・・約1,000円

約4,000円で行うことができます。

クーラーガスの値段は意外と安く、自分で補充しようと思う方もいるかもしれません。

しかし、注意してほしいのはガスを入れすぎるとエアコンは冷えず、場合によってはガスを循環させているコンプレッサーを壊してしまう場合もあるということです。

簡単そうに思えるクーラーガスの点検ですが、この点検は圧力を見て判断するという整備の知識と経験によって行われている作業となります。

簡単そうだからと手を出してしまうと、高額な修理になる可能性もあるので気をつけましょう。

オイルが漏れている

オイル漏れしている車
©v_sot/stock.adobe.com

古い車や過走車に多いトラブルに、オイル漏れがあります。
基本的にエンジンオイルが漏れている、もしくはにじんでいる場合が多く、大きな漏れでもない限り、車の使用者が気づくことはほぼありません。

エンジンは4つの部位で作られています。

・オイルパン
・シリンダーブロック
・シリンダーヘッド
・タペットカバー

各部位のつなぎ目には、ゴムや金属で作られたガスケットが使用されています。
ガスケットが劣化し、機密がなくなればその部分からオイル漏れが発生してしまうのです。

また地面にオイルがたまるほど漏れているならば、オイルパンのドレーンボルトが緩んでいる、もしくは外れていることも考えられます。

もしエンジンオイルが空の状態で走行した場合、どうなってしまうのかご存じでしょうか。
エンジンオイルはエンジン内を循環し、焼けつきやオーバーヒートを防ぐという大切な役割を持ちます。
オイルがなければエンジンはすぐに焼けつき、動かなくなってしまうのです。

そうなるとエンジンを交換しなければならず、何十万、車によっては何百万という高額な修理代が発生してしまいます。

オイルの量が減っているなら漏れている可能性大

車のエンジンガスケットキット
©Jamrooferpix/stock.adobe.com

オイル漏れの早期発見をしたいならば、定期的にオイルの量を確認しましょう。

オイル漏れはエンジンオイルだけではありません。
ミッションオイルやデファレンシャルオイル、ブレーキオイルなど車にはさまざまなオイルが使用されています。

その中でもエンジンオイルの漏れが最も発生しやすいトラブルであり、一番交換頻度も高いため、オイルの劣化と合わせて定期的にメンテナンスすることをオススメします。

もし仮に大量のオイルが漏れていれば、エンジン回りがオイルだらけになっているのですぐ分かるはずです。

また、オイルが少なすぎる場合メーター計の「オイルチェックランプ」が点灯します。
オイルチェックランプは、緊急度の高い警告灯なのでもし点灯した場合、絶対にエンジンをかけないようにしましょう。

各所のガスケットは消耗部品

エンジンのガスケットキット
©Alexander/stock.adobe.com

オイルが使用されている箇所のつなぎ目には必ずガスケットが使用されています。
金属同士をつなぐ場合、何もない状態では気密性が低く、使用しているうちに多少のゆがみが出てきます。

ガスケットを使用すれば多少のゆがみが発生しても、ガスケットが機密を保ってくれます。

ガスケットは消耗品です。
使用年数が長ければ劣化し、機密を保持できなくなってしまいます。
そうなれば、分解し交換するという方法しかないのです。

車によって工賃に差があるが簡単な車種なら工賃は安め

車を点検する自動車修理工
©malkovkosta/stock.adobe.com

車の修理費用には「部品代+工賃」が発生します。
オイル漏れによるガスケット交換の場合、ガスケット代は高くても2,000円前後で済みますが、工賃は車によって値段が大きく変わります。

工賃の目安は軽自動車などの交換しやすい車で6,000円前後、スバルなどの水平対向のエンジンならば作業時間が多くかかるため、6,000円では済まない可能性が高くなるのです。

ガスケット交換は頻度の高い修理ではありません。
もし交換するのであれば、プラグなどのエンジン周辺にある消耗品も一緒に交換することで、多少は工賃を安く済ますことができます。

タイヤがガタつく

タイヤの修理を行う男性
©Tyler Olson/stock.adobe.com

タイヤのガタつきも古い車や、過走車に多いトラブルです。
タイヤがガタつくと聞いただけでは、ピンとこない方も多いと思います。

異常がない場合、タイヤを持って揺らしても全くガタつかず、しっかりと固定されていますが、長距離走行によりガタが出てくると、前後・左右・上下に手で揺らしただけでガタガタと不安定に揺れます。

この点検は地面にタイヤがついた状態で確認するのは難しく、車の使用者が簡単に確認することのできる故障ではありません。

車検時などではタイヤのガタつきもしっかりと確認するので、愛車は大丈夫だろうかと心配な方は安心してください。
もし愛車のタイヤにガタつきがあれば、車検時に伝えてもらえるはずです。

