更新
キャンピングカーを買わず、車中泊仕様に車をDIYした理由&メリット
キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です
筆者は、設備や機能が最初から揃っている「キャンピングカー」は購入しませんでした。
キャンピングカーを購入するかわりに、中古の商用バンを買って夫婦で車中泊仕様にDIYカスタマイズをし、休日バンライフ(1〜2泊程度の車中泊旅)を楽しんでいます。
さまざまな理由から夫婦で話し合いDIYをすることにしたのですが、完成したバンで3年ほど車中泊を楽しむ中で特に後悔もなく、むしろ「手作りをしてよかったなぁ」としみじみ感じています。
そこで今回の記事では、なぜ筆者夫婦がキャンピングカーを買わずに商用バンのDIYを選んだのか、その理由と実際に車中泊をしてみてよかったと感じている点などを合わせてご紹介していきたいと思います。
デメリットの部分よりもメリットが多いと感じているのは私たち夫婦の価値観によるところもあるのですが、共感していただける部分も多少はあるかもしれません。
キャンピングカーを買うかDIYするか迷っている方、これからDIYカスタマイズを予定しているという方は、ぜひ記事をチェックしてみてください。
目次
車中泊仕様に車をDIYした理由&メリット1.予算ぴったり!「低コスト」が最大のメリット
中古のバンをDIYした最大の理由が「予算」の問題でした。
実は多くの方が考えるように、筆者夫婦も元々は「60代以降でキャンピングカーを購入したい」という希望があったのです。
仕事や出かけられる時間等の問題もありましたが、すぐに買おうと思えなかった1番の理由が「かけられる予算」。
バン購入当時はまだ息子も学生でしたし、明らかに娯楽のためだけの買い物と分かった上で、すぐに数百万円するキャンピングカーを購入することはできなかったのです。
しかし、あるとき雑誌でバンを車中泊仕様にDIYし、バンライフを楽しんでいる方をみかけて「これなら今かけられる予算内ですぐに実現できるのでは」と考えたことが、DIYカスタマイズを選択するきっかけとなりました。
実際、車体の購入価格に木材や工具、ポータブル電源などの車内DIY・車中泊のための設備まですべて含めても、かかった金額は合計で120万円程度。
キャンピングカーを購入するより遥かに安価な金額で、写真のような「車中泊仕様の車」をゲットすることができています。
DIY作業自体は時間もかかりとても大変でしたが、手間と時間をかけた分、ほぼ予算内&安価な価格でお気に入りの空間を実現できたので、DIYをして本当によかったです。
車中泊仕様に車をDIYした理由&メリット2.好みに合わせて自由にレイアウト可能
さまざまな海外バンライファーの動画や写真をみる中で、筆者夫婦が1番優先したいと考えたのが、使用時に組み立てたり手を加える必要のない、常設の大きなベッドでした。
運転していて眠気を感じたときなどの仮眠時にも、ベッドの組み立てなくすぐにゴロリとできるベッドは、夫婦ともにどうしても欲しかったアイテムです。
我が家のバンの場合は、この「大きなベッド」を軸にし、残りのスペースに収納やベンチチェストなど他のアイテムを配置していきました。
例えば寝る場所は狭くていいから、車内でリモートワークしたい!ということであれば、作業スペースを多く取るデザインにすることも、DIYであれば可能です。
個々の好みや優先順位・価値観によって、車内のレイアウトを好きなように決めることができるという点は、完成しているキャンピングカーにはない大きな魅力といえるのではないでしょうか。
車中泊仕様に車をDIYした理由&メリット3.「必要な装備」だけをチョイスできる!
キャンピングカーというと、ベッドやテーブル、ソファにキッチン、シャワーやトイレなどなど・・・オプションで追加するものも多々ありますが、自宅に近い便利な設備が車内にはじめからすべてそろっている、という印象がとても強いです。
しかしバンをDIYする前の車内は完全に何もない、ガラーンと広いだけのスペース。
なにもないところからスタートするということもあり、自分達にとって必要だったり、取り入れることが可能な設備だけをチョイスすることが可能となります。
例えば、日帰り温泉めぐりが好きな筆者夫婦にはシャワーは必要なく、テーブルも必要なときだけ出せばOKでした。
それよりもすぐに横になれる大きなベッドがほしい、ということでベッドを優先し、収納スペースも大きなベッドの下に、広めに確保しました。
車体の天井部分にソーラーパネルを貼っていることもあり、充電するポータブル電源をおくための場所も最初から確保。
さらにキッチンについては、追加したベンチチェストが作業台として機能しており、調理器具や食材を出して調理するのに特に不便はありません。
もちろん自宅同様にすべてそろっているのが理想ではありますが、予算やスペース、自分達の車中泊スタイルによって必要な設備だけをチョイスできるのは、DIYする際のメリットになっているように感じています。
車中泊仕様に車をDIYした理由&メリット4.イチから手作りして愛着のある車に
「キャンピングカーを購入し1〜2回でかけたけれど、準備や運転が面倒になってしまいそれ以来使ってない」という話を、車中泊仲間から聞いたり、SNSでよく見かけたりします。
高価なキャンピングカーではありますが、実際問題として購入したこと自体に満足してしまい、あちこちにでかけることもなく持て余してしまっている方がちらほらといらっしゃるようです。
一方、DIYした方の中にも「車中泊が向かなかった」という方がいないわけではありません。
しかし、車中泊せずとも景色の良い場所に車を停めてリモートワークを楽しんでいたり、ただ昼寝をするためだけに出かけているという方もいて「作ったけれど乗ってない」という話はあまり聞いたことがありません。
やはり手間暇かけて自分好みの空間をイチから手作りしていることもあって、みなさん自分の車にかなり愛着を持っているように感じられます。
また我が家のバンもそうですが、基本的にはどの車も一般的なキャンピングカーより車体が小さく、買い物や通勤などの普段使いが可能という点も、利用頻度が高い理由としてあるのかもしれません。
我が家でも買うだけ&作っただけで満足することなく、通勤や買い物、リモートワークや日帰り旅、もちろん車中泊にも使い、毎日のように使用しています。
いまだに毎回ドアを開けるたび「いい空間だね!」といいながら、ぼーっと車内眺めてしまいます。
手作りした自分好みの空間というのは、使うたび愛着を深めていくことができるのではないでしょうか。
車中泊仕様に車をDIYした理由&メリット5.世界にひとつだけのキャンピングカーが手に入る!
車種の選択から内装のデザイン・使用する木材やファブリックのチョイスまですべて夫婦2人で行い、ひとつずつ手をかけてDIYカスタマイズを施しました。
その結果、同じものが2つと存在しない、世界のひとつだけの完全オリジナルキャンピングカーを作り上げることができたんです!
もともと特にこだわりがない限りは、流行り物や既製品を選ばない夫婦だったということもありますが、この「完全オリジナル」という点が、満足度をさらに高めているように感じています。
実際に車内をみていただいた際に「ログハウスみたい」「もはや家だね!」「他にない感じが良いね」と言っていただけることも多く、出先でも後方のスライドドアを開けておくと、周囲の方が珍しそうに覗いていたりもします。
そのたびに、嬉しくて夫婦でニヤニヤしています(笑)。
他にはない「世界にただひとつのキャンピングカー」を、DIYスタート前に想定していたイメージ通りに作ることができ、夫婦共に大満足!です。
予算や目的にあわせて最適なチョイスを!
今回は、なぜ筆者夫婦がキャンピングカーを買わずに商用バンのDIYを選んだのか、その理由と車中泊をしてみてよかったと感じている点などを合わせてご紹介しました。
キャンピングカーより安価&手作りな分、不足する設備も多数出てきます。
単純にどちらが良いかを断言することはできませんが、この記事を読んだ方の中には「自作はイマイチなのでは・・・」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
筆者の場合は夫婦でたくさん話し合いをし、設備の不足やそれによる不便さを十分理解した上で選択をしているため、後悔はまったくありませんでした。
むしろ車内の広さや予算の関係で「取り入れられる設備が限られている」というデメリットよりも、自分が好きなようにデザインをし、イチから手作りをしていったことによる満足感の方が高いように感じています。
自分達で作り上げた「自作キャンピングカー」はとても居心地が良く、出かけるたびに愛着は増すばかりです。
私たち夫婦の体験が、これからDIYを予定している方、DIYするかキャンピングカーを購入するかを迷っている方の参考になればとても嬉しいです。
ライター:haru.
キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信!
- 執筆者プロフィール
- 車旅情報Webマガジン「DRIMO」
- キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジンです(https://news.drimo.jp/)。実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるラ...