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荷室を効率的に使って居住スペースを確保!日産キャラバンが快適な車中泊仕様に大変身
キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です
キャンピングカーは動く別荘とか動く別宅のようなものだが、現在の私には、貰い物だけど大活躍しているバモスが別宅で、キャラバンが本宅のようになっている(地面に固定された家も一応あるけど)。今回は本宅についての話。
快適に暮らすことを重視して作られた普通のキャンピングカーの場合、大きな荷物や大量の荷物を積むのにはあまり適していないような内装になっているものが多い。
しかし私の場合は仕事柄、大きな荷物を大量に積み込まなければならないことがあるため、居住性のことばかり重視するわけにもいかない。
そこで選んだのが先代の日産キャラバンスーパーロング。初年度登録が2010年のこの車は中古で入手した。この型式の標準ルーフのスーパーロングは意外と玉数が少なく、千葉県の房総半島南部から、なんと浜松まで引き取りに行ってきた車だ。
8ナンバーのキャンピングカー登録ではなく、1ナンバーの普通貨物車。1ナンバーは高速料金が少し高くなってしまうのが玉に瑕だけど、とにかく荷室が広いと言うか長い。
しかし、全長499cmとギリギリ5mを切っているため、5m制限の駐車場は問題ないし、東京湾フェリーとかも5m未満料金(乗用車も4mを切るのはかなりコンパクトな車か軽自動車だから、大抵の乗用車と同じ料金)で乗ることができる。これは高ポイント。
この荷室の長さが何が良いかって、天井付近に常に9ft(275cm位)のSUPボードを積んでいるけど、10ftを超えていても入ってしまうし、助手席を倒せば12’6″のボードも余裕で入ってしまうことだ。
この10ft位までのボードだったら、ボードを中に入れたまま動かしたりしないで寝られるスペースが確保できていることが何よりありがたい。
ハイルーフにしなかった理由は、高さ制限で入れなくなる駐車場が増えてしまうこともあるが、屋根にボードとかの荷物を載せるのが面倒になってしまうのを避けたかったのと、ハイルーフは見た目が妙にデカく見えてしまうから。
エンジンは2.5Lのレギュラーガソリン。実際の燃費は7km~9kmと良くはない。しかし、快適なだけでなく、車両自体の価格はディーゼル車よりガソリン車の方がずっと安い。
燃費が良いからという理由でディーゼルやハイブリットを選ぶ人がいるが、実はかなりの距離を走らないとディーゼルやハイブリット車はガソリン車との差額を埋めることができず、燃費は良くても、実は多くの人がトータルの出費を安く抑えることができていないそうだ。
この点は意外と車両選びで注意したい点だ。使い始めて3年半の間に何度か中は改装しているけど、現在はこんな感じ。
後席はフラットになるので、娘がまだ一緒にキャンプに行ってくれた頃は、フラットにした後席の前後に高さの合う箱などを置いてベッドにしていた。
その頃の寝室の写真が残っていないのが残念だが、車内前半が居室で後半が荷物室のように分けて使っていて、その頃の荷物室はこんな感じだった。
現在は一人でしか寝ないからベッドは一人用。普段は薄いウレタンのマットとラグだけ敷いていて、本格的に寝るときにはサーマレストの寝心地の良いマットを敷いている。これならマットとラグをどければ普通に大きなダンボール箱とか大量の荷物を積むのにも不便しない。
上の写真はベッドと棚を製作中の様子。アングルで組んだベッドフレームと棚は下に敷いた1×4材に固定してあるだけだから、比較的簡単に取り外すことも可能。ガッチリ車体に固定してしまうと車検が通らなくなる恐れがあるけど、これなら問題なし。
マットとラグをどけるとこんな感じ。ベッド全体がアングルで作ったフレームではなく、前の方は向かって左にある高さ違いのものを2段重ねてあるのと同じ箱を置き、その上に1×4材で作った蓋を被せてある。
この箱の中は道具入れになっていて、置いてあるだけだから外に出して使うこともできるし、左の、箱と全部重ねてしまうこともできる。
ベッド下はもちろん収納庫。ベッドフレームの横に付けてあるのは、単体でも2つ繋げても使えるテーブルが、ベッドフレームの高さと幅がぴったりだったのでここに収納。
ベッドと反対側の棚の方はどうかと言うと、ブリキの箱は食料入れ。木の箱の中は鍋釜類。服とか細かい道具類などの整理に使っているのはダイソーの300円商品。安いしサイズもぴったり、見た目も悪くなくて気に入っている。
ダイソー300円はフニャッと型崩れしないように、こんな風に中にダンボール箱を入れたりして使っている。
棚の一番下にはサブバッテリー(ソーラーパネルから充電)やインバーター、工具などの重いもの。電気はインフレータブルボードを膨らますのに使うコンプレッサー・湯沸かしポット・パソコンとか携帯電話やカメラのバッテリーの充電・シャワーのポンプ・扇風機程度しか使わないため、ソーラーパネルからの充電で十分。
たまに「真冬の車中泊には電気毛布が必須」で、「そのための電気」みたいなことが書かれているのを見かけることがあるけど、「え〜!?」と思ってしまう。
だって森林限界超えた吹雪の山中でテントを張って寝ることを考えたら(実際何度も経験しているけど)、鉄板でできた車の中なんて何のことはない。良い寝袋があれば何も車の中で電気使って温まる必要性なんて全くないと私は思ってしまう。
アンティークなオカモチは食器やコーヒーとかが入っていて、その下の水色の箱は何かと言えば、リンゴ箱をペンキで塗ったもので、その中はクーラーボックス。
このクーラーボックスは、たまたま蝶番が壊れてしまったもの。だからサイズが箱にぴったりだけど、このままパカッと蓋を持ち上げれば開けられる仕組み。クーラーボックス傍の余ったスペースにはガスやペットボトルなどを収納。
このクーラーボックスの箱(ボックスの箱って変だけど)も勿論移動可能。基本的にこの箱とオカモチだけ移動すれば後席を使用することができる。後席を取り外してしまえばもっと広くなって良いとも思うのだが、たまに人を乗せることもあるため、今の所取り外してしまわずに収納してある。
できれば3人掛けシートではなく、1人か2人用のシートに交換できたら良いのだが、合法的にやるのはちょっと難しそう。そして、合法的でないと事故に遭った場合に保険がおりない可能性がある。
ついで言っておくと、キャンピングカー登録の車を持っている知人が、走行には全く関係のない簡易的なキャンピング設備(水回りや火器類)を下ろしているときに事故に遭い、車を修理に出していたところ、修理工場に見に行った保険屋から「違法改造だから(キャンピング設備を外してある)保険金は出さない。」と断られてしまったことがある。
走行には全く関係ないどころか、逆に元のノーマルな状態に戻っていただけなのにである。迂闊に何かするとこんなこともあるので、何かの「着け外し」には本当に注意した方が良い。
話を戻して、後ろの棚上段と2段目にはウェットスーツなどを収納。下段は濡れ物入れ(農業用の桶)。この棚も基本的に置いてあるだけだから、気が変わったらまた簡単に模様替えができるし、これを外せばベッドを二人寝られる程度の幅に拡張することもできそうではある。多分しないけど。
これは左後部窓。最初の頃は、寝るときはプラダンを切り抜いた物を固定していた。プラダンは加工がしやすくて、何かと便利で、現在もバモスの窓にはカーテン代わりに使っている。
しかしキャラバンの大きな窓ではなんとなく味気ないし、なんだかこの広い壁面が勿体無いと思い、考えついたのがこの方法。強力な吸盤で窓に貼り付けてある。
本格的に窓埋めしてしまえばもっと良いのかもしれないけど、これなら気が変わっても簡単に外すことができるし、有孔ボードだからフックや小さな棚なんかも付け外しができて便利。
ただし、油断していると吸盤がたまに外れるので、真似する人は注意していただきたい。実際に何度か落ちたが、現在は落ちる前にたまに吸盤をチェックしているから大丈夫。
海岸沿いに駐車していると、お宅拝見とばかりこんな可愛らしい珍客が訪れることも。今後考えているのは換気扇の取り付け。換気扇があれば駐車中の車内の温度上昇がかなり防げるのではと思っている。
換気扇もボディーを加工してしまうことなくサイドウィンドウを上手いこと利用して取り付けたいとあれやこれや思案中。梅雨があけるまでには何とかしたい。
DIYでの加工や改造は安全面に影響が出る可能性があります。また、アフターサポートなどを受けることができなくなる可能性もありますので、法令、基準などを遵守した上で自己責任で行ってください。不明な場合は販売店などに確認してから行うようにしましょう。
ライター: 笠原 サタン
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- 執筆者プロフィール
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