逆にユーザー車検を行っている方は、自分で確認するのが難しい項目なので注意しましょう。

ハンドルを切った際に異音が発生

車のハンドルを握る手
©あんみつ姫/stock.adobe.com

タイヤにガタつきがあると、

・走行時異音がする
・ハンドル操作がしづらい

などの症状が出てきます。

特にエンジンからの動力を伝えるフロントのハブベアリングが劣化していると、「ゴーゴー」や「ゴロゴロ」といった異音が目立つようになります。

この異音は駆動系から発生している異音であり、フロントであれば運転席から近いので運転の際ストレスを感じることでしょう。

異音がする場合、かなり劣化している可能性が高いので、早めに点検し修理を行いましょう。

10万キロ以上の古い車によく起こるトラブル

車の下をチェックする女性
©metamorworks/stock.adobe.com

タイヤのガタつきは走行距離が多い車や、古い車によく起こるトラブルです。
ガタつきの原因は一つだけでなく、

・ハブベアリング
・タイロッドエンド
・ロアーアーム

この3つのどれかが劣化しているということです。

先ほど伝えたハブベアリングの劣化以外にも、ロアーアームやタイロッドエンドのボールジョイントの劣化でもガタつきが起こり、目視で原因を突き止めることはできません。

また、劣化している箇所によっては異音がしないこともあるので、ガタついているのを知らずに乗り続けている方も多くいます。

足回りの分解整備を行うため工賃は高くなりがち

電卓を持つ女性
©taka/stock.adobe.com

足回り、特にタイヤを外しての作業では工賃が高くなりがちです。
また、交換する箇所によっても工賃に差が発生します。

工賃の目安としては片輪に1万円以上かかってしまい、ロアーアーム自体を交換となれば、部品代も2万円弱かかります。
工賃が高いと感じる方も多いかもしれませんが、足回りはまずタイヤを外して初めて手がつけられる作業です。

簡単に変えられるパーツではないため、どうしても工賃は高額になってしまいます。

異音がする

聞く女性
©sharaku1216/stock.adobe.com

異音もよく起こるトラブルの一つです。
気持ちよく走っている時に変な音がすると、気になりますよね。
しかし、車は全面が金属できているため音が共鳴して、どこから鳴っているのかを探すのはかなり難しい作業です。

分かりやすい音ならいいのですが、めったに故障しないパーツでの異音ならば特定するのは難しく、ベテラン整備士でも異音の原因を突き止めるのに何度も試運転を行う場合もあります。

異音の特定にはお医者さんが使う聴診器のような特殊工具を使うこともあり、素人の方が異音の原因を突き止めるのは難易度が高いといえるでしょう。

年数が経った車が発生しやすい

古いアメリカ車
©javier/stock.adobe.com

よく起こる異音はショックアブソーバーで発生する「キュッキュッ」という音です。
ショック付近にはゴミが入らないようにゴム製のダストブーツが取り付けられており、その回りのグリスが減ることにより、異音が発生する場合があります。

後は後述する、「ブレーキ鳴き」や「ベルト鳴き」などがあり、愛車に異音が発生しているのであれば、まずどこの辺りから音がするのかを探してみましょう。
何度もいいますが、異音箇所の特定はかなり難しい場合があります。

また人によって音の感じ方が違うので、小さな音ならば特定できないということもあるのです。
異音で修理をしたいのであれば、異音が発生している条件をしっかりと把握しておきましょう。

・フロントなのかリアなのか
・走行中か停車中か
・朝一なのか暖機後なのか
・どんな音なのか
・段差がある場所などの条件はあるのか

少なくとも以上の5点くらいは把握し、点検者に細かく伝えましょう。

この情報があるのとないのとでは、特定するまでの時間が大きく変わります。
異音点検は、人間でいうと痛みの診断と同じです。
お医者さんにお腹が痛いというだけでは、どんな名医でも病気名を特定することは難しいでしょう。

車も同じでリアから異音がするといわれただけでは、どこから発生している異音なのかを特定するのはかなり難しく、しっかりと直すためにはかなりの時間をかけての異音箇所の特定作業が必要となってくるのです。

異音場所によって工賃が変わる

積み上げられた金貨と車
©peterschreiber.media/stock.adobe.com

異音の工賃は故障箇所により値段の幅が大きく、相場はないといえるでしょう。
例えばショックから異音が発生し、グリスアップだけで直る場合などは、無料で行ってくれる店もあります。

逆にどこかのパーツが故障し、分解整備が必要ならば部品代も含め数万円かかってしまう場合もあるのです。
異音が発生しているのであれば、まずは異音箇所の特定を優先しましょう。
そこから、修理代の見積もりをお願いすればいいのです。

ワイパーがビビる

アップのワイパー
©Александр Беспалый/stock.adobe.com

ワイパーがビビるのは、ワイパーゴムの劣化が原因です。
「ビビる」とは、ワイパーが動く時ガクガクと小刻みに揺れる現象を指します。

原因はワイパーゴムが劣化し、拭き上げる部分が曲がった状態で形がついてしまったために起こる症状です。
曲がっている方向に動く時はスムーズですが、逆の動きに関してはゴムの向きが合わずガクガクとビビってしまいます。

ワイパーのビビりを初めて見る方は、ワイパーアームが壊れていると思う方もいるかもしれませんが、ゴムの劣化なのですぐに直すことができます。

またフロントガラスが汚れている状態で、水もかけずワイパーを動かす場合でも同様の動きをします。
深刻な故障ではないので、ワイパーがビビる際はワイパーゴムの交換を行いましょう。

拭き取りが悪いと感じれば交換時期

車のフロントガラスとワイパー
©EgoR/stock.adobe.com

ワイパーゴムの交換時期があまりよく分からない方も多いと思います。
ワイパーが動く際ビビるほど劣化していれば交換時期ですが、明確な交換目安というのはなく、水の拭き取りが悪いと感じた時が交換時期だといえるでしょう。

ワイパーゴムは交換頻度が高めな消耗品であり、雨の日には視界を確保するための大切なパーツです。
もし拭き取りが悪いと感じるならば、まだ大丈夫だろうと放置せず、早めに交換することで事故を未然に防ぐことにもつながります。

ワイパーの交換目安は約1年

人差し指
©kieferpix/stock.adobe.com

ワイパーの拭き取り状態以外での交換目安は約1年です。
フロントガラス周辺は紫外線を受けやすい場所ですし、ゴムは紫外線に弱いという特徴を持っています。

劣化しているのにもかかわらず放置していると、ワイパーが破け先が取れ、ワイパーブレードの金属部分がフロントガラスに当たり、傷をつけてしまうこともあるのです。
劣化しているなと感じた場合すぐに交換しましょう。

また、1年が交換目安といわれているパーツにエアコンフィルターがあります。
同時に交換することで、カーショップへ行く手間を省くことができます。

ワイパー交換の工賃は安く自分で交換するのも簡単

ワイパーを掴む手
©NopponPAT/stock.adobe.com

ワイパーゴムの交換費用は、

・工賃・・・約500円
・ワイパーゴムの部品代・・・約1,000円

となっています。

工賃に関しては1本当たりの値段なので、フロントワイパーが2本の車は工賃に1,000円ほどかかるということです。
またワイパーゴムにはさまざまな種類があり、撥水タイプのワイパーゴムならば、性能はいいですが部品代が高くなります。

ワイパーゴムの交換は車の整備初心者でも簡単にできる作業なので、工賃を安く抑えたいのであれば自分で交換することをオススメします。

交換するに当たり一番注意すべきことは、ワイパーアームを立てたまま作業しないということです。
ワイパーアームを立てたまま交換していると、何かの衝撃で倒れた際フロントガラスにヒビが入ります。

そうなるとフロントガラスを交換しなければならず、高額の修理代となってしまいます。とても簡単な作業ですが、整備士でも失敗することのある作業なので交換する際は注意しましょう。

ベルト鳴きが起こる

エンジンの古い蛇行ドライブベルト
©Suradech/stock.adobe.com

ファンベルトやドライブベルトなどと呼ばれるベルトは、「キュルキュル」と鳴くことがあります。
原因としてはベルトがかかっているプーリーとうまくかみ合わず、空回りしていることが理由の一つです。

ベルト鳴きがひどい場合、プーリーを取り付けてあるパーツが故障し回っていない場合も考えられるので、そのような場合、無理にエンジンをかけようとせず点検してもらいましょう。

ベルトの劣化が原因の一つ

エンジンの古い蛇行ドライブベルト
©Kritchai /stock.adobe.com

ベルトが空回りしていることがベルト鳴きの原因だとお伝えしましたが、空回りしているということは、ベルトの張りが弱いということです。
新車時にはベルト鳴きがなかったけど、年数が経って鳴き始めたという場合、ベルトの劣化が考えられます。

よく劣化したベルトは伸びるといわれていますが、厳密にいえばベルトは伸びません。
では、なぜ張りが弱くなるのかご説明します。

ベルトには縦にいくつも溝があり、その溝とプーリーの溝がかみ合うことで摩擦を発生させ回転させています。

しかし長年同じベルトを使用していると、溝がだんだん深くなりプーリーとうまくかみ合わなくなってしまうのです。
つまりベルトの直径は変わるのに、プーリーの直径は変わらないために起こるトラブルだといえます。

もしベルトにヒビ割れなどがあれば劣化している証拠ですので、すぐに交換しましょう。

ベルトを張った時の調整が甘い場合も

車のエンジンの修理
©AA+W/stock.adobe.com

最近の車はオートテンショナーと呼ばれるパーツで、ベルトの張り具合を常に一定に保っています。
しかし昔の車はオートテンショナーではなく、手作業で張りを調整するテンショナーが使用されていました。

このタイプの車は今でもたくさんあり、ベルトを交換した際、張りの調整が甘ければ、交換して間もない車でもベルト鳴きが発生します。
車の所有者が自分自身で交換を行う際は、張力計を使用し張り具合を点検することで、このトラブルを防ぐことができるのでオススメです。

また水などがベルトにかかると、摩擦が減るので一時的にベルト鳴きが発生することもあります。
水が乾くと自然と鳴きもおさまるので、様子を見ましょう。

工賃の目安は1万円弱

1万円を持った手
©健二 中村 /stock.adobe.com

交換にかかる費用は、

・工賃・・・約3,000円~8,000円
・部品代・・・約5,000円~1万円

合計約1万円で交換することができます。

また張りの調整は無料の店舗から、5,000円前後で行ってくれる店舗などさまざまです。
ベルトが鳴いているから必ずしも交換が必要なわけではありませんし、張り調整だけで済むかどうかはベルトの劣化状態を見てみないと分かりません。

まずは点検に出し、見積もりをもらうことが値段を知る上で一番いい方法でしょう。

ブレーキ鳴きが起こる

ディスクブレーキパッド
©NorGal/stock.adobe.com

ブレーキ鳴きの理由は、いくつかあります。
一番多い原因として、ブレーキパッドの減りが挙げられます。
ブレーキパッドの減りによるブレーキ鳴きはトラブルではありません。

また、その他の原因も考えられます。
ブレーキ鳴きの音はかなり不快な音ですし、運転に集中する妨げになるようであれば早めに点検を受けましょう。

ブレーキ鳴きの原因は一つだけではない

ディスクブレーキパッド
©Charanipat/stock.adobe.com

ブレーキパッドにはインジケーターと呼ばれる、小さな金属の板が取り付けられており、その板とディスクが当たることで「キーキー」という音が発生します。

この音は「そろそろブレーキパッドの交換時期ですよ」と伝えているだけにすぎず、新品のパッドに交換することでブレーキ鳴きを止めることができます。

その他にもブレーキパッドとディスクの間に石が詰まっていたり、ブレーキの裏側に取り付けてあるシムと呼ばれる、薄い金属がピストンと当たったりすることで発生している場合もあるのです。

定期点検を受け鳴き止めを塗ってもらうことで防ぐことが可能

ブレーキディスクとパッドを交換している様子
©seksanpk/stock.adobe.com

12カ月の定期点検では、タイヤを外してブレーキ残量を確認し同時に、ブレーキの鳴き止めを行います。
最近の車はブレーキ鳴きが起こる頻度が減りましたが、鳴き止めを行うことでさらに発生する可能性を下げています。

鳴き止め作業は、シムなどブレーキパッドとディスクが接触している部分にグリスを塗り、じかに接触しないようにするという作業です。

また、店舗によっては角の面取りを行う場合もあります。
点検とは別途で、鳴き止め作業もあるのでブレーキ鳴きが起こった際は、整備工場で鳴き止めをお願いしましょう。

タイヤを外しての作業なので少し高め

タイヤ交換
©諒太 渡部/stock.adobe.com

基本的にタイヤを外して行う作業は、分解整備作業に該当するので作業工賃が高くなりがちです。
ブレーキパッドを交換すると仮定しての費用は、

・工賃・・・約3,000円~5,000円(片輪)
・部品代・・・約3,000円~5,000円(1個)

となっています。

片側だけ作業するのは珍しく、基本的にフロント2輪同時やリア2輪を同時に行います。

つまり、一度の交換で1万5,000円~2万円程度の費用がかかるという計算です。
店舗により差はありますが、ブレーキ鳴きも交換工賃と同じくらいの値段となっています。

ディスクブレーキでは新品のブレーキパッドで約10㎜の厚さがありますが、3㎜以下になれば交換時期です。

工賃がもったいないからとギリギリまで使用すると、気づかないうちにブレーキパッドがなくなってしまい、ディスク自体に大きなダメージを与えてしまうので、ブレーキパッドは早めに交換しましょう。

執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